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『記憶』

作者:零那
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『弱い』



あの日のこと、受け入れる。
たくさんのサヨナラを受け入れる。
そう、もう受け入れなきゃ始まらない。
でも、何が始まらない?
何を始めなきゃならない?

そんなに強くない。
自分のことでも受け入れるの苦労した。
大事な仲間の死なんて、そうそう受け入れられない。

毎日毎日思い出す。
日々反芻する。
忘れた事なんてない。
それでも苦しい。

あの日、こうしてれば。
あの時、行かなければ。
あの時...。
なんて、後悔ばかり。

僕は弱い。
ただの強がりが意地張って強がってるだけ。
負けず嫌いだから、なかなかバレなかっただけ。

本当は、すごく弱いんだって言いたかった。
強くないよって...。
でも、皆も弱いから言えなかった。
皆を守りたかった。
少しでも、楽な気持ちになって欲しかった。

そう、もう守りたかった皆は居ない。
それを受け入れなきゃいけない。
前に進めない。
進まなきゃいけない理由は解らないけど...。
でも、立ち止まったままは駄目なんでしょ?


 
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