| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのビリーナ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三幕その五

「ですから」
「楽しみよね」
「とても」
 その青いプティングもというのです。
「何度食べても美味しいから」
「ではそのプティングを食べて」
「はい」
「楽しんで食べましょう」
「わかりました」
「今のオズの国はお料理も楽しんでるから」
 昔と違ってです。
「貴女達も楽しんでね」
「そうだね」
 ここでキャプテンも頷きます。
「昔のオズの国は違っていたね」
「ええ、食べることについてはね」
「すぐに済ませたりね」
「簡単だったわ」
「それが随分と変わったわね」
「色々なものを沢山食べるようになったわ」
「わしもだよ」
 キャプテンにしてもです。
「日本のものも中国のものも食べたり」
「そうなったわね」
「オズの国の食生活も変わった」
「それも豊かにね」
 昔よりも遥かにです。
「そうなったね」
「こうしたテーブル掛けも発明されて」
「よくなったよ」
「だからよね」
「そう、今晩も楽しもう」
「お夕食をね」
 こうお話してでした、皆で。 
 サラダやシチュー、ステーキにフライを食べていきます。パンもです。そして最後にデザートの青いマンチキンのプティングを食べますが。
 そのプティングを食べてです、ナターシャはにこりと笑って言いました。
「凄く甘くて美味しいわ」
「ええ、凄く甘いけれど」
 恵梨香も青いプティングを食べながら応えます。
「食べやすいわ」
「その両方が備わってるわね」
「そうね」
「もう一個食べられるかも」
「じゃあ食べる?」
 トロットはナターシャの今の言葉に微笑んで言ってきました、見ればトロットもプティングをとても美味しく食べています。
「もう一個」
「そうしていいですか?」
「テーブル掛けから幾らでも出せるから」
「だからですか」
「そう、どうかしら」
「それじゃあ」
「ええ、皆もどうかしら」
 トロットは他の四人とキャプテンにも尋ねました。
「プティングのおかわりは」
「はい、お願いします」
「このプティングもとても美味しいですから」
「もう一個出して下さい」
「おかわりを」
「わしもな」
 キャプテンも笑ってです、トロットに言います。
「もう一個貰おうかな」
「それじゃあ私ももう一個出すわ」
「そう、沢山食べないとね」
 ビリーナは自分の晩御飯の大豆を食べつつ言います。
「十分に動けないわよ」
「そうなんだよね、オズの国は飢え死にすることもないけれど」
 神宝はオズの国では誰も死なないことから言います。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧