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吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)

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27話「ロリのために囮作戦を考えたが、俺はロリコンではない④~ゴブリン100匹VS2人~」

ネタバレ伏線ver
http://suliruku.blogspot.jp/2017/01/271002.html

まず、この戦場の利点を考えてみよう。
道路の周りは平原と丘が広がっているが、このまま進むと大量の丘を重機でぶち抜いて作った道路へと突撃することになる。
伏兵を丘に隠しやすい厄介な場所だが、30km先に軍隊が駐留する基地があり、長時間、伏兵を置き続けるのは危険すぎる場所だ。爆発音でもしたら、軍隊が駆けつけてくるだろう。
だから、ブラドさんを守る10両の装甲車は、道を真っ直ぐ突き進む。俺はそんな彼らが挟み撃ちにされないように呪文を詠唱した。

「爆裂弾(ボム・ボール)」

今回は、触れたら爆発する紅い球を生成する魔法を地雷用にカスタマイズした。球を設置する場所は道路。つまり、高性能な地雷として運用できる。色も目立たないように灰色のコンクリート色だ。
俺は車の速度を遅くし、次の呪文を詠唱した。

「土操術(ノーム・コントロール)」

道路の下にある土をどけて、簡易的な落とし穴を複数作る。だが、まだまだ心配だったし、時間があったから魔法を唱え続けた。障害物は可能な限り増やした方が良い。
罠を避けて安心した所に、罠が炸裂するのがベストだ。

「土操術(ノーム・コントロール)」
「爆裂弾(ボム・ボール)」
「影人間(ア・バオ・ア・クゥー)」

……こんだけ障害物があれば、さすがのレッドゴブリンの大群も、ブラドさんを追撃できないだろう。
道路からはみ出した場合の事を考えて、影人間も設置しておいた。
何の命令も出してないから立っているだけだが、ゴブリンから見れば不気味な化物が道路の外にいるように見えるはずだ。ビビッてさらに悪路を通って迂回してくれれば、ブラドさんの追撃はもう無理になるだろう。
俺は策士だな……うむ。気分は古代のハンニバルさん。
出来れば、白真珠を別行動させて連携したいのだが、この状況下で動く携帯端末が俺の奴しかない。だから別々行動はとれないのだ。迂闊に戦力を分散すると、白真珠が撃破されるかもしれないし。

「お師様!」

「どうした、白真珠?」

「すごく賠償金が請求されるような気配がしました!僕の気のせいでしょうか!」

「……お、俺は金持ちだから大丈夫だ……」

「さすがはお師様です!」

……大都市を結ぶ主要な交通インフラに地雷仕掛けて、落とし穴を作って、周りに影人間設置するとか……下手したら大ニュースだぞ、これ。
いつの間にか、悪徳都市の常識に俺は染まってしまったようだ。いや、非常事態だから良いのだろうか?
もう、俺は気にしない事にした。財産が一兆円以上あるのだ。多少の賠償金くらい笑って払ってやろう。
車のハンドルを右に切り、道路から大きく外れて、丘の向こう側へと、俺の車は姿を消す。
大きな丘がある戦場でのテンプレ戦術だ。丘を利用して姿を消し、敵に情報を与えないというやり方である。
地球での戦争では、自軍の戦力を隠して、敵軍を各個撃破する際に多用される……今回は、追撃してくるゴブリンどもを仕掛けた罠に追い込み、その後ろに俺が移動してトドメを刺すという展開になったらいいなぁと思っている。
……丘を利用して姿を隠す以上、俺側からもゴブリンの姿は見えんのだ。俺の予想通りにゴブリンどもが動いてくれるとは限らない――

ドカーンッ!

「さすがお師様です!爆発音で悪党たちがどうなっているのか分かるようにしたんですね!」

……うむむ、この聴き慣れた素敵な爆発音は爆裂弾(ボム・ボール)が炸裂する音である。
どうやら、ゴブリンどもは平然と地雷に突撃して、爆弾大炎上しているらしい。

ドカーンッ!ドカーン!ガシャッン!がしゃっンッ!

「ぎゃあっー!」

しかも、仲間の車両が吹き飛ばされても進撃をやめずに、次々と罠へとハマり、複数の車をぶつける玉突き事故を起こしているようだ。

ドバッーン!

恐らくこれは車の燃料に引火して爆発する音だろう。長距離を走るために予備の燃料タンクの類をつけていると思うから、きっとひどい事になったに違いない。
俺が戦場を迂回して、ゴブリンたちの背後へと移動した頃には――俺の視界に悲惨な事故現場が映っていた。

「お師様!半分くらい事故ってます!さすがお師様だと思いました!」

「交通マナーを守れなかった末路!?」

レッドゴブリンたちの車両の大半が、地雷を踏んだり、落とし穴にはまって事故ったり、玉突き事故や引火でボロボロになっていた。
おかげで道路は綺麗に塞がっている。無事なのは俺の車両と……俺の後ろからいつの間にか付いてきた。マスコミの車だけだ。
レッドゴブリン達は大混乱して、事故に対処できていない。というか、車が後ろへ進める事も知らずに、その場でエンジンを切って停車して悩んでいるぞ……。どれだけいい加減な教育したんだ。バグダインの奴ら……。

「よぉーし!次は僕の出番ですよー!お師様だけを働かせる訳にはいきませんっー!」

白真珠はこのままでは、活躍の場がなくなってしまう事を恐れたのか。車から飛び出て、ゴブリンたちの方向へと向かった。
力強くジャンプして、小さい丘の上へと着地し、またジャンプ。大きな丘の上でまたジャンプ。天空高く飛びあがる。魔氷剣を下へと構えて、大量の氷を生成する。
……上手く考えたものだ。高い場所にある氷は、位置エネルギーを変換して、恐ろしい運動エネルギーを保有する。その場で生成すれば弾丸みたいにどんどん落下するのだ。

「ぎゃぁー!?」
「うわようじょつよい!?」

もちろん、ゴブリン達は死んだ。大量に降ってくる氷の弾丸は雨のごとく降りまくり、屋根がない車両が多かったから柔らかいゴブリンの皮膚を貫き、押しつぶす。
屋根があっても、大きな氷の塊で押しつぶされ、ゴブリンどもは圧死した。
そんな氷の墓標に、麗しい銀髪ロリ娘が降り立ち、俺にVサインを掲げて笑顔で――

「えへんっ!悪党を討ち取ったりっ!悪党は皆あの世行きです!」

「全滅させてどうする!?バグダインの手がかりを見つける必要があるんだぞ!?」

「あ……手加減できませんでした……」

「お前なぁ……いや、氷の弾丸で壊したから、燃えてない車両に証拠品があればワンチャンスか……?」

「すいません、お師様……ゴブリンを全滅させ――」

白真珠の言葉を遮るように、魔物の言葉が場に響く。

「誰が全滅しただってぇー!?ふざけるんじゃないのぜぇー!食われるだけの家畜風情がっ!俺たちに歯向かうなんて許されない事なのぜぇー!」

真っ赤な鎧を付けたゴブリンさんがそこにはいた。鎧で肌は見えないがきっとレッドゴブリンだ。
あれほど凄い攻撃を食らったのに……可笑しい、なぜか無傷なのである。。
とりあえず、俺は拍手した。生きてくれてありがとう。

パチパチパチッ

「悪党さん、生きてくれておめでとう!ありがとう!」

「なんで家畜ごとに祝福されないといけないのぜぇー!?」

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(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)

(´・ω・`)喉が辛いよう、冬の空気は乾燥しすぎて辛いお

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)小説と関係ない話題だと!? 
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