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オズのビリーナ

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第八幕その三

「私もここに入る時は警戒していたけれど」
「それでもなのね」
「そう、基本悪い人じゃなくなったから」
「このことは安心していいのね」
「ええ、いいわ」
 本当にというのです。
「警戒していたのもちょっと邪魔をすること位だったから」
「そこまで強くなかったの」
「そうだったの」
 実際にというのです。
「そこは断っておくわね」
「それじゃあね」
「そういうことでね、まあこうして卵料理を食べていたら」 
 ビリーナはオムレツを食べている皆をここで見ました。
「ノームの人達は普通に近寄らないわ」
「最初からよね」
「ええ、とにかく卵は駄目だから」
 このことはノームの人達にとって絶対のことです。
「死ななくなってもね」
「苦手なことは苦手なのね」
「あの人達には卵料理は出せないわよ」
「そのことはわかるわ」
「そうでしょ、あの人達だけだけれど」
「それでだけれど」
 恵梨香がここでビリーナに尋ねました。
「ドワーフの人達と闇エルフの人達は」
「どういった人達か?」
「興味があるけれど」
「そのことね」
「ええ、地下に住んでるってことはわかったけれど」
「具体的にはどんな人達か」
「ゲームでは知ってるけれど」
 それでもというのです。
「オズの国のあの人達はどういった人達かしら」
「そこが気になるわね」
 ナターシャも言います。
「どうしても」
「それがそれぞれ風俗習慣が違うのよ」
「そんなに?」
「外見も何もかもがね」 
 ドワーフ族と闇エルフ族とでです、ビリーナは二人の女の子にお話しました。
「違うのよ」
「そうなの」
「そう、生活なんてね」
「全然違うの」
「どちらも宝石とか金や銀は好きだけれど」
 それでもというのです。
「飾り方は違うに」
「同じものを好きでも」
「そうなっているのね」
「具体的に言うと長くなるわ」
 ビリーナはこう断りました。
「だからそれぞれの場所に行った方がわかりやすいから」
「その時になのね」
「お話してくれるのね」
「そうするわね」
 こう二人に言いました、そして三人の男の子にも言いました。
「あんた達もそれでいいわね」
「うん、それじゃあね」
「百聞は一見に然ずだしね」
「そうさせてもらうね」
「そういうことでね、とにかく行ってからよ」
 それからというのです。
「そういうことでね」
「まあどうせ下らない理由でいがみ合ってるのよ」
 エリカは後ろ足で首の後ろをかきつつ言いました、丁度御飯を食べ終わったところです。
「いつものことだから」
「何でもなのよね」
 トロットもぼやきます。
「ドワーフ族とエルフ族はね」
「そうよね、何でもないことでね」
「いがみ合うのよ」
「そうよね」
「ノームの人達も迷惑ね」
「全くよ、間に入って」
「果たしてどんな理由でどういった揉め方か」
 このことはとトロットとしても気になります、どうしても。 
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