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夢幻水滸伝

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第一話 夢の世界その四

「やっぱりな」
「そやねんな」
「出来たらな」
「ほな綾乃ちゃんも受験頑張ってや」
「まず宗教学部受かって」
「それで神社に行くんやで」
 三人で話した、この時は普通に休み時間が終わって授業に入り昼になりだった。中里は食堂に食べに行ったが。
 席の向かい側を見てだ、きつねうどんを食べつつ苦笑いで言った。
「また御前とやな」
「そやな」
 芥川もうどんを食べている、彼は鴨なんばうどんだ。鴨といっても鶏肉である。
「腐れ縁やな」
「ほんまにな」96
「最近よお一緒になるな」
「黒い糸で結ばれてるんやな、僕等は」
「赤い糸ちゃうんか」
「それは生涯の伴侶やろ」
 それがなるというのだ。
「けれど腐れ縁やからな」
「黒い糸か」
「それも真っ黒な」
「ええ色ちゃうな」
 中里は御飯も食べた、こちらはカツ丼だ。
「どうも」
「まあそやな」
 芥川は彼の御飯ものである天丼を食べつつ応えた。
「真っ黒とかな」
「僕としてはせめて白であって欲しいわ」
「女の子の下着と一緒でかいな」
「それはどんな色でもええわ」
 中里はこのことについては笑って言った。
「僕は」
「ええんかいな」
「そや、白でも黒でもピンクでもな」
「女子高生で黒下着はあまりないやろ」
「ないか」
「大抵白やベージュやろ」
 そうした色だというのだ。
「わしの妹もそんな色やで」
「妹さんの下着の色知ってるんかいな」
「そんの洗濯でよお乾かしてるの見るやろ」
「そういえばそうか」
「一緒におったらちらちらはっきり見るしな」
「色気無い感じでか」
「ないない、うちの妹にそんなんないわ」
 うどんを食べつつ笑って言うのだった。
「欠片もな」
「奈央ちゃん可愛いやろ」
「顔はな。けれど仕草がや」
「色気がないんか」
「ないで。少なくとも家ではや」
「女の子へのイメージ崩れるな」
「そんなん女兄弟おったらなくなるわ」
 それこそ最初からという言葉だった。
「ファンタジー小説の世界やってな」
「きっついのう」
「駅前の喫茶店の娘さんかてな」
「ああ、マジックな」
「あのお店娘さん達も働いてるけどな」
「一番上の娘さんうちの大学の生徒やったな」
 中里はうどんをすすった後カツ丼のカツと卵、それに葱で御飯を食べつつ言った。
「そういえば」
「下の娘さん二人はそれぞれうちの高等部、中等部や」
「三人共めっちゃ小柄可愛い顔してるやん」
「ところが女三人姉妹になるとな」
「お家の中ではかいな」
「もう凄いと思うで、男の目がないとな」
 それこそというのだ。
「女のコってのはえぐいからな」
「そんなにかいな」
「そうや、従姉妹の姉妹も三人で」
「自分三人姉妹と縁あるな」
「そうか?とにかくそうなるとな」
「もう凄いか」
「下着は脱ぎっぱなし、家では裸、もう下品な言葉もどんどんや」
 そうした状況だというのだ。 
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