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ソードアート・オンライン~白と青の軌跡~

作者:叶愛
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アインクラッド編
  デスゲームの始まり

 
前書き
未だに治らず、暇をしている叶愛です。
今回から蒼視点の予定です。
では、本編へ!
 

 
『じゃあ、向こうでね。』

「あぁ、またな。」

俺は電話を切ってからベッドに横になり、ナーヴギアを付けた。

視界には右端に時刻が書いてあり、12:59と表示されている。

──あと1分で始まる。

ふぅーと深呼吸してから13時になるのを待つ。

そして─────。

「リンク・スタート」

あの世界に行ける、言葉を放った。


『βテスト時のデータを引き継ぎますか?』

俺は『Yes』のボタンを押した。

その後、身体中を触ってからパスワードやらなんやらを打つためにホロウキーボードが目の前に現れた。

そうして一連の流れをすべて終わらせると、次に見えたのは真っ白な世界から街だった。

「やっぱり凄いな……現実と殆ど変わらないぞ。」

俺の姿は、現実とあまり変わらないように作ってあるが違うのは髪の色が黒だと言うことだけ。

──これなら明日奈も分かるはず。

俺と明日奈が待ち合わせしているのは転移門のすぐ右側だった。

インしたらすぐにわかる場所だったので、ここになった。

遅いなと思いながらウィンドウを開き、現状の把握をしていた。

何故こんなにも操作がなれているかって?

それは俺がβテスターだからだ。

すると一人の男性が話しかけてきた。

「えっとー、あお君?」

「え?」

「私だよ!明日奈!」

「あ、明日奈!?」

目の前にいるのは茶髪の青年。

「ふふん、僕になってみました!」

「なんか違和感しかないんだけど……」

そうして、俺達はフィールドに出る前に武器屋に行った。

「あおくん…じゃなくてライア君はどうするの?」

「俺は片手剣かな。」

「え、刀じゃないの?」

「まだ無いからな、でも刀は使わないと思う。」

「そっかー。」

「アスナは?」

そう聞くと、ジャキンと音がなりそうな勢いである1本の剣を持って構えた。

「細剣です!」

「おぉー、様になってるじゃん。」

と言うことで俺は片手剣、アスナは細剣で決まった。

フィールドに出ると2人組の男がモンスターを狩っていた。

「あれ、キリト?」

「ライ!久しぶりだな!」

「あぁ、久しぶり!」

俺達はハイタッチした。

アスナともう一人の男性は訳が分からず、戸惑っていた。

「あ、紹介するよ。俺はライア、こちらはアスナだ。」

「アスナです、宜しくお願いします。」

「俺の名前はキリト、こっちはクライン。よろしくな。」

「よろしくな、お二人さん!」

1通りの挨拶を済ませ、俺達は合同で仮のパーティを組んだ。

「凄いな、アスナって子。」

「俺も初心者とは思えないよ。」

「オレサマも負けてらねぇーぜ!」

ソードスキルをものにし慣れた様なので、アスナとクラインに声をかけた。

「そろそろ落ちる?」

「17時過ぎてるもんな。」

「うそ、凄い楽しくて時間を忘れちゃってたよ。」

「ピザ頼んでるの忘れてたわ、それじゃあオレサマは落ちるわ。」

そう言ってクラインはウィンドウを操作する。

「あり、ログアウトボタンがねぇぞ?」

「そんなわけないだろ。」

「オメェらも見てみろよ!」

アスナとキリト、俺はウィンドウを操作し探すが本来あるべき場所にないログアウトボタン。

「な、何で無いんだ……?」

「運営側もピンチだろうな、当日にこんな事があったんだから。」

「バグだろう、すぐにアナウンスが入るさ。」

「でも、そろそろアナウンスあってもいいよね…?」

そんな会話していた瞬間、俺達の身体が光だした。

「「うわぁ!?」」

「「おわ!?」」

──強制転移か!?

その後に待っていたのは、茅場晶彦と名のるアバターからのデスゲームの説明。

ざっくりと言えば、HPが0になった瞬間現実世界の自分も死ぬということ。

アバターの姿が現実の姿に変わっているということ。

そして生きたければ、このゲームを100層までクリアしろということ。

先程までの歓喜の声から一転して悲痛の叫びへと変わった。

そこからはキリト達と別れ、俺はアスナを落ち着かせるために宿へ走る。

──くっそ、何とかしてアスナだけでも……!

「この部屋を一つ!」

そうNPCに怒鳴ってから借りて、階段をかける。

急いでドアを開け、ずっと黙り続けているアスナをベッドに座らせる。

「アスナ、落ち着いて俺の話を聞くんだ。」

アスナは声は出さないものの、しっかり頷いた。

「俺はこれからフィールドに向かう。」

フィールドという言葉を聞いた瞬間、アスナの身体はビクッと反応した。

「だからアスナ、君はここに残るんだ。」

「………ゃ」

「え?」

「何で…どうして…フィールドに出ようとするの!」

アスナは伏せていた顔を上げ、俺を睨みつけた。

「還るためだ。」

「だからって、あおくんが危険にならなくたっていいじゃない!他の誰かが……!」

「明日奈!」

俺は明日奈の肩をぎゅっと掴み、キレ気味に言った。

「俺は、そうやって誰かを犠牲にして安全に生きていくぐらいなら自分もそいつ等と同じ場所に立ち、このゲームを終わらせたいんだ!」

「……!?」

「確かに死ぬかもしれない、でも。」

俺は腰にある剣をぎゅっと握りながら立ち上がり、扉へと歩く。

「何もしないで、ただ怯えて生きていく道なら死んだ方がマシだ。」

俺は扉に他の奴が入ってこれないように設定する。

「明日奈、君は剣を握らなくていい。だから安全な場所で生きていてくれ。」

「あ、あおくん……?」

「俺がこの世界を終わらせる。」

そうして俺はフレンド登録をしてから、アスナと別れた。

第1層ボス攻略まで残り1ヶ月。 
 

 
後書き
始まりましたデスゲーム!
未だに治らない、辛いですね。
では、また次回! 
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