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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1545話

 シェンロンガンダムの軍港襲撃が起きた翌日……俺は当然のように輸送機の中に存在していた。
 あの基地の司令官からは、出来ればもう少し基地に残って欲しいと要望されたのだが。今はOZの方をどうにかするのが先だという事でサリィに断って貰い、こうして現在は査察予定の基地へと向かっている。

「それにしても、ガンダムを撃退するとは……トールギスの性能とアクセル代表の実力がしっかりと発揮されましたね」

 サリィがそう告げてくるが、今回の件は連合軍にとってOZへの効果的な実力の誇示になっただろう。
 ……にしても、原作だとサリィと五飛はかなり親しい関係になってたんだけどな。
 最終的には五飛はプリベンターに入ってたし。
 そう考えると、サリィと五飛の関係は原作とは大きく違う。
 いや、これから原作通りになる可能性も否定は出来ないが。

「ガンダニュウム合金の装甲は厄介だな。こっちの攻撃が殆ど効果がなかったし」
「それでも向こうが撤退したのですから……ガンダムが地球に現れてから、恐らく初めてではないでしょうか」
「ガンダムを見た者は生きて帰る事が出来ない……ってジンクスは敗れた、か」
「まぁ、アクセルの力を考えれば、当然の結果でしょうけど」

 俺とサリィの会話に、そう凛が混ざってくる。

「トールギスの力が最大限に発揮された形だな」
「ドーバーガンとか使わなかったように見えたけど?」

 次に口を挟んできたのは、綾子。
 文句を言うようにしていながらも、その表情に浮かんでいるのは少しだけ満足そうな表情。
 エアリーズでシェンロンガンダムにチェーンガンを命中させたのが、それ程嬉しかったのだろう。
 元々ガンダムはガンダニュウム合金の装甲のおかげで、多少の攻撃が当たっても意味はない。
 それどころか、自爆をしても機体の多くが残るという頑丈さを持つ。
 そういう意味では、綾子はシェンロンガンダムに強力な一撃を加えたという訳ではないのだが、それでもトールギスと戦っている際に機先を制したのは事実だ。
 それが十分に満足感として残っているのだろう。

「それより、OZの基地の査察だけど大丈夫なのか?」
「あら、何がですか?」
「もしOZが何かを企んでいる場合、間違いなく騒動になる。それを見越しているのかって事だよ」
「軍医なんでしょう? なら、本職の軍人に比べて、身体を動かすのは苦手なんじゃないの?」

 俺に続いて凛が尋ねる。
 正直なところ、俺達にとって他人は足手纏い以外のなにものでもない。
 それが例え、原作ではゲリラ活動をしたり、OZの基地に1人で忍び込んでサンドロックを爆破しようとしたり、海中に沈んでいたウイングガンダムを入手する為にOZの水中部隊とやり合ったり……うん? サリィがやってきた事を並べると、かなりの猛者という扱いにならないか?
 サリィ、実はガンダムのパイロットに負けない程の能力を持っている人物なんじゃないだろうか。
 ともあれ、そんな話をしている間も輸送艦は移動を続け……やがて昼になるかならないかといった時間に、目的だったOZの基地へと到着する。

「さて、これからが忙しくなりそうね。アクセル代表達も、気をつけて下さいね。OZが何かを企んでいるとすれば、ここで手を出してくるのは間違いないですから」

 サリィの表情は真剣で、本気でOZがこの基地の中で何かを仕掛けてくると考えているように思える。
 まぁ、今回の件はOZにとって予想外の査察だ。
 普通に考えれば、慌てて見られては困るものを隠したりしているのだろう。
 それがどのようなものなのかは、俺にも分からないが。
 輸送機が基地に到着し、やがてタラップの下でOZの人員がこっちを待っているのが見える……って、おい。
 その中に、明らかに軍人ではない人物の姿があるのを目にし、少しだけ驚く。
 動きやすい格好をしているが、明らかに軍服とは違う洋服。
 顔は美形と言ってもいいだろう。
 意志の強さや気の強さが表に出ているが、それがまた魅力となっている。
 特徴的なその女は……『早く戦争になーれ』でお馴染みの、ドロシー・カタロニアだった。
 原作でもロームフェラ財団の一員として、サンクキングダムの学園の生徒として……そしてホワイトファングの幹部として活動している人物。
 ヒイロやゼクス、他にもガンダムのパイロットですら翻弄されたゼロシステムを最初から使いこなす事が出来たという、ある意味でガンダムのパイロット以上の能力の持ち主。
 本来は戦争を憎んでいるらしいが、それを表に出す事は一切ない。
 俺がそれを知っているのも、あくまでも原作知識があるからこそだ。

「ようこそ、サリィ・ポォ少佐。それとシャドウミラーの皆さん」

 この中ではドロシーが代表者的な立場なのだろう。
 タラップを降りた俺達に対して、優雅に一礼してみせる。
 本来なら年齢的にドロシーがこうして代表などという真似が出来る筈はないのだが、これはやっぱり家の力なのだろう。
 祖父が実質的なロームフェラ財団の指導者的な立場なのだから、貴族主義的な意味でドロシーが強い影響力を持っていてもおかしくはない。
 この辺、純粋に軍隊としての階級だけを考えていればいい連合軍に比べて、明らかに劣っているところだよな。
 幸いと言うべきか、ドロシーの能力は高い。
 だが、貴族全員がドロシーのように能力が高い訳ではなく、それどころか能力はないのに家柄で威張っている典型的な無能がいる可能性も否定は出来ない。
 ドロシーの祖父のデルマイユも能力的にはそんなに悪い訳ではないが、自分が全ての物事を動かしていると思い上がった結果、リリーナに自分の地位を半ば乗っ取られ掛け……最終的にはホワイトファングによってその命を失う事になったのだから。

「アクセル代表、ですわよね? 何でもトールギスを使いこなしてガンダムすら退けたとか。お会い出来て光栄です。皆さんの対応を任された、ドロシー・カタロニアと申します」

 笑みと共に告げるドロシー。
 まぁ、昨日あれだけ派手にやったんだし、五飛に襲撃された軍港にもOZの生き残りは少なからずいたんだろう。……MSは全滅だったが。
 そこから情報が流れてきたと考えれば、特に情報が早いって訳でもないか。

「ガンダムに関しては、機体の性能があってこそだけどな。これだけの性能を持つMSを作れるOZというのは賞賛に値するが……その能力、今は十分に発揮出来ていないらしいな」

 実際にはトールギスの開発に参加した6人の技術者が既にOZに存在していないのが理由なのだが、当然今の俺はそれを知る事は出来ない筈なので、何も知らない風を装う。

「ふふっ、そうですわね。もし何でしたら、アクセル代表がOZに雇われれば……トールギスをより強化出来るかもしませんわよ? トレーズ閣下はアクセル代表のような方を好みますし」
「そうなのか?」

 そう告げつつ、だろうなというのは内心で理解する。
 俺……というか、生身の人間が戦うという意味で、トレーズは俺に友好的になるだろう。
 だが、そこには幾つも問題がある。
 まずトレーズがMDを嫌っているという事。
 一時的に手を組むのはいいのだが、ホワイトスターとの連絡手段が確保されれば無人機が主力のシャドウミラーとトレーズが手を組んだままという訳にはいかないだろう。
 そして何より、トレーズを盲信しているレディ・アンの存在がある。
 自分がトレーズの注目を集めていなければ我慢出来ず、誰か他にトレーズの視線が向けば激しい嫉妬からOZとしての作戦行動そのものすら私的に使用する人物。
 それでいながらレディ・アン本人はトレーズの考え方を全く理解しておらず、自分の考えたトレーズ閣下を大事にする。
 その辺が端的に現れたのが、ニューエドワーズ基地のミサイル自爆や、ヒイロが自爆した時のバルジでコロニーを狙うといった行為だろう。
 ……ニューエドワーズ基地の件で一度トレーズに釘を刺されたにも関わらず同じような事を繰り返すのだから、学習能力はないのか? と言いたくなる。
 まぁ、原作でも最後の方になるとそれなりに理性的な判断を出来るようになるのだが、少なくても俺は今のレディ・アンに近づいて馬鹿げた理由で嫉妬され、逆恨みされて捨て駒のように扱われるのはごめんだ。
 正直なところ、レディ・アンがいなければOZと手を組むという選択肢は連合軍……ノベンタよりもかなり上だった。
 その時は一時的なものになっただろうが。
 だが、レディ・アンという五飛と並んで……下手をすれば五飛よりも上と言ってもいい最悪の存在――トレーズ教の教祖とでも呼ぶべき存在――により、トレーズと手を組むという選択肢は一気に切り捨てられることになった。
 まぁ、もし俺がトレーズと手を組んでいれば、恐らくレディ・アンの嫉妬は俺だけじゃなくて凛や綾子にも向いていただろうし。
 純粋に女としても、能力としても、この2人はレディ・アンよりも遙かに格上なのだから、そっち方面で下らない嫉妬をされるのは正直ごめんだ。

「ええ。良ければ、これからすぐにでもトレーズ閣下と連絡を取ってみますか?」
「いや、残念だけど今のシャドウミラーは連合軍に雇われている身だ。ここで妙な行動をしたくはない」

 トーラスの件もあって、セプテムは俺への態度が大分軟化してきてはいる。
 だが、それはあくまでもセプテムだけであって、他の強硬派との関係は未だに良好とは言えないのだから。
 そんな強硬派に対して、こちらとしてはあまり付けいる隙を与えたくはない。

「そうですか。残念ですわね」

 ドロシーの方もその辺を理解したのか、それとも単純に言っても無駄だと判断したのか、大人しく引き下がる。

「では、サリィ少佐。まずは皆さんが今日泊まる部屋に案内させて貰いますわね。査察に関しては、それからでいいでしょうか?」
「ええ。それで構いません」
「ですが、査察をしても意味はないと思いますわよ? OZの兵士は皆優秀です。犯罪を犯すような真似はしませんもの」
「そうあって欲しいとは私も思います。もし問題がなければ何もないと上に報告するだけですので、普段通りにして貰えれば」

 お互いに笑みを浮かべて会話をしているが、言葉の端々には色々と棘がある。
 この辺を見ても、ドロシーは決して無能な人材ではないという事を示していた。

「では、早速案内しますわね。……お願い出来るかしら」
「は!」

 OZの兵士が、ドロシーの言葉に敬礼を返す。

「査察が行われる時には、私もご一緒させて貰いますわね。今は少し用事がありますので、これで失礼します」
「いえ、色々と配慮をしてくれて、こちらも助かっていますわ」

 そう言葉を交わすと、ドロシーは俺達の前から去っていく。
 その際に俺や凛、綾子に一瞬だけ視線を向けたが……それが何を意味しているのかは、取りあえず気にしない方がいいだろう。

「では、こちらです」

 ドロシーに頼まれた軍人の案内に従い、俺達は今日泊まる部屋へと案内される。
 その際にも多少ではあるが基地の中を見る事が出来たのだが、OZの兵士だけあって皆キビキビとした動きで行動をしている。
 MSの操縦技術がどれくらいのものなのか、一度見ておきたいんだけどな。
 五飛との戦いでは殆ど見る事が出来なかったし、映像データでは臨場感に欠ける。
 そうして案内された部屋は、当然のように士官室。
 まぁ、サリィは査察官ではあっても階級的には少佐だし、俺達は階級すら存在しない外様の傭兵だ。
 応接室のような場所を用意されたりすれば、それこそ驚くだろう。
 いや、寧ろそれがサリィに対しての賄賂になると考えてしまったのか。
 ともあれ、理由は様々だがそれぞれ1室ずつ士官室を与えられた。
 一応スライムとかを使って盗聴器や盗撮カメラの類がないのを確認し、荷物を置く。
 兵士達が住む部屋じゃないので、ある程度の広さはあるが……それでもゆっくり出来るかと言われれば、首を傾げざるを得ないだろう。
 いや、ゆっくりと出来ない最大の理由は、やっぱりここがOZの基地だからこそだろうな。
 もしかして俺達がこうしている間にもガンダムの襲撃があったりするか?
 特に五飛辺りなんかは明確なまでに俺に負けてしまった以上、原作でトレーズに固執するように俺に固執してきそうではある。
 もう何度か力の差を思い知らせてやれば……もしかしたら五飛はムラタと同じように俺に従うようになるか?
 俺がOZであれば確実に無理だろうが、今の俺の所属は連合……それも、コロニーとの宥和政策を行おうとしているノベンタの直轄だ。
 コロニーの為にOZと戦っている五飛や、それ以外のガンダムとも協力出来る可能性は十分にある。
 そうだな。今度ガンダムと遭遇したら、その辺を通信で送ってみるか。
 上手くいけば儲けものといった程度の、駄目元だが。
 だが、もしガンダムを味方に引き入れる事が出来れば、OZに対する強い牽制になるのは間違いない。
 そう思いながら、俺は誰かが呼びに来るまで一休みしつつガンダムを味方に引き入れる方法を探すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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