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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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810部分:第百二十六話 先の先をその四


第百二十六話 先の先をその四

 それも蜘蛛の巣はシオンの方に集中的に放たれていた。周りを既に覆ったうえでだ。
「さて、これでじゃ」
「逃げられるかというのだな」
「どうじゃ、これで」
 その通りだという返答だった。
「如何に御主といえとじゃ」
「確かに逃げられはしない」
 シオンもこのことは認めた。
「それは事実だ」
「そうじゃな。それではじゃ」
「だが」
 しかしこう言ってみせた。
「逃げられないのならばだ」
「前に出るだけだというのじゃな」
「そうだ。聖闘士もまた演技以外で背を向けることはしない」
「それが誇りか」
「そうだ、恥を忍んで芝居をする時もある」
 それはあるともいうのである。
「だが。今はその時ではない」
「では前に出るだけか」
「見せよう、その私の前に出る姿を」
 言いながら構えを取り。そしてだった。
 技を放ってきた。その技は。
「見よ、このシオン最大の技を」
「むうっ!?」
「スターライトエクスプロージョン!」
 その技を放ってだった。己の全てを注ぎ込んできたのであった。
 凄まじいまでであった。まさにシオンの全てを放ってだ。
 エリスとせめぎ合う。エリスもまた、であった。
 己の全てを技に込めて。そのうえで言ってきた。
「負けぬ!」
「貴様もまたか」
「左様、言った筈じゃ」
 目が血走っていた。その目と共の言葉だった。
 全ての小宇宙を込めて。シオンとせめぎ合い続ける。
 お互いに激しいまでの小宇宙を出し続ける。その中でだった。
 エリスはその全てを出そうとした。だが。
「ぬうっ!?」
「むっ!?」
「くっ、抜かったわ」
 ここでだ。こう言ってきたのである。
「これは。しまったわ」
「尽きた様だな」
 シオンもまたそれを見切ったのだった。
「貴様もまた」
「ううっ、まさかこの私が」
 エリスの言葉が弱くなってきていた。それには理由があった。
 小宇宙が遂にだ。止まろうとしていたのである。
 それまでの圧倒的な小宇宙が消えようとしている。シオンもそれを見ていた。
「小宇宙が尽きるだと」
「神にも限界はある」
 シオンは言った。
「そういうことだな」
「そうかもな。じゃが」
「まだ注ぎ込むか」
「我が最後の命まで注ぎ込もう」
 己の小宇宙が尽きようとするその中での言葉だった。
「今ここでだ」
「私と共にか」
「そうだ、死ぬことなぞ恐れはしない」
 こう言ってまさに最後の最後まで小宇宙を出してだった。技に込めてシオンにぶつけていく。
 表情には鬼気迫るものがあった。それを見てシオンもまた。
 
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