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星河の覇皇

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第六十三部第四章 閣議決定その二

「精鋭としてです」
「訓練を施し」
「戦ってもらいます」
 まさに火事場に真っ先に飛び込んでというのだ。
「犠牲を出すことを前提として」
「正規軍とは違い」
「そうしてもらいます」
 こうキロモトに話すのだった、己の案を。
「エウロパ人以外の国籍からも募集します」
「外人部隊か」
「要するにそうです、正規軍の剣であり盾です」 
「犠牲を厭わず」
「戦ってもらうので」
 それで、というのだ。
「国籍を問わず集め」
「前線に出てもらうか」
「そしてです」
 それに加えてとだ、さらに話す八条だった。
「その待遇もです」
「よいものにするか」
「訓練が厳しく過酷な状況で戦うのなら」
「待遇がよくなければ入って来ないか」
「そして続けられません」 
 その軍の中でだ。
「ですからその待遇はいいものにしようと考えています」
「そういうことだな」
 キロモトも八条の案に納得した、そうしてこう彼に答えた。
「わかった、ではそのこともな」
「はい、認めて下さいますね」
「君の案でいいと思う」
 そう判断するが故にというのだ。
「それでな」
「それでは」
「そしてだ」
 そのうえで、とだ。さらに話すキロモトだった。
「その義勇軍も使い」
「国境を確定し」
 そして、というのだ。
「そのうえで」
「今後の辺境問題を解決するのだな」
「それが私の考えです」
「辺境問題は連合の長きに渡る問題だった」
 それこそ千年、連合創設からはじまるだ。連合の国境警備はこれまで各国が受け持っていたがここに問題があったのだ。
「辺境の国境と国境の間」
「そこから不法移民が出てな」
「はい、連合の外に出てです」
「海賊になったり勝手に定住したりしてな」
「常に連合の問題になっていました」
「今でも百億はいるという」
 その不法移民達がだ。
「常に領土を拡げる度にだったな」
「不法移民を取り込みそれに従わない移民もいて」
 それで連合の頭の痛い問題になっていたのだ。
「宇宙海賊やテロリストは掃討していましたが」
「不法移民も二世三世となるとな」
「祖先に罪があって連合を出ていても」
「本人ではない」
 子孫だからだ。 
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