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オズのアン王女

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第十幕その九

「実はもっと違っていました」
「そうだったの?」
「はい、色々な人達もです」
「あの時よりなの」
「少なかったです、非常に」
「そうだったの」
「かかしさんも木樵さんもおられなくて」
 今ではオズの国では誰でも知っている人達です、ドロシーと同じく。
「同じ様な人達ばかりでした、それぞれの国で」
「私がはじめて来た時も白人ばかりだったけれど」
「それが変わってきましたね」
 徐々にです。
「オズの国は」
「何時の間にかね」
「ネイティブの人達もですね」
「見たことがなかったわ」
「ですが今はです」
「あの人達もいて」
 そしてです。
「幸せにね」
「楽しく過ごされていますね」
「随分変わったわ」
 本当にでした、オズの国もまたです。
「そしてジョージ達も来て」
「はい、オズの国は更に多彩になりましたね」
「そして大佐もなのね」
「そうです、日系人です」
 大佐もドロシーに応えます。
「この通り」
「アメリカにも日系人がいるから」
「私もここにいます」
「そうね、じゃあ」
「これから宜しくお願いします」
「こちらこそね」
「それで、だけれど」
 ここで、です。アンが大佐に言ってきました。
「貴女はこの国に留まるの?」
「はい、使者として来て」
 そしてというのです。
「グリンダ様を護衛します」
「そうするの」
「今日は私一人です」
「そして明日になのね」
「グリンダ様は瞬間移動でこの国に来られます」
 大佐は移動方法もお話しました。
「明日の朝に」
「今日はーー来られないーー理由は」
 チクタクは大佐にこのことを尋ねました。
「どうしてーーでしょうーーか」
「はい、お仕事がありまして」
「カドリングーーで」
「そうです、ですから」
 だからだというのです。
「今日は無理なのです」
「わかりーーました」
「それでは」
「明日ーーですーーね」
「お待ちして下さい」
「では余はグリンダさんと会おう」
 カリフ王はここまで聞いて言いました。
「そうするとしよう」
「はい、是非です」
「グリンダさんとしてもだな」
「そうして欲しいです」
「そしてだな」
「グリンダさんとお会いして下さい」
「それではな」 
 こうしてでした、皆でです。 
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