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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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713部分:第百五話 光の力その三


第百五話 光の力その三

「意外なことだな」
「そうなのか」
「戦いだけではないのか」
「ふっ、我等とて人間だ」
 その二本の足で立ちながらの言葉であった。
「人間ならばだ」
「そうしたものを持っているのか」
「戦いの中にもそれを持つ」
 不敵に笑いながら言ってみせた。
「それもあるのだ」
「そうか」
「わかったか、だからだ」
「よくわかった」
 アイオリアは彼の今の言葉に対して頷いて応えた。
「それはな」
「天界には人もいる」
 リゲルはこのことも言ってきた。
「それは知っているか」
「いや」
 だがアイオリアは今度はこう返した。
「そうだったのか」
「それは知らなかったようだな」
「その通りだ。そうだったのか」
「天闘士は人だ」
 具体的には彼等のことであった。
「人がなるものだ」
「人がか」
「そうだ、人がなるものなのだ」
 このことを話すのであった。
「我等もまたそうだったのだからな」
「神ではないのか」
「我等は人だ」
 これをまた言うリゲルだった。
「それと同じだ」
「では聞こう」
 アイオリアは強い言葉でそのリゲルに問うた。
「貴様等は神ではなかったのか」
「そうだ。神ではなく人なのだ」
 そしてさらに言ってきた。
「人が選ばれてなるものなのだ」
「というとだ」
 アイオリアは自分達にもあてはめて考えてだった。そのうえでまた言った。
「我等と同じだ」
「そうだ、同じなのだ」
「やはりな。我等とそういう意味で同じなのだ」
 こう言うのである。
「貴様等とだ」
「そうか。人とか」
「そして我等は選んだのだ」
「天闘士ではなかったのか?」
「かつてはそうだった」
 それは過去のことだというのだ。
「かつてはだ。だが我等はアーレス様を選んだのだ」
「破壊と流血をか」
「そしてアーレス様をだ」
 その二つをというのだ。
「選んだのだ。アーレス様もまた我等をだ」
「選んだのか」
「いや、選んだのではない」
「それは違うのか」
「受け入れて下さったのだ」 
 そうだったというのである。
「我等の様な天界において除け者達をだ」
「除け者だったのか」
「我々は天界においては異端だった」
「その考え故にか」
「我々は他の神々においても嫌われうとまれていた」
 それが彼等の過去だったのだ。現在ではなかったのだ。
 
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