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ソードアートオンライン 孤独者と闇裂く対剣

作者:香月
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デスゲーム
第一章
  デスゲーム開始

 
前書き
本!篇!再開じゃぁー!
「楽しんでいってほしいにゃ~」

「あれ?お前本編でるの?」
「うんにゃ、俺が出るのは番外編とか解説のみだぜぃ。」
「よし、じゃあせーの!」

「「「「リンクスタート!」」」」 

 
コンビ狩りの二人、キリトとクラインと協力してモブを倒す..
もといレクチャーを開始してから早くも三時間半が経過した。
キリトの適切な教え方のお陰でスキルの使い方や武器毎の立ち回り、パリングのタイミングなどもおおよそ掴めてきた。

「せぇい!」

「たぁ!」

うん、二人とも上手いな。俺より。うん。
言わないでおこう。

一人で妙な境地に立っていると不意に後ろから肩を叩かれた。
「なんだよ、ユウキ...」
じゃなかった。キリトか。
「なんだ、キリトかよ。」
「悪かったな、ユウキじゃなくて。」
「なんで、そこでユウキがでてくんだ?」
「いやー、何となく、かな?」
「わっけ分かんねぇ」
「不貞腐れんなって。ただフィールドで気を抜くなって言いに来ただけさ。」
余計に分からん。まぁ、良いや。
「おう。悪いな。そういや、キリト。時間大丈夫か?」
時刻はとうに五時を回っている。
「俺は飯のときに妹が起こしてくれるからな。ツバキこそ、大丈夫か?」
「大丈夫だろ。園長は今日他のガキんちょ連れて旅行に行ったしな。一食くらい抜いても、別に。」
俺が言った瞬間、背後で声がした。

「えぇ~!ご飯ぐらい食べようよぉ~!成長止まっちゃうよぉ!」

「いや、別にオールナイトする訳じゃ無いから、飯は普通に食うだろ。」
「あっ、そうなの?よかったぁ~!」
「じゃ、一旦飯食いに落ちるから。キリト、ありがとな。」
「ああ。そうだ。フレンド登録、しておかないか?」
暇が合えば一緒にやろう、と言うことだろうか。
「そうだな。宜しく頼む。」
シャララン、と高い音と同時に、メッセージ・ウィンドウが表示される。

kiritoからフレンド申請が来ています。許諾しますか?

yes or no
○  ×

「丸を押せばいいのか?」
俺の問いかけにキリトはああ、と短く答える。

良し、これでフレンド登録出来たな。

「キリトぉ!ログアウトボタンがねぇぞ!」
不意にクラインの声が響いた。

....は?
んな馬鹿なことが...
多少動揺しながらもメニューウィンドウを開き、ログアウトボタンをタップした。
筈だったのだが。
「ない...マジで無いぞ、キリト。」
おいおい、本気かよ...

冷たい汗が背筋を伝って落ちていくような気がする。
「私達、これからどうなるんですか...?」
「こうなったらどうしようもないさ。GMが不具合治すまで待つしか無いよ。」
「うぉぉい!俺の焼きたてピッツァがあ...冷めたピッツァなんて粘らない納豆以下だぜ...」
「無駄に変な格言作んな。でも、対応が遅すぎないか?」
カラン カランと鐘の音が響き、俺たちの体を青く淡い光が包む。
嫌な予感と同時に、兄からの手紙の内容を思い出した。

___これは、ゲームであっても、遊びではない。___

まさか、そんなことって.....
体を包む光が消え、視界がクリアになる。
そこは、不安と怒りが入り交じった不気味な場所だった。
............
呆気にとられた。
寧ろ、この状況で呆けるな、という方が無理な話だ。
「な...何、これ...」

一人の女性の声が響いた。
空を紅い雲が覆っていく。
茜色だった空は、数秒で紅色に染まってしまった。
次いで、赤色の雲から何かが出現する。それは液体から個体へと形を変え、巨大なアバターと化した。
そして、ゆったりとした口調で、話始めた。
「私の世界へようこそ。プレイヤーの諸君。私が開発者の茅場昌彦だ。諸君らも今起きている現象に気づいていると思う。が、これはゲームの不具合では無い。これは、ソードアートオンライン本来の仕様なのだ。」

ざわざわ、と喧騒が広がっていく。
「君たち初回ロット購入者は大方知っているだろうが、この初回ロットは本来一万本が発売され、今回のログイン数は九千五百。一万のうち三百は本日ログインしておらず、残りの二百名には現実から強制退室してもらった。詳しくはプレゼントと共に送っておく。それでは去らばだ。プレイヤーの諸君。」

シャラン、と再び淡い光に包まれる。
先程と同じ、転移の際に生じるエフェクトだ!

「兄さん…本気か…?」

ドキ、と動悸が早まるのを感じながら、再び転移した。 
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