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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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645部分:第九十二話 神の力その七


第九十二話 神の力その七

「さすればじゃ」
「その修羅の世界を作り出しましょう」
「我等の手で」
「是非共」
「そうする。それではじゃ」
 また言うエリスであった。
「儀式の前は休むものとする」
「いえ、エリス様」
「休むのは性に合いませぬ故」
「ここはです」
 ケーレス以外の三人がここで言うのだった。
「我等もまたです」
「行かせて頂いて宜しいでしょうか」
「戦いに」
「ふふふ、相変わらず勤勉な者達じゃ」
 エリスはその三人の言葉を目を細めさせて受けるのだった。
「さすればその間にもじゃな」
「聖闘士達と戦ってきます」
「そうして宜しいでしょうか」
「よい。さすればじゃ」
 エリスはケーレスを見てだった。こう告げたのである。
「ケーレス」
「はい」
「そなたは残っておれ」
 そうしろというのである。
「わかったな。それでじゃ」
「畏まりました」
 恭しく応えるケーレスだった。
「それでは私はここでトラキアの守護を」
「頼むぞ。わらわと八大公達もここに残る」
 そうするというのである。
「よいな、それで」
「わかりました。それでは」
「四騎士も残す」
 彼等もだという。
「あの者達もじゃ」
「では我等三人で」
「今から」
「二人は聖域に向かうのじゃ」
 エリスはその行く先まで指し示した。
「そして一人は」
「残る一人は」
「五老峰じゃ」
 そこだというのだ。
「そこに向かうのじゃ」
「そうですか、あそこに」
「ならば」
 四闘神達はそれを聞いてだ。すぐに納得する顔で頷いたのだった。
「すぐにそちらにも」
「一人向かい」
「そして二人は」
「聖域じゃ」
 そこには二人だと。また告げた。
「そこに向かうのじゃ」
「はい、それでは」
「その様に」
「黄金聖闘士達は手強い」
 このことはエリスもよく認識していた。どれだけ強いのかもだ。そしてそれだけあって慎重かつ徹底した手を打っておくことにしたのである。
「だからこそじゃ」
「それでは」
「我等もまた」
「その様に」
「数を減らしておくに限る」
 これこそがエリスの考えだった。
「アーレス様の御帰還までにだ」
「畏まりました」
「アーレス様の為に」
 彼等もまた頷きそのうえでエリスの命に従うのだった。戦いはここであらたな局面を迎えていた。今度は神が攻めるのであった。


第九十二話   完


                 2010・2・6
 
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