| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第7章 大魔闘演武編
  未来のローグ

「ローグ?」

「あの剣咬の虎(セイバートゥース)の!?」

「未来から来たっていうの?」

「あたし達以外にも・・・」

「いたとは・・・」

「なんで・・・?」

未来から来たというローグと名乗る男の言葉に、
ナツ達は全員驚くのだった。










































一方、コージとジェラール達は・・・


「もう1人の未来人・・・」

「狙いがわからん。城へ急ごう。」

メルディさんとジェラールはそう言う。

「何か嫌な予感しかしない・・・俺、先に行ってもいいですか?」

「・・・頼む。」

「このまま真っ直ぐに行けば、地下へ行く入り口があるわ。」

「わかりました。では!!」

俺は急いで走り出す。
































一方、ナツ達の方では・・・


「王国兵を一掃して・・・助けてくれたのかい?」

ロキはそう言う。

「お前なんか雰囲気かわったな。」

ナツがそう言う。
未来のローグの雰囲気は現在のローグとまるで違っていた。
頭の左側が長い白髪になりポニーテールで纏めており、鼻には傷跡があった。

「(この雰囲気・・・何か怪しい気がする・・・。)」

未来のコージは心の中でそう思うのだった。

「何しに来たの?未来から。」

シャルルが未来のローグに尋ねる。

「扉を、開く為。」

未来ローグはそう答えた。

「エクリプスの事!?」

ルーシィがそう言う。

「エクリプスには2つの使い道がある。1つは時間移動。
 もう1つは攻撃用兵器(エクリプス)キャノン。
 1万のドラゴンを倒せる唯一の手段。」

未来ローグはそう説明をする。

「(1万のドラゴンを倒せる!!?)」

未来ルーシィは心の中で驚くのだった。

「じゃあ話は早ェなあ。味方って事じゃねーか。」

「やったー!!ドラゴンを倒せるんだね!!!」

「未来は救えるんですね!!」

「いいや・・・話はそんなに単純ではない。」

喜ぶナツ達に未来ローグはそう言う。

「俺は今から7年後の未来から来た。
 7年後・・・世界はドラゴンによって支配されている。
 生き残っている人類は一割にも満たない。
 もちろん、エクリプスも現在程の力を持っていない。」

未来ローグの言葉にナツ達は唖然となる。

「今ここでドラゴンを止めなくば、この世界は終わる。」

「だから扉を開けてぶっ放すんだろ!?単純じゃねーか。ドーンって。」

未来ローグの言葉にナツがそう言う。

「しかし7年前・・・つまり“現在”。扉のを開くの邪魔する者がいた。
 そいつのせいで扉は開かなかった。
 1万のドラゴンに向かい、(エクリプス)キャノンを発射できなかった。
 世界を破滅へと導く者がいた。
 俺はそいつを抹殺する為にここにいる。」

未来ローグはそう言うのだった。

「ま、抹殺・・・!?」

「物騒ね。
 その人にも事情を話せば、
 邪魔なんかしないんじゃないかしら?」

「何も殺す必要はない。」

ミントは怯え、シャルルとリリーは未来ローグに向かってそう言う。

「大きな“時”の接合点では、言葉で行動を制御できない。
 例え今、説得できたとしても・・・
 そいつは必ず扉を閉める、そう決まっているのだ。」

「決まっている?」

「運命からは逃れられない。生きる者は生き、死ぬ者は死ぬ。
 扉を閉める者は扉を閉めるのだ。
 例え何があっても、生きている限り。」

未来ローグはそう言う。

「よくわからねえ言い回しだな。
 つーかその邪魔者って誰なんだ?」

ナツが未来ローグに尋ねる。

「お前だ。」







































「ルーシィ・ハートフィリア!!!!」

未来ローグはそう言うと、魔法で影を刃の様にし、
ルーシィに攻撃を仕掛けた。

「え?」

「ルーシィ!!!!」

ルーシィは驚き、しかも、その魔法は早く、
ルーシィはかわす事はできない。
ナツは反応するも、間に合わない。

「「!!!!」」


ドムッ



「「「「「「「「!!!」」」」」」」」

しかし、その攻撃はルーシィには届かず、
未来のルーシィとコージが防いだ。

「ぐぁ!!」

「がはっ!」

代わりに2人が怪我を負った。

「ちょ・・・ちょっとアンタ達・・・!!!」

ルーシィは当然驚く。

「未来ルーシィーーーー!!!!」

「未来コージーーーーー!!!!」

ハッピーとミントが2人に駆け寄る。

「ルーシィが2人だと!?しかも、何故お前がいる!!?」

未来ローグは驚いていた。
ルーシィが2にいる事、そしてもう1つ未来コージの存在である。

「大丈夫!?」

ルーシィが2人に寄る。

「大丈、夫です・・・肩に当たったくらい・・・・・・うっ!!!」

「未来コージ!傷口が・・・!!!」

未来コージは先ほどの攻撃で、ダメージを受けただけでなく、
ナツ達に見せた傷跡が広がったのだ。

「あたし・・・扉なん・・・て・・・閉めて・・・ない・・・。」

未来ルーシィは右の胸部あたりを受けていた。

「こっちもだ・・・どちらかと言えば・・・こっちへ来る為に、
 開ける方法を教えてくれた・・・・・・。」

未来のルーシィとコージはそう言う。

「まかさ・・・エクリプスを使って・・・!?」

未来ローグは驚く。

「んっ!?」

未来ローグは何かに気づき、後ろを振り向く。


















ドォーン!!!!














「ぐぉっ!?」

未来ローグは攻撃を受け、倒れる。

「コージ!?」

「お兄ちゃん!!?」

ロキとウェンディがそう言う。
現代のコージがここへ来たのだった。

「ハッピーとミントの声が聞こえて、やって来た!!!」

俺はそう言う。

「大魔闘演武はどうしたの!?」

「優勝した!みんなが気になってここまで来た!!
 ジェラール達から聞いて、地下まで来た!!!」

シャルルの言葉に俺はそう言う。

「・・・・・・。」

未来ローグは無言で立ち上がる。

「未来の俺とルーシィさんを攻撃したのはお前か!!」

俺は大声でそう言う。

「(この人から感じる魔力・・・いや、まさか・・・!?)」

俺はその魔力を知っているが、違いすぎる・・・。

「そいつは未来のローグだ!!」

「!?」

ナツさんの言葉に俺は驚く。
雰囲気が変わっただけではない・・・この魔力・・・

「(大会で感じた魔力に近い・・・!!?)」

大魔闘演武の時に感じた邪悪な魔力に近かった。

「気を付けてコージ!!そいつルーシィを殺そうとしてる!!!」

「未来のお前とルーシィはそれを庇って・・・!!」

「な!?ルーシィさんを!!?」

ミントとリリーの言葉に俺は驚く。

「・・・丁度いい。」

「?」

「俺にはもう1人抹殺する奴がいる。1人はこの時代のルーシィだ。」

未来のローグはそう言う。

「そしてもう1人は・・・・・・」
































「お前だ、コージ・フォレトロス!!!!」

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

ルーシィさんだけでなく、俺も!!?

「お前はこの計画の1番の障害となる!!」

「計画!?障害!?何の話だ!!?」

「エクリプス2計画!!エクリプスで1万のドラゴンを倒すの!!」

ミントが大声でそう言う。

「・・・それ、本当に信じれる話か?」

俺はその計画を疑う。

「計画は行われる。すでにヒスイ姫が準備を始めている。」

「・・・国の姫様がよく信じられたな、そんな話。」

「俺は姫に会い、この大会の優勝を詳しく教えた。
 そして俺の未来と同じようになり、姫は信じた。」

「ん?同じように・・・?」

俺はそれに疑問を持った。

「大会はお前の未来通りだったのか?」

「?そうだが・・・?」

「「!?」」

その言葉に俺と未来の俺は気づく。

「「(この人の未来じゃあ、俺は立ち直ったのか!!)」」

俺と未来の俺はそう思うのだった。

「御託はここまでだ。俺は俺の目的の為に貴様らを抹殺する。
 未来から来た貴様らもだ。」

「ふざけるな!!勝手な事を決めるな!!!」

「あたし達はそんな事絶対しない!!!!」

未来のローグの言葉に俺とルーシィさんは怒鳴って言う。

「今は・・・な。
 だが・・・数時間後にはお前は扉を閉める。
 そしてお前は計画の最も障害となる。」

「あたしは扉なんか閉めない!!!!」

「どういう意味の障害かはわからないが、勝手に決めるな!!!!」

「そうだ!俺達の、未来じゃあ・・・そんな事なかった!!!」

「あんたは・・・何が目的なの・・・!?」

「扉は閉まる。お前は必ず計画の障害になる。
 お前たちが生きている限り。」

俺達の言葉に未来のローグはそう言う。

「未来から来た俺達がこう言ってるのに、分らず屋な人だ!!!!」

「あたし達は・・・本当に扉を閉めてない!!!!」

未来の俺とルーシィさんがそう言う。

「おまえ達の言葉に真実など無い!!!!
 全ては運命によって決まっている事だ!!!!」

未来のローグは、右手に魔力を込めていた。
俺達に攻撃するつもりだ。

「運命なんか、焼き消してやる!!!!」

「!!!」


ドガガガガガ!!!!


ナツさんが未来のローグを殴った。
未来のローグはそれを防いだが、
ナツさんの拳の力が強く、後ろに下がる。

「2人の未来は、奪わせねぇぞォ!!!!」

ナツさんは怒りの表情でそう言う。

「ルーシィ、コージ!!!お前らはここから離れろ!!!!」

「でも・・・!!!」

「ここはナツに任せよう!!」

「!」

ロキさんが未来のルーシィさんを運び、城の方へ行く道へ行った。

「コージ!未来のコージが・・・!!」

「・・・っ!!」

ミントの方を向くと、未来の俺は左側を右手で抑えていた。

「どうも、傷口が開いたのよ!」

「未来の方で、ドラゴンに受けたらしい。」

シャルルとリリーがそう言う。

「わかった!」

俺は未来の俺の所へ行き、未来の俺を肩に担ぐ。

「・・・すまん・・・。」

「謝んな。お前は俺でもあるだろ?」

「・・・そうだな。」

「ナツさん頼みました!!!」

「おう!!!」

俺達は走り出し、ナツさんは1人、未来のローグに立ち向かうのだった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です!!!今年最初の投稿です。
この話で3人の未来が別々であることが発覚しました。
まずは未来ルーシィはコージが囮となり、ドラゴン達と戦い、
ルーシィはエクリプスで7月3日の夜に到着。
未来コージはルーシィがドラゴンの攻撃をコージの替わりに受けてしまい、
コージは自分の魔力を注いで、エクリプスを使って、3か月前の過去へ行きました。
そして未来ローグは、ルーシィがエクリプスを閉め、
7年後にはドラゴンの支配の世界、エクリプスを使い、過去へ行った。
それぞれが別々の未来で過去へ来たのであります。
そして原作では死ぬはずの未来ルーシィですが、
こっちでは、未来コージと一緒にルーシィを庇ったので
死ぬほどの怪我ではありませんので、まだ生かせておきます。
長い後書きになってしまい、申し訳ありませんでした。
次回もお楽しみに!! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧