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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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61部分:第七話 恐怖の集結その三


第七話 恐怖の集結その三

「ああ、ただしだ」
「ただし?」
「ミロはどうかな」
 ミロの話も出た。
「蠍はまず食わないからな」
「確かに」
「そういえばミロ様のお話はあまり聞きませんね」
「俺もあいつとはあまり話したことがねえ」
 意外な真実だった。
「シュラやアフロディーテとかとはよく話すがな」
「左様ですか」
「あとカミュとな」
 黄金聖闘士達の間でもそれなりにグループや交流があるらしい。普通は滅多に顔を合わせることがないとされている彼等ではあるが。
「シャカについては全く知らねえな」
「シャカ様といえば」
「そういえば」
「そういえば。何だ?」
 ゾルダとレッシュに対して問うた。
「いえ、教皇様から特命を帯びておられるらしく」
「特命か」
「はい、今回の戦いでは聖域の防衛に専念されるそうです」
「それで出撃されることは」
「そうか、教皇直々にか」
 デスマスクは彼等からその話を聞いて考える顔になった。その間もソーセージにビールを楽しんでいるのは流石であるが。
「あいつの小宇宙は桁違いだしな」
「黄金聖闘士の中でも差があるのですか?」
「確か黄金聖闘士同士は」
「そうさ、絶対に私闘は避けられてる」
 デスマスクは今度は真顔になっていた。
「闘えばお互いとんでもねえことになるからな」
「千日戦争ですか」
「それだけ実力が」
「それでもやっぱり差があるんだよ。サガやアイオロスは俺達より遥かに上だぜ」
 傲岸不遜な彼ですら二人の強さは素直に認めていた。やはり別格だった。
「あと老師もな。洒落にならないものがあるな」
「そうですか。やはり」
「あの方々は」
「それでシャカだが」
 話はシャカに戻った。
「それこそあいつ一人いたら聖域は安心だな」
「御一人で、ですか」
「だからこうして俺が出撃できるんだよ」
 守りがしっかりしているからだった。そういう戦略的な事情もあるのだった。
「そういうことなんだよ」
「そうだったんですか」
「ああ、そうだ」
 またジャミアンに対して答えた。
「俺だけじゃない。他の黄金の面子もだ」
「じゃあまた誰か出られますか」
「今後次第だろうな」
 あえて深くは話すことはなかった。ここでは。
「それはな」
「そうですか」
「それでだ」
「はい」 
 そのうえでここで話を変えてきた。
「デザートどうするんだ?」
「デザートですか」
「ああ、飯を食った後はデザートだ」
 デスマスクはそれを言う。
「違うか?俺としてはジェラートがいいがな」
「ドイツでジェラート」
「何かそれは」
「おかしいか?」
 あらためて六人に対して問うてきた。
「ドイツでジェラートっていうのは」
「やっぱりイタリアのものじゃないんですか」
「そうですよ、やっぱり」
 レッシュとゾルダがこうデスマスクに述べる。
「ですからやっぱりここは」
「ビールとソーセージですし」
「じゃああれか」
 デスマスクはそれを聞いてわかった。
「ケーキだな」
「何かビールと合いませんね」
「ビールは元々菓子には合わないんだろうな」
 それでも頼むのがデスマスクであるが。
「だがそれでもだ。俺は頼むぞ」
「そうですか」
「それで何を」
「そうだな。ケーキにしておくか」
 少し考えた顔になってから六人に述べてきた。
「ここはな」
「わかりました。じゃあケーキですね」
「ああ」
 ディオの問いに頷く。
 
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