夢幻水滸伝
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第四話 夢と現実その一
第四話 夢と現実
綾乃達はそれぞれの敷きものの上に座っていた、女性陣は玲子以外は全員正座であり男性陣は中里と芥川、佐藤、は胡座だが他の面々は正座だ。そしてだった。
芥川がだ、一同に話した。
「まずうちの状況を確認するで」
「ああ、どういった内情で外はどうなってるかやな」
「人口は四千万、兵力は十万ちょっとや」
中里に応えてだ、芥川はまずは内情を話した。
「開墾と新田開発、灌漑と街造りは順調と言ってええ」
「内政は整ってるな」
「それで海軍の船の建造と空船の建造は両方共やっと軌道に乗りだした」
「鉄砲はどや?」
「あちこちの鉄砲鍛冶に造らせてる、それで大砲の大量建造もはじめた」
「結構ええ感じちゃうんか?」
「ああ、けれど周りに敵が多い」
芥川は中里にこのことも話した。
「東海、北陸、山陽、四国とそれぞれの勢力と対峙してる」
「周りは敵ばっかりか」
「そや、どの勢力もうちに比べたら人口も国力も星の奴も少ないけどや」
「それだけの敵に囲まれてるな」
「わかるな、かなり辛い」
「それが今の僕等の状況か」
「そや、結構以上に辛い」
実際にとだ、芥川は中里に自分達の状況をこう話した。
「敵の兵力は合わせて十万近い、星の奴は十二人や」
「星の奴は向こうの方が多いな」
「四つの勢力全部合わせてな」
「そや、それでこの状況に対してどうするかやが」
「各個撃破がええやろ」
中里は腕を組み胡座をかいた姿勢で芥川に話した。
「やっぱり」
「オーソドックスにか」
「戦略のな」
こう言うのだった、中里も。
「一つ一つ潰していって飲み込んでいって勢力拡大していってや」
「次第に強くなってくんやな」
「一度に相手にするより一つ一つや」
こう言うのだった。
「こっちの勢力が大きいだけにな」
「周りの他の勢力と比べて」
「一つ一つはうちよりずっと小さい」
その勢力はというのだ。
「ほんまにな」
「つまり他の勢力を抑えてやな」
「その間にや」
「潰す勢力を決めて」
「各個撃破や」
その言葉は強かった。
「それがええやろ」
「その通りやな、けれど一つの勢力を攻める間他の奴等には具体的にはどうするんや?」
「その連中には守りを固めて防ぐんや」
彼等が攻めた場合はというのだ。
「国境の砦とかに備えの兵と星の奴を置いてな」
「そしてこっちが攻める相手には余力を全部注ぎ込んで潰してく」
「一つずつな、そうすべきやろ」
「その通りや、よおわかってる」
芥川は中里の話をまずはよしとした、そのうえでさらに話した。
「それでうちはまずは山陰を進んでる」
「鳥取城までいってるんやったな」
「そこからまずは出雲まで目指してる」
飛び地ながら自分達の領土になっているそこまでというのだ。
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