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オズのビリーナ

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第七幕その三

「そこは注意しないとね」
「そうですね、そのことはどうしてもですね」
 カルロスがキャプテンに笑って応えました。
「離れませんね」
「わし等の場合はね」
「この中ではガラスの猫は別にしまして」
 神宝はその彼女を見つつ言います。
「僕達は皆そうですから」
「じゃあお昼は何を食べるか」
 ジョージはこのことについて考えています、地下の道、青い大地の中がヒカリゴケで照らし出されている十メートル四方はある大きな道を皆と一緒に歩きながら。
「そのことですね」
「さて、何を食べるべきかな」
 キャプテンも考えるお顔で言います。
「今日のお昼は」
「そうね、テーブル掛けで何でも出せるけれど」
 トロットも言います。
「そこから何を出すかね」
「そうだね、今日のお昼はどうしようか」
「さて、それが問題ね」
「お鍋?」
 ナターシャはふと言いました。
「皆で」
「どうしてお鍋なの?」
「何となく今思ったの」
 恵梨香の問いにこう返しました。
「お鍋がいいかしらって」
「そうなの」
「そうね、お魚で」
「お魚を入れたお鍋って多いわよ」
「日本にもね」
「結構色々あるわよ」
「お味噌汁でもスープでもそうね」
 考えてみればでした、ナターシャはそういった食べものについても考えてそのうえで言うのでした。
「お魚はよく入れるわね」
「日本でもね」
「それじゃあ」 
 ここでナターシャが思いついたことはといいますと。
「ブイヤベースとか」
「フランスのスープ?」
「あれもお魚沢山入れてるでしょ」
「貝も海老も烏賊もね」
「あれはどうかしら」
「いいんじゃないかしら」
 ブイヤベースと聞いてです、恵梨香はこう答えました。
「トマトも美味しいし」
「そうでしょ、香辛料も入ってるし」
 大蒜等がです。
「美味しいわね」
「それじゃあ」
「僕もいいと思うよ」
「ブイヤベースでいいんじゃないかな」
「確かに美味しいしね」
 男の子三人もブイヤベースにはこう答えます。
「お腹一杯食べられるし」
「色々な魚介類が味わえてね」
「量も期待出来るね」
「お魚なら私は大歓迎よ」
 エリカの耳はぴんと立っています、そのうえでの言葉です。
「それでいいわ」
「うん、わしもそれでいいと思う」
 キャプテンもブイヤベースと聞いて賛成しています。
「大歓迎だよ」
「私もブイヤベース好きだし」
 最後にトロットが言いました。
「それとパンでいきましょう」
「ええ、私は胡桃を大ね」
 ビリーナはこちらをご所望でした。
「今日のお昼はね」
「わかったわ、貴女はそちらね」
「ええ、そうするわ」
「じゃあブイヤベースにパンに」
 トロットはメニューを考えていきました。
「それとトマトとモツァレラチーズをスライスさせたものを出して」
「イタリア風の」
「後は肉料理はハンバーグね」
「ハンバーグですね」
「それでいいかしら」
 ナターシャ達にお顔を向けてあらためて尋ねました。
「皆も」
「はい、ハンバーグ大好きです」
「じゃあそちらにしましょう」
「肉料理はそれで」
「ハンバーグお願いします」
「是非共です」
 五人共笑顔で応えます、キャプテンも言います。
「うん、ハンバーグなら問題はないね」
「キャプテンも好きよね、ハンバーグ」
「だからそれでいいと思うよ」
「それじゃあ」
 こうしてお昼も決まりました、デザートはフルーツの盛り合わせになって。 
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