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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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650部分:第九十三話 襲撃者その五


第九十三話 襲撃者その五

「来たか」
「四闘神!」
「ここでか!」
「ふふふ、これが今の十二宮か」
「あの時とは随分と変わっているな」
「そうだな」
 その二柱の神々はだ。ここで話すのだった。
「懐かしいものも残っているがだ」
「やはり変わったな」
「思えばだ」
 いるのはデイモスとポポスだった。彼等が話していた。
「あの聖戦からどれだけ経ったか」
「さて、どれだけだったかな」
 ポポスはわざととぼけたようにしてデイモスに言葉を返した。
「そんなことは忘れてしまった」
「ふふふ、そうか」
「そういう貴様はどうなのだ?」
「私もだ」
 デイモスもまたポポスと同じ笑みを浮かべて言うのだった。
「そんな昔のことはな」
「そういうことだな。それではだな」
「うむ、誰が出て来るかだな」
「全員でもいいが」
 ここで二人は不敵な笑みを浮かべた。
「さて、果たしてだ」
「どれだけ出て来るか」
「何人でもいいがな」
「生憎だが」
「二人だ」
 こう言ってだ。小石を踏む音と共に彼等が出て来た。二人である。
「我々が相手をする」
「これで異存はあるか」
「ほう、そうか」
「御前達二人か」
 デイモスとポポスはその彼等の姿を認めても述べた。
「御前達が我々の相手をするのか」
「二人ということはだ」
「そうだ。それぞれ一対一だ」
「それは言っておく」
 サガとアイオロスだった。その彼等が二柱の神の前に出たのである。
「それで相手をする」
「それでいいな」
「我等としては構わない」
「それはだ」
 これが彼等の返答であった。
「神に対して一人で向かうその度胸」
「それは認めよう」
「そう言うのか」
「そうだ」
 デイモスがサガの言葉に応えた。
「しかしだ」
「我々では勝てはしないと言うつもりか」
「その通りだ。人は神には勝てない」
 やはり出した言葉はこれだった。
「何があろうともだ」
「確かに神殿では遅れを取った」
 アイオロスもそれは認めた。
「だが聖闘士は二度は遅れは取りはしない」
「二度はか」
「それは言っておく」
 言いながらデイモスに対して身構えるのだった。
 そのうえでだ。彼はまた言った。
「では。デイモスよ」
「サジタリアスだったな」
「如何にも」
 今度の返答は短いものだった。
「私はサジタリアスのアイオロス」
「そうだったな。今聖域にいる黄金聖闘士の中でとりわけ強い者の一人だったな」
「それがどうかしたのか」
「我等アーレス様にお仕えする者はだ」
 ここでもこうした言葉が出た。
 
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