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ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝

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バトルロワイヤル 前編

 
前書き

今回の話を書いて思ったことが、「バトルロワイヤル書く確率高くない? 」です。まあ、単なる気のせいかも知れませんね。

では、タイトル通りバトルロワイヤルを、どうぞ! 

 
「レディースアンドジェントルメン!早くも二日目になりました!本日第二ピリオドは、数々の波乱を起こした、バトルロワイヤルだ!
全員参加で、ポイントが与えられるのは生き残った三十組!
さあ選手諸君!準備はいいか!?第二ピリオド、バトルロワイヤル!!
レディー、ゴーーーッ!!! 」

司会の合図と共に、全機が広大なフィールドへと出撃する。

バトルロワイヤル用に肩とインフィニティブレイドの二翼にブースターパック兼ミサイルポットを装備している。

俺がフィールドへ出ると、場所はどうやら宇宙空間だ。だが、問題が早速起きた。

「囲まれてる上に、お前がいるのかよ…………カレヴィ シレン! 」

カレヴィ シレンの機体、クロスボーンガンダムX1の改造機・クロスボーンガンダムX1XX(ダブルクロス)から放たれるプレッシャーを感じ取り、すぐにグラディウスとルミノックスを抜刀する。

それを合図かのように、周囲にいた機体も行動を起こし、一斉にケルサスガンダムゼロに照準を合わせてきた。

────ならっ!!

粒子を纏わせ、攻撃を弾きながらクロスボーンガンダムX1XXに接近する。

『っ! 』

クロスボーンガンダムX1XXはムラマサ・ハイバスターで砲撃してきたが、辛うじて回避する。回避した砲撃は後ろにいた機体を襲い、乱戦へと持ち込む。

よしっ!あとは抜ければ!

そう思った直後、クロスボーンガンダムX1XXがムラマサ・ハイバスターからビームサーベルを発生させて接近してきていた。

「っ! 」

グラディウスに粒子を纏わせ、振るわれたムラマサ・ハイバスターと激突する。

「やっぱそう簡単に逃がしてくれないよな! 」

ルミノックスにも粒子を纏わせ、反撃に水平に斬り払う。クロスボーンガンダムX1XXはすぐに後退し、機体を半回転させてムラマサ・ハイバスターを斬り払ってきた。

グラディウスを逆手に持ち変え、ムラマサ・ハイバスターを受け、上へと弾いて防ぐ。

反撃ですぐにルミノックスを突き出すが、左肩のシールドで受け流される。流れる事により隙ができ、ムラマサ・ハイバスターを斬り下ろされる。

機体を辛うじて後退させることで致命傷は避けたが、ブースターパックごと左肩の半分を切断される。

そのままブースターパックを間に挟み、爆風に巻き込まれる前にお互い距離を取る。

「にゃろう………」

冷や汗が頬を伝い、クロスボーンガンダムX1XXを見据える。すると、相手から通信が入ってきた。

『強いね君。せめて左腕はもらおうと思ったんだけど』

「俺はくらうつもりは無かったけどな…………やっぱり、世界が相手じゃ厳しいか」

『ははっ。面白いな君。よかったら名前を聞かせてもらおうかな』

「…………サオトメ ヒロヤだ」

『サオトメ ヒロヤか。俺はカレヴィ シレン。それじゃあ───』

クロスボーンガンダムX1XXはムラマサ・ハイバスターを構えると、すぐに砲撃してきた。
しかし、その砲撃の先にケルサスガンダムゼロはおらず、代わりに背後に迫っていた機体を撃破した。

『これで貸し1と───』

その言葉を遮るように、グラディウスにバスターソード級の粒子を纏わせ、斬撃波を放つ。

斬撃波はクロスボーンガンダムX1XXの横を通り過ぎ、背後にいた機体を切断する。

「これで、借り貸し無し…………だろ? 」

『ぷっ……あっはっはっはっ!面白いな本当に。気に入った。君とのバトルは、あとの楽しみにさせてもらう。勝ち上がってきてよ? 』

それだけ言い残すと、クロスボーンガンダムX1XXはこの場から去っていき、別の宙域へと向かっていった。

「…………ふぅ」

無駄に緊張感が走ったせいか、ため息を吐く。幸い話している間に来た機体は二機のみで、他はもう片付いているようだった。

「余裕しゃくしゃくって感じかよ…………こっちは精一杯だったってのに」

右肩のブースターパックをパージし、剣を鞘に収めて飛行形態に変形する。

「ユウの奴は大丈夫か?あいつ、実力差関係無しで強敵にも向かっていくからな…………あっ、モチヅキがサポートしてるから大丈夫か」





ーーー――





「…………ミサキちゃん。逃げれると思う? 」

「逃げれるならそうしたいけど、多分無理……」

「あはは………油断しちゃったな~」

「油断じゃなくて、無謀し過ぎ……」

「う゛っ…………ごめんなさい」

「いいから、気を引きしめて……」

「う、うん!分かった! 」

ガンダムアルカナムの発展させ、原案初期の姿にした機体、ガンダムアルカナムオリジン。その中心に、多数の機体に囲まれている。

事の発端は簡単。敵陣の中心に飛び込みバトルをしたのだ。ある程度は倒せても、相手は世界。じり貧になり、次第に崖っぷちの状況になっていった。

「グローリアレイスで切り抜けられるかな? 」

「可能だけど、その後の事を考えると厳しいかも……」

「ん~。じゃあ新技を試すとか!? 」

「あれは今の状況じゃ有効な手じゃないと思う……」

「う~ん…………どうしようか、なっ! 」

迫ってきた攻撃を新たに作り直した左手の七聖刀 極で受け流し、反撃で右手の七聖刀 絶を斬り払う。
直前で回避されてしまうが、左腕は切断することに成功した。

「考える時間もくれないっぽいね!策は任せたよミサキちゃん! 」

二刀を構え、ライフルから放たれる攻撃を弾きながら突っ込む。


ミヤモト ユウが使用しているガンプラは、ガンダムアルカナムを基本ベースとし、変更点は腕部はガンダムアルカナムに、ブレイドガンを追加武装。それによる羽織の形の変更。

バックパックはヴィーヴィルストライカーをベースに、ビームキャノンドラグーンを廃止し、代わりに分割したタクティカルアームズⅡLを装備。
どんな戦況にも対応できるよう改良してある。さらに、バーニア側面にはソードドラグーンを装備。


「切り札の一つ、使うよミサキちゃん! 」

「…………分かった、サポートは任せて……」

「行け!ドラグーン兵装タクティカルアームズⅡLっ! 」

バックパックのヴィーヴィルストライカーの分割されたタクティカルアームズⅡLが射出され、ドッキングして自由に飛行する。

「デルタフォーム、ドラグーン! 」

タクティカルアームズⅡLD(ドラグーン)はガンダムアルカナムオリジンの周囲を飛び回り、向かってきたビームを吸収していく。

「今のでビームの攻撃の可能性は低い…………実弾とかに気をつけて……」

「オーケー! 」

相手機体の目の前まで迫り、連続攻撃で装甲の薄い部分を的確に斬り崩し、胴体を真っ二つに切断する。

「次っ! 」

以前囲まれているのは変わらないが、焦らずに一機一機を確実に削っていく。
すると、その時、大きな爆発音が鳴り響き、思わず足を止めてしまう。

「えっ!なに!? 」

全員が爆発音の方へと視線を向けると、昨日教えられた機体の姿が目に映った。

「あれは…………シャルロット エイリーと、エレン ガラシアの機体──! 」

爆煙からシャルロット エイリーさんのガンダムエピオンの改造機・ガンダムペンドラゴン。
そして、エレン ガラシアさんのガンダムAGE-2 ダークハウンドの改造機・ガンダムAGE-2 リゲイリアが姿を現した。

「この状況で優勝候補が二機───逃げてユウ……! 」

「っ分かった! 」

目の前にいる機体を撃破し、すぐに包囲網から抜け出す。しかし、撃破したことにより全員が動きだし、再び乱戦へと戻った。

「っステルス、センサー、ソードドラグーン! 」

全基のドラグーンを自機の周辺に展開し、迫りくる攻撃を防いでいく。

「やああぁぁぁぁぁっ! 」

目の前からも向かってくる攻撃を七聖刀 極で防ぎ、それを軸に上へと機体を翻して七聖刀 絶で攻撃する。

攻撃は防がれるが、追撃で用意していたタクティカルアームズⅡLDのソードフォームで機体を貫く。

「今のうち───っ!? 」

後ろから殺気を感じ、とっさにタクティカルアームズⅡLDを向ける。攻撃は防ぐことは出来たが、攻撃してきた相手は、ガンダムAGE-2 リゲイリアのようだった。

全基のドラグーンを収納し、二刀を構えながら対峙する。そうしていると、ガンダムAGE-2 リゲイリアと背中を合わせるように、ガンダムペンドラゴンも現れた。

「う~ん…………ミサキちゃん。これ逃げられないと思うよ?多分、完全に狙われてる」

「私も、そう思う…………」

二対一…………流石にこれはキツイかも……。けど、逃げられないなら、戦うしかないよね!

「やるよミサキちゃん! 」

「…………分かった……」

全基のドラグーンを射出し、タクティカルアームズⅡLDはソードフォームにする。

下手に飛び込めば即アウト…………まずはこの距離から!

タクティカルアームズⅡLDをドラグーンを飛ばし、二機へと攻撃する。二機は二手に別れ、回り込むように回避していく。

それに対し、まずリゲイリアへと接近する。リゲイリアはドッズランサーを構え、左腕のビームガンで牽制射撃をしてくる。

七聖刀で攻撃を弾きながら最短距離で接近し、すぐに目の前まで近づく。

「はああぁぁぁぁっ! 」

七聖刀 極を左腰から右肩に目掛けて斬り上げるも、ドッズランサー改で防がれ、上へと弾かれる。そこから即座に反撃に転じられ、ドッズランサー改を突き出される。

七聖刀 絶でドッズランサー改を受け流し、懐に飛び込んで七聖刀 極を斬り払う。しかし、いつの間にかビームサーベルを抜刀しており、ビームサーベルで防がれてしまう。

「やっぱり強いっ───! 」

リゲイリアの胸部にエネルギーがチャージされてるのに気付き、すぐに横に飛んで射線から逃れる。胸部からはメガ粒子が放たれ、そのまま凪ぎ払うように機体を動かす。

それに対しブレイドガンで牽制するが、シールドで防がれてしまう。

隙がない…………!

そうしていると、後ろからアラート音が鳴り響く。ガンダムペンドラゴンが接近していたのだ。

「っ…………! 」

振り払われたカリバーンを二刀で防ぎ、センサー、ステルス、ソードドラグーンでガンダムペンドラゴンを囲むように展開する。

すぐにガンダムペンドラゴンへと向けて放つが、その内五基がリゲイリアのアンカーショットで弾かれてしまう。

その他のドラグーンはガンダムペンドラゴンへと向かうが、バックパックのフルクロスが展開し、機体が包まれてドラグーンの攻撃を受け止めていく。

固いっ…………!つうっ!?

ガンダムペンドラゴンへと気を取られていると、左腕のブレイドガンに、ドッズランサー改のドッズガンの攻撃が命中する。
誘爆を防ぐためパージ、爆風の勢いを利用してガンダムペンドラゴンと距離を取る。

ドラグーンを収納し、後退しながらタクティカルアームズⅡLDをデルタフォームにし、ドッズガンを吸収する。

「ミサキちゃん!あれをやるよ! 」

「っやられるよりはマシ…………分かった……」

タクティカルアームズⅡLDをヴィーヴィルストライカーに、七聖刀二刀を鞘に収め、居合いの構えを取る。

「一撃抜刀っ!双天流!肆の型、改っ!! 」

『っ! 』

狙いはリゲイリア。大きく一歩を踏み出し、機体を回転させて勢いをつけた高速の居合い斬りを放つ。だが、本来の間合いよりも遠すぎる。

届かないと思われたが、放たれた居合い斬りの刀身はヴォワチュール・リュミエールの刃を伸びていき、確実にリゲイリアを捉えた。

リゲイリアは意表を突かれたのか反応が遅れ、ドッズランサー改で居合いを防ぐ。だが、刀身はドッズランサー改に斬り込み、三分の一ぐらいまで斬られてしまう。

『今のは…………? 』

七聖刀 絶から伸びたヴォワチュール・リュミエールの刃は拡散していく。相手は今ので来ることがなく、ガンダムアルカナムオリジンを見つめている。

「ふぅ…………」

今のでもまだ、届かないんだ。世界はやっぱり広い!

「ユウ…………喜んでるところ悪いけど、どうする……? 」

「え?う~ん…………どうしよう? 」

そんな事を話していると相手から通信が入ってきた。

『面白いな、日本人。今のは驚いたぞ』

「え?ど、どうも? 」

いきなりのことで戸惑い、返事に困ってしまう。

『俺はエレン ガラシアだ。そんで、アイツはシャルロット エイリー』

『よろしくー』

「あー、うん!よろしくね!僕はミヤモト ユウ!そして、僕の親友のミサキちゃん! 」

「…………モチヅキ ミサキ
、よろしく……」

『ユウにミサキか。いきなりで悪かったな。日本人の実力を知りたくて、ついな』

『これで満足したでしょ?この子と戦っても、あとで不利になるだけってのも分かったし』

『そうだな。けど、熱くなりすぎて倒したくなっちまった。悪いが付き合ってもらうぞ』

『はあ…………共闘する身にもなって』

「っ──!? 」

『悪いな。そういうことだ。行くぞ! 』

「っユウ……!グローリアレイスで逃げて……! 」

「っ……………! 」

コンソールを操作し、特殊システムを発動しようとしたところで、上から何かが近づいてきている事に気づく。

「あれって…………」

「ユウ……!? 」

二機は迫っているのにも関わらず、武器を構えたまま動かない事に驚いている。

「大丈夫だよ、まだ終わらない! 」

そう言うと、ガンダムペンドラゴンとリゲイリアに向けて、ミサイルが襲いかかる。二機はすぐに気づいたため回避し、ホーミングしてくるミサイルを撃ち落とす。

『ちっ!新手か! 』

頭上を見上げると、飛行形態のケルサスガンダムゼロが、ミサイルを放ちながら旋回していた。

 
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