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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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ガンプラ関ヶ原バトル 後編

『どうだ?抜かせたぜ? 』

「こっちこそ、そっちの主武装を切断したぜ? 」

『ふっ…………言ってくれるな! 』

お互い剣を振り切り、一度距離を取る。グラディウスRに粒子を纏わせ、ウイングガンダムゼロ炎参に接近する。対するウイングガンダムゼロ炎参は、ハイパーカレトヴルッフ炎二刀を構え、距離を詰めてくる。





ーーー--





「…………………」

大会中にも関わらず、俺はアウローラガンダムとウイングガンダムゼロ炎参のバトルに見入る。一瞬の内に次々の攻撃を繰り出し、防いでは反撃する。

あまりのレベルの差を実感した。そして、いつか越えるべき壁の大きさも。

これほどの奴に、俺達は教えられてたのか…………。

ガンプラバトルを始めるキッカケとなったファイターが、全力で戦っている。その姿は、俺の憧れでもあった姿そのものだ。

感傷に浸っていると、ふと回りのバトルが止まっていることに気づく。どうやら皆が二人のバトルを見入っているようだった。
だが、それはある意味しょうがないことかもしれない。それほど二人のバトルは見る者を虜にし、燃え上がるような戦いを繰り広げているからだ。

「カグラ!! 」

「 !? 」

サオトメから呼ばれ、はっ、と正気に戻る。

「交代だ!元々お前と戦わせる予定だったんだが………………いけるか? 」

その言葉に、俺は一度深く深呼吸をして答える。

「当然だ! 」

「よし!そう言うわけだ!この決着は別の機会にさせてもらうぞ! 」

ハイパーカレトヴルッフ炎を弾き、二刀の斬撃波を飛ばして後退する。

「おおおおぉぉぉぉぉぉぉっ! 」

アウローラガンダムと入れ替わるように、バスターライフル改でウイングガンダムゼロ炎参に砲撃する。

『甘い! 』

軽々と回避され、ハイパーカレトヴルッフ炎を構えて接近してくる。それに対し、シールドをバックパックに装備し、刀を抜刀して接近する。

バスターライフル改からビームサーベルを発生させ、ウイングガンダムゼロ炎参に斬りかかる。だが、それよりも速くハイパーカレトヴルッフ炎が振るわれた。

ギリギリのところで反応し、刀でハイパーカレトヴルッフ炎を防ぐ。受けた際に後退りをしたが、なんとか体勢を立て直して再びバスターライフル改を水平に斬り払う。

だが振るった瞬間にハイパーカレトヴルッフ炎と激突し、すぐに片方のハイパーカレトヴルッフ炎で攻撃された。バスターライフル改のビームサーベルで辛うじて受けるも、そのまま二刀同時に斬り払われて後退させられる。
予想はしてたが、こっちが攻撃を繰り出している時には、既にウイングガンダムゼロ炎参は次の攻撃を繰り出していた。今回は偶然防げたに過ぎない。

「けど、勝たせてもらう!ハイパーモード!! 」

アルケオニスガンダムは機体色が金色に染まり、ウイングガンダムゼロ炎参へと再び接近する。





ーーー--





「結局負けたな」

「う゛っ…………」

ウイングガンダムゼロ炎参とのバトルは呆気なく終わり、時間として二分も持たなかったうえ、ガンプラ関ヶ原バトルも負けてしまった。

「お前は攻撃する前に考え過ぎなんだよ。だから攻撃が遅れる。もっと体全体で感じて行動しろ。昨日
ミトがやられそうになった時は、体が先に動いてたけどな」

確かに、防戦一方のバトルで反撃する暇が無かった。しようにも次の攻撃が襲いかかって、どうしても受けに回ってしまった。
そして、言われた通り昨日のは考えるより先に攻撃していた。

「けど、収穫があったようでよかったな。俺も久々に本気でバトル出来たし、一石二鳥だ」

「ああ…………けど、そう言うサオトメだって苦戦してたじゃねぇか」

「お前よりはマシだ。それに互角だったろ」

「嘘つけ」

笑いながら言うと、誰かがこちらに近づいてきたことに気づく。その方向へと視線を向けると、サングラスをした男、コウエン ユウセイだ。

「よう。さっきのバトルぶりだな。結局あのあと決着もつけられなかったし、次バトルする時は決着をつけようぜ」

「もちろんだ。俺も再戦を楽しみにしてるよ。…………ああそれと、さっきはコイツが世話になった」

そう言うと、サオトメは俺へと視線を向けた。ユウセイはサングラス越しに俺を見て、ほくそ笑んだ。

「どうやら、色々掴んだようだな。なら俺からも助言だ。お前のガンプラは、ファイターの精神により本来の性能が左右されやすい。意図的かどうかは分からんが、もっと自分を、そしてガンプラを信じろ。そうすりゃ、その想いにきっと応えてくれるさ」

「信じる事、か…………分かった」

「よし。じゃあ俺はそろそろ行く。また今度バトルしようぜ」

手をヒラヒラと振りながら、ユウセイは立ち去っていった。

「さて…………イチノセ達の方も指導がちょうど終わった頃だし、そろそろ帰るか」

「ああ」





ーーー--





同時刻。ある場所にて……………

「首尾はどうだ? 」

「はい。大体半分が終わりました。しかし、時期が時期なもので、これからの作業に遅れが生じるかもしれません」

「ならその前に出来るだけ早く進めろ!いいな!? 」

「は、はい」

報告してきた男は返事をし、すぐに部屋から退室していった。

「…………あの時仕込んでみたものも、やはり妨害されたか。アイツはどこまで見透かしているつもりなんだ…………! 」

八つ当たりをするように、机を思い切り叩く。

「…………まあいい。どうせ下らん事だろう。私達は私達の目的を果たそう」

天井を見上げながら、そう小さく呟いたのであった。

 
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