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『Over kill』

作者:零那
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『Over Kill』



日々無情に過ぎゆく。
其の景色は何ひとつとして変わらぬ。
幼き頃から望んだものなど何ひとつ手に入らぬ。

僕だけが見る景色。
他の誰とも違う景色。
塵々になった感情。
呼吸さえ苦しくて...

何もかもが夢。
そうだったら良い。
何にも支配されない世界。
真っ黒な翼を棄てたい。

綺麗な躰と綺麗な心が欲しい。
綺麗な家庭で在りたかった。
綺麗な生き様で在りたかった。

重い足枷、重い十字架。
汚い躰と汚い心。
棄ててしまいたき此の魂。

流れ留まらぬ血の行方。
其れは鬼へと...
此の心、鬼と成り向かうは...

追い詰めど決して掬われぬ。
切り刻んでも掬われぬ。
其の魂握り潰しても掬われぬ。

陽の当たる場所になど行けはせぬ。
永遠に殺し続けるのだから...


 
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