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Blue Rose

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最終話 薔薇は咲いてその十二

 その日は優花のはじめての出勤の日の前日だった、優花は優子の車に乗るがそこには龍馬も共にいた。
 その龍馬がだ、優子に問うた。
「あの、ご主人は」
「私達のことだからって言ってくれて」
 優子は運転席に向かいながら龍馬に答えた。今三人はマンションの駐車場の車のすぐ近くにいる。そこで話をしているのだ。
「それでね」
「行かれないんですか」
「そう、それにお仕事だから」
「あの人お忙しいですね」
「実はそうなのよ」
 仕事がいつも多いというのだ。
「うちの人はね」
「そのこともあってですか」
「あの人は来ないわ」
 龍馬にあらためて話した。
「行くのは三人だけよ」
「俺達だけですね」
「そうよ、じゃあね」
「はい、今から」
「植物園に行きましょう」
 にこりと笑ってだ、優子は龍馬だけでなく優花にも告げた。
「そしてね」
「ええ、あの薔薇達を観るのね」
「そうしましょう」
 こう話してだ、そしてだった。
 三人は車に乗った、そのうえですぐに学園の中にある植物園に向かった。そして植物園に入るとすぐにだった。
 車を降りて植物園の中に入る、優花はその中で言った。
「大学に戻ってからも来ている場所だけれど」
「ああ、それでもな」
 植物園の入口に向かいつつだ、龍馬は共にいる優花に応えた。
「今はな」
「何か違う感じがするわね」
「そうだよな」
「特別な感じがするわね」
「来た理由が理由だからな」
「ええ、これまで色々あって」 
 そしてだった。
「これからね」
「御前のな」
「新しい人生がまたはじまるから」
「社会人としてな」
「だからなのね」
「完全に大人の女の人として生きるからよ」
 当然優子も一緒にいる、それで優花に言ってきたのだ。
「これからはね」
「だからここに来たのよね」
「話したわね」
「ええ、確かにね」
「そうでしょ。それでね」
 優子はさらに話した。
「ここに来たのよ」
「そうよね」
「それじゃあいいわね」
「ええ、今から」
「あそこに行くわよ」
 青薔薇園、行く場所は今はそこしかなかった。 
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