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Blue Rose

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第五十二話 その手に幸せをその三

「二日酔いなんて一発よ」
「そうね、それこそね」
「一発でなくなるわね」
「またサウナに入って水風呂に入ったら」
「それこそね」
「だから私も言ったの」
 クラスメイト達に勧めたというのだ。
「サウナにね」
「そうだったのね」
「水風呂も効くから」
「それでなの」
「ええ、けれどね」
 優花はここで注意した、その注意はというと。
「暑い場所から急に冷たい場所に入るから」
「あっ、心臓にはね」
「よくないわね」
「それがあるわね」
「サウナはそこに気をつけないと」 
 それこそというのだ。
「危ないから」
「そうよね」
「心臓には注意ね」
「そのことは」
「そう、身体の調子が悪いと」
 その時はというのだ。
「あまり入らない方がいいから」
「普通のお風呂ね」
「そっちにすべきなのね」
「そう、確かに気持ちいいけれど」
 それでもとだ、優花は熱されていた身体が急に冷えていきそのことで酒も抜けていくのを感じつつ話した。
「それでもね」
「心臓には注意」
「そのことには」
「そうなの、身体の悪いものも出して」
 二日酔いだけでなくというのだ。
「すっきりするけれどね」
「それと一緒に」
「しっかり気をつけて」
「身体のことにも」
「そういうこと、じゃあ私お風呂の後はね」
 そこからのことも話した。
「お家に帰ってね」
「引越しね」
「その用意ね」
「もう少しで終わって」
 卒業前から進めていた、だからあと一歩のところまできているのだ。
「それでね」
「実際になのね」
「神戸に戻るのね」
「そうするのね」
「そう、お風呂から出たら」
 まさにその時からというのだ。
「そうするから」
「じゃあこれでお別れね」
「長崎を出たら」
「そうなるわね」
「また連絡するし」
 優花は長崎の友人達にこうも話した。
「ツイッターもラインもしてるから」
「そうしたところでね」
「また会いましょう」
「長崎から出てもね」
「それでもね」
「うん、長崎でのことは忘れないわ」
 優花にとっては最高の思い出の一つだ、最初は女の子になることから身を隠してそうしてのことだったが。 
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