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レーヴァティン

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第八話 神殿にてその二

「そうだよな」
「書だな」
「ああ、本棚っていうか図書館あるよな」
「そこで書を読みたいのだったな」
「この世界を知る為にな」
「そうだったな、ではだ」
「案内してくれるかい?」
 その図書館までというのだ。
「今から」
「わかった」
 ゴルトハイムは一言で答えた。
「では来てもらう」
「それじゃあな」
「頼む」
 二人はそれぞれゴルトハイムに応えそしてだった。
 かなりの広さの建物の中にだ、無数の書が本棚の中にあった。ゴルトハイムはその図書館に二人を案内したうえでまた言った。
「この島で随一の図書館だ」
「そうなんだな」
「ない書はないと言っていい」
 そこまでの場所だというのだ。
「そしてここにいればだ」
「わからないことはないか」
「そう言っていい」
 ゴルトハイムの言葉には絶対の自信があった。
「この神殿の自慢の場所の一つだ」
「そうだろうな、じゃあな」
「ここでだな」
「色々勉強させてもらうぜ」
「そしてだな」
「この世界のことを勉強させてもらうな」
 こう言った、そしてだった。
 久志も英雄もだ、二人共だった。まずは書を読んだ。ゴルトハイムから紹介された多くの書を読みこの世界のことを学んだ。
 それと共にだ、二人は神官達からこの世界のことを聞いていった。そちらでも知識を蓄えていった。
 そのうえでだ、久志は食事を摂りつつ英雄に言った。とはいっても今食べているものからの話をしたのだった。
「質素だな」
「食事はか」
「ああ、本当にな」
 見ればパンとチーズ、そして野菜のシチューだ。そこに無花果があるだけだ。
 そういったものを食べつつだ、彼は英雄に言ったのだ。
「こうした場所らしいな」
「食事も生活もだな」
「質素だな」
「むしろ贅沢だとか」
「色々と危ないな」
「ああ、贅沢な坊さんとかな」
 それこそとだ、久志はさらに言った。
「洒落になってねえな」
「神職、神に仕えるならな」
「贅沢はするものじゃないな」
「かつてのバチカンの様にな」
「あれはな」
 歴史にあるこの場所のことをだ、久志は英雄に聞いて暗い顔になって言った。
「また酷かったな」
「腐敗を極めていたな」
「もうあそこまでいくとな」
 それこそとだ、久志は英雄に話した。
「人間は何処まで腐れるかってな」
「そうした域の話だな」
「比叡山が言われてるけれどな」
 日本ではだ、織田信長もこのことも批判していた。とはいっても有名な焼き討ちにした理由は当時の状況からだ。
「それでもな」
「バチカンとは比較にならなかった」
「比叡山の坊さんが聞いたら腰抜かす程だったな」
 バチカンの腐敗はだ、その比叡山ですら比較にならないものだった。 
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