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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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703部分:第百三話 強大な角その一


第百三話 強大な角その一

強大な角
「ではタウラスよ」
「うむ」
 アルデバランはドーマと対峙しながら彼の言葉を聞いていた。
「このモロクの最大の技はだ」
「これまで二つの技を貴様に見せてきた」
「そうだったな」
 アルデバランもこのことはよく覚えていた。
「それはな」
「そうだ。インフィニティホーンにゲヘナインフェルノ」
 イラクでの闘いで見せたその二つの技だ。
「その二つは破られている」
「そして最後の技か」
「その技で貴様を倒す」 
 まさにそうするというのである。それがドーマの考えだった。
「何としてもだ」
「来るがいい」
 アルデバランも腕を組んだ。
「このアルデバランも見せよう」
「グレートホーンか」
 ドーマは彼のその腕を組む動作が技の構えであることを既に知っていた。
「それか」
「それは後でわかる」
 今言おうとはしなかった。
「後でだ」
「そうか、後でか」
「どちらの技が勝つかだ」
 対峙する二つの小宇宙がさらに高まっていく。
「それも見ることになるな」
「では行くぞ」
 ドーマはいよいよ技を放とうとする。
「このモロクのドーマ最大の技を」
「来るか」
「受けるがいい、タウラス」
 その両手をかざして。そして技を放った。
「ロストガイア!」
「何っ、これは!」 
 アルデバランも叫ぶ他なかった。
「この技は一体」
「見よ、この世界を!」
 何と彼等は今破壊される荒涼とした大地にいたのである。
「この世界こそゲヘナの地だ」
「これがか」
「そうだ。このモロクがかつて神としていた地だ」
 まさにそこだというのである。
「そしてだ」
「そして?」
「ここにはまだある」 
 こうも言うのである。
「この地を見ろ」
「むう、これは」
 アルデバランは彼の言葉を受けてその大地を見るとだった。
 そこはまさに焼け落ちようとしていた。そして砕けようとしていた。
 そうしてだ。その中でまた言ってきたドーマだった。
「貴様はこの中で死ぬ」
「それはこの破壊の中に巻き込まれてか」
「そうだ。このまま死ぬのだ」
 こうアルデバランに言うのである。
「この戦い、このドーマの勝利だ」
「勝つというのか」
「そうだ」
 まさにその通りだというのである。
「さあ、この砕ける世界の中でだ」
 ドーマの言葉が続く。
「貴様は大地に飲み込まれそして噴き出る炎に飲み込まれるのだ」
「そして死ぬというのか」
「このドーマがこの技を出した時はだ」
「貴様が勝利を収める時か」
「そうだ」
 まさにそうだというのである。
 
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