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ポケットモンスター~頂きへ立つための冒険~

作者:ラフィン
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プロローグ
  転生

幼い頃から他人と関わるのは苦手で、動物やゲームが大好きだった。

小学3年生の頃、生まれて初めて手にしたゲームはポケットモンスターファイアレッド。
初めてプレイした感想は、正直感動したの一言だった。
様々な種類の動物と触れ合い、人と関わり、成長していく主人公。
自分とは違うその主人公に俺は深く惹かれた。
ポケモンをプレイする内に厳選という強いポケモンを作り出すスタイルが生まれたが、俺はそのやり方が嫌いだった
ファイアレッドの四天王カンナが言っていた、「強いポケモン弱いポケモン、そんなの人の勝手、本当に強いトレーナーなら好きなポケモンで勝つべき」と。

まさにその通り。

厳選?無理やりタマゴ産ませて、望んだ個体じゃなきゃ捨てる?
ふざけんなと言いたい。

なんて、こんなこと言ってりゃただのゲームにマジになるなと言われるんだろうな。

まあ、そもそも他人がどんなプレイしようが知ったことじゃない。
思っているだけならタダだ。

別にオンラインでやるわけでもないしな。

ポケモン始めて早11年。
20歳になり、未だに人との関わりを苦手としていた俺は何とか就職。
それでも上司や後輩、同期とはあまり関わらず暇さえあればポケモンをしていた。


そんなある日。


俺は会社に行く途中、車に跳ねられて死亡した。
死の間際、ふと思ったのは、ポケモン原作終了まで見届けたかったな…。

ただ、それだけ。






...。
.....。
どこだここは?
「やっと目を覚ましましたね」
気がつくと、目の前に広がるのは、ただただ白い空間。
そして、犬。

...犬?

「困惑していますね」
「いや、そりゃあ…」
「何か聞きたいことは?」
「うん、ここがどことか、君が誰とか、なんで犬なのかとか、なんで犬が喋るのかとか聞きたいことは色々あるけど…まず撫でさせてください」
ん?さっきまでのシリアスムードどこ行ったって?
知るかそんなもん、目の前にかわいい動物がいたら撫でたくなるだろうが。
「...聞く前にもう撫でているじゃないですか、まあそのままでいいので聞いてください、貴方の質問に答えます。まず、ここの事ですが死と生の狭間、所謂あの世と此の世の間です。そして、私はここで若くして亡くなってしまった魂を導く...そうですね、貴方達の言葉で神様と言います。そして犬である理由は貴方の人間嫌いを考慮してこの姿を取りました。最後の質問は、もう答えなくても大丈夫そうですね」

気がつくと撫でている手は止まっていた。
死後の世界。
そうだ、俺は死んだんだ。
そして目の前にいる犬、神と言っていた、そして俺を考慮して犬の姿になったと...。
「あのさ、神様、元の姿に戻ってくれる?」
「...わかりました」
神様がそう言うと光を放ち、光が消えると今までに見たことのないレベルの美女がいた。
「女神様、ね、まずはさっきの撫でるといった無礼な行為をお許しください、あと、その姿で大丈夫です。苦手と言っても話せないレベルじゃないですから」
「先の行為に無礼などとは思っていませんよ、変な話ですが撫でられるのは嫌いじゃありませんので、犬というのも新鮮で面白かったですしね、そしてわかりました、この姿で話を進めます、私は貴方が言ったように女神です。名もない下級ですが、とはいえ魂を司っています。そこで貴方に選択の余地を与えましょう、あなたに課せられる選択肢は3つ、1つ、天国へ行き、悠久の時を永遠に過ごす。1つ、記憶、知識、性別、年齢、姿、全てをリセットし、現世に再び生を受ける。最後は転生です。」
3つの選択肢か...天国行き、パス。
永遠の楽園なんて冗談じゃない。
再度現世に、これもパス。
2度と戻りたいとは思わないだろう。

「転生だけ説明がないのは?」
「する必要が無いからですよ、転生に関しては貴方が想像している通りです。行きたい世界を選び、女神の加護で特典を受け、その世界に転生する、貴方がいた世界以外にも様々な世界が存在します。剣や魔法が当然のようにある世界、化学が発展しすぎている世界、他にも、貴方が大好きなポケモンの世界も、まあこれに関しては少し特殊ですが」
「と言いますと?」
「まず、一部のポケモン達が擬人化しています。そしてポケモンに技の限界がありません、トレーナーの努力次第で一部を除いてどんな技も使えます。他にも違いは多々ありますがこの2点に注意すればあとはほとんど貴方の知っているポケモンと変わりありませんよ」

そんなこと聞いちゃったらさ、ポケモン好きは我慢出来ないよな。
もう選択の余地なんかないようなものだ。
俺は決めた。

「ポケモンの世界に連れて行ってください」 
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