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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1709話

 地球で財団派との戦いが終わってから、十日程……その間は特に何か依頼があるといった事はなかった。
 まぁ、デスサイズヘル、アルトロンガンダム、ウイングゼロ、HLVを本格的に使ったので、その調査とか調整とかそういうのに時間が掛かったのだから、しょうがない。
 勿論毎回こんなに時間が掛かる訳ではなく、今回が初めての――財団連合の残党との戦いは除く――本格的な戦闘だったから……そして宇宙ではなく地球での戦闘だったからというのもある。
 特に最初の戦闘は砂漠で行い、次の戦闘は海中という、色々な意味で耐久レースやってるんじゃないかってくらいの勢いだったからな。
 砂漠は言うまでもなく砂が詰まる可能性があり、海中は海水がある。
 これが普通の……それこそ草原とかそういう場所だったら、そこまで心配する必要はなかったんだろうが。
 特にHLVに関しては、大気圏離脱用のブースターを使って水平移動するという無茶をしたので、念入りに調査をされることになってしまった。
 ともあれ……そんな調査も昨日で終わり、現在俺達は再びピースミリオンの格納庫にあるHLVの中に機体を運び込んでいた。

『ったく、整備とか機体のチェックとかが終わったと思ったら、またすぐに出撃とか……連合軍の方の戦力ってどんななんだよ?』

 映像モニタに映し出されたデュオが、不満そうに呟く。

「そう愚痴るなって。俺達に仕事があるのは、悪い事ばかりじゃないだろ? 特に今回は……大きな仕事になる」

 そう、今回の仕事は言うまでもなく大きな仕事だ。
 何故なら、俺達が今回降下するのは財団派の本拠地なのだから。
 ……財団派の本拠地であって、ロームフェラ財団ではないところに色々と思うところがあるが……連合軍の方でも、ロームフェラ財団に対する扱いはまだ完全に纏まっていないらしい。
 聞いた話では、セプテムを筆頭としてロームフェラ財団を潰そうと考えている者もいれば、規模を縮小させてでもロームフェラ財団を残そう、連合軍の下部組織としてロームフェラ財団を運用しよう……といった風に。
 中には、ロームフェラ財団を連合軍の上位組織にしようなんて寝言を言った人物もいたらしいのだが、当然ながらその意見は即却下された。
 おまけに、その後色々と調べてみたところ、その人物はロームフェラ財団と繋がっていたというのだから、笑うに笑えない。

『分かってる。分かってるけどよ……でも、連合軍だってMDを実用化して、戦力的には問題ないんだろ? なら、わざわざ俺達が出張る必要があるのかよ?』
「それを俺に言われてもな。連合軍側にも、色々と思うところはあるんだろ。ただ、それを直接口に出したりは出来ないんだろうが」

 現在W世界で一番の勢力は、誰が何と言おうと連合軍だというのは間違いない。
 だが、それでも……いや、だからこそと言うべきか、簡単にシャドウミラーに頼るような真似はしたくないのだろう。
 それでもこうしてシャドウミラーに援軍を要請してくるのは、恐らく財団連合の方に何らかの……おい? まさかな。
 そこまで考えた俺の脳裏を過ぎったのは、トレーズの姿。
 正確には、トレーズが開発しただろうエピオン。
 だが、今回攻める場所はトレーズ派ではなく、財団派の本拠地だ。
 そうである以上、そこにトレーズの力が及んでいるとは……あまり思いたくはない。
 それでも財団派が降伏したりせずにこちらの攻撃を受けて立つという事は、何らかの勝算はあると思うんだが……
 まぁ、その辺りは直接戦闘に参加すれば分かるか。

「さて、各自準備は整ったな? 取りあえず今回の財団派壊滅作戦……オペレーション・Dが成功すれば、この世界で起きている争乱も多少は落ち着くだろう」

 にしても、オペレーション・Dね。このDって、もしかしてデストロイヤーのDだったりしないだろうな?

「今回のオペレーション・Dの主役は、あくまでも連合軍だ。だが……そこに俺達シャドウミラーが加わる事で、より完璧な勝利を得られるだろう。凛、頼む」
『ええ。HLVを射出するわ。……言うまでもないけど、気をつけてね』

 映像モニタに映し出された凛の言葉に、頷きを返す。
 計算通りであれば、地上では今頃連合軍と財団派の本格的な戦いが始まっている筈だ。
 もしこの戦いで財団派を倒す事が出来れば、先程俺が口にしたように少しだけでも地球は落ち着きを取り戻すだろう。
 何しろ、現在地球にいる勢力で財団派のみが相手構わず戦いを仕掛けているのだから。
 連合軍と中東連合、それにサンクキングダムといった関係は、決して悪くない。
 トレーズ派も、今は不気味な程に沈黙を保っている。
 そう考えれば、やはり地球で一番邪魔なのは財団派だろう。

『HLV、ピースミリオンの格納庫から射出されました』

 凛に変わって、HLVを操縦しているサリィが映像モニタに映し出され、そう告げる。
 他の3機の様子はと見てみれば、不思議な程に落ち着いていた。
 ……1つの勢力が消滅する戦場に参加するのは、これが初めての筈なんだが……
 これまで幾つもの戦いを繰り広げてきた、自信からか。
 まぁ、理由はともあれ、俺達がやるべき事は変わらない。
 ここで財団派を纏めて倒してしまうという事は。

『HLV、大気圏に突入します。ステルス、起動』

 通信から流れてくるサリィの様子。
 普段は優しげな表情を浮かべている事が多いサリィだが、今はHLVの操縦に集中している為だろう。
 厳しく引き締まった表情が映像モニタに映し出されていた。

『地上では既に財団派と連合軍の戦いが始まっています』

 だろうな。
 それに関しては、別に特に何も思うところはない。
 予定通りなのだから。
 だが……それでも、こうして戦場のど真ん中に直接落下していくというのは、サリィにとっては緊張する事なのだろう。
 いや、普通に考えれば緊張しない方がおかしいか。

「全員、HLVが大気圏内に突入したらすぐに出撃するから、そのつもりでな」

 これも前もってのブリーフィングで説明してあった事だが、一応、念の為という事で説明しておく。
 まぁ、綾子や五飛は元々真面目だし、デュオだって性格は軽いが締めるところではしっかりと締める。
 現在の状況で作戦を忘れるような事はないだろう。
 ……そうなったらそうなったで、少し面白い気もするんだが。

『アクセル代表、戦域の直上に到達。財団派の戦力はこちらに気が付いた様子はありません』
「そうか」

 まぁ、OZの技術力は連合軍に比べれば高いが、それでもガンダムの開発者達に比べればどうしても数段落ちる。
 ましてや、今の財団派にはMDを開発したツバロフも存在しない。
 それが、デスサイズヘル以下のステルスシステムとはいえ、デスサイズを超える能力を持つステルスに対応出来る筈もない。

「俺達が出撃したら、すぐにこの場を離れて連合軍側の陣営に向かえ。後はステルスを使って隠れていろ。攻撃はどうしても危険になった場合のみ許可する」
『了解しました』

 元々HLVの攻撃能力は高いものではない。
 それこそリーオーにも劣る程度のものだ。
 そうである以上、援護攻撃を行うなんて真似はしないで、俺達を放出したら大人しくこの場から離れてくれた方がありがたい。
 サリィもそれは分かっているからこそ、こうしてあっさりと了解したのだろう。
 一応サリィは軍人だけあって、MSの操縦とかも出来るし。
 ……連合軍の軍医って、凄いよな。
 そんな事を考えている間に、HLVの扉が展開する。

「よし、出撃だ」

 その言葉と共に、HLVから飛び出る。
 これが戦艦とかなら、カタパルトとかあるんだが……さすがにHLVにそんな機能を付けるのは無理だった。
 いや、ガンダムを開発した技術者なら、時間があれば意外と何とかなったのかもしれないが。
 ただ、問題なのは今はそこまでの時間がなかったって事だろう。
 カタパルトが短ければ、当然そこから発射される際の速度は遅くなるだろうし、長く作るとすればHLVを動かす時に邪魔になる。
 この辺り、なかなか簡単に解決するような方法じゃないんだよな。
 ただまぁ、その代わりにHLVにはステルス装置が搭載されているという面がある訳で……出来るだけ敵の近くまで移動してから俺達を射出するようにすれば、推進剤とかの節約にもなるだろう。
 現に、今の俺達の下には財団派の戦力が多くいるのだから。
 勿論、HLVから出撃した俺達はステルスで隠されるといった真似はされない。
 そうである以上、MDにしろ、有人機にしろ、俺達の存在に気が付くのは時間の問題だろう。……いや、MDはセンサーがAI制御されてるだけに、すぐに気が付いたな。
 こっちに向かってトーラスカノンの砲口を向けているのを確認出来た。だが……

「遅い」

 その呟きと共に、ツインバスターライフルのトリガーを引く。
 地上に向けての発射なので、幾らか威力を抑えているとはいえ、それでもトーラスカノンの威力とは比べものにならない。
 ましてや、HLVから出撃した時から地上に向けて狙いを定めていた俺と、ウイングゼロを確認してからこちらにトーラスカノンの砲口を向けようとしたトーラス。
 どちらの行動の方が早いのかというのは、それこそ比べものにならないだろう。
 そうして真下に向かって放たれた巨大なビーム砲は、そのまま20機近いMDを呑み込み、消滅させる。
 だが、ツインバスターライフルの驚異的な性能が発揮されるのは、ここからだった。
 砲口からビームが放たれたままのツインバスラーライフルを、そのまま動かす。
 ウイングゼロの得意技……得意技と表現してもいいのか? とにかく、分割したツインバスターライフルをそれぞれ片手で持ち、ビームを放ちながら回転するという攻撃方法。
 あれの分割しないバージョンとでも呼べばいいのか。
 そんな具合に、ビームが放たれたままツインバスターライフルが動き、次々にMDをビームに呑み込んでいく。

『うっひゃぁ……相変わらず、とんでもない威力だな』

 最終的にツインバスターライフルの砲口からビームが消えた時……地上にいたMDの数は一掃され、殆ど見えなくなっていた。
 まぁ、それもあくまでも俺から見える場所であって、戦場全体ともなればまだ多くのMDがいるんだろうが。

「ほら、喋っている暇があったらお前達も攻撃を開始しろ。ここには財団派の戦力の全て……とまではいかないが、それに近いくらいの戦力が集まってる。である以上、ここで出来るだけ戦力を減らしておく必要があるんだからな」

 ここで迂闊に戦力を残したまま撤退させたりするようになれば、MDを所持したまま行方を眩ます奴が絶対に出てくる。
 そういうのが盗賊とかになると、厄介極まりない。
 いや、W世界でMSを使った盗賊とか山賊はあまり流行らないか?
 どちらかと言えば、海賊の方がそれっぽい。
 実際、宇宙では財団連合から逃げ出した戦力が、宇宙海賊をやってたんだし。
 ……海賊と宇宙海賊って、似てるようで似てないけどな。

『分かってるよ。俺だってここで財団派を逃がすような真似はしたくないからな』
『当然だ』

 デュオと五飛がそれぞれ短いながらも返事をしてくる。
 この2人がやる気になっているのは、当然と言えば当然だろう。
 そもそもの話、ガンダムが地球にやって来たオペレーション・メテオは、OZに対する攻撃だった。
 そしてこの場合のOZというのは、ロームフェラ財団の意志に忠実だった……今、丁度俺達と戦っている財団派を示しているのだから。
 勿論その財団派と袂を別ったトレーズ派にしても、色々と思うところはあるだろう。
 実際、敵対すれば躊躇なく攻撃するだろうというのも、予想出来ているし。
 それでも、一番の難敵というか、倒すべき敵は財団派な訳だ。
 ……これで原作のように話が流れていて、五飛がトレーズと因縁を築いていれば、また話は違っただろうが……この世界で五飛とトレーズは何の因縁もないしな。
 というか、結果として俺がトレーズの役目を奪ってしまったというか……
 その結果が、五飛のシャドウミラー入りなんだから、世の中何が災いするか……もしくは幸いするのか分からないな。
 そんな風に考えている間にも、デスサイズヘルとアルトロンガンダムは、MDに向かって突っ込んでいく。
 また、綾子のトールギスもまだ無傷に近いトーラスのMD部隊に向けてドーバーガンを最大出力で放つ。

「綾子、トーラスカノンを使っていたお前には言うまでもないけど、ドーバーガンは威力は高いがエネルギー消費も激しい。その辺りの事は忘れるなよ」
『了解、その辺りについてはきちんと配分を考えているから大丈夫』

 綾子の頼もしい言葉に俺も頷きを返し……そして、財団派のMD部隊に向けて再びツインバスターライフルを撃つのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1225
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1347 
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