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ソードアートオンライン 孤独者と闇裂く対剣

作者:香月
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デスゲーム
第一章
  ソードアートオンライン

ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ。
機械の音が聞こえる。
キュウウウン、と甲高い音が鳴った、気がした。
体が動くようになった。
目の前には文字が並んでいた。

ようこそ、ソードアートオンラインへ。

プレイヤーネームを設定してください。

name tubaki


ご入力、ありがとうございます。続いて、アバターの容姿を選択して下さい。

誠にありがとうございました。それでは、存分にご堪能してくださいませ。

剣と剣技の溢れる世界、ソードアートオンラインへ。

再び、ふわり、と体が浮くような感覚に襲われる。
やっと、始まるのだ。剣の世界、ソードアートオンラインが。




____ん?__あれ?目がさめたか?ああ、そう言えば、ゲームしてたんだっけ。つーか、やけに体が...
目の前に、見たことのない景色が広がった。
しかし、どこか懐かしく、見たことのあるような風景だった。

あぁ、確か兄さんの作ってた風景画と小説の中にこんな感じのものが...

___おーい!ツバキー!___
俺の思考はまたこいつによって破壊された。
「ったく、なんだ!ユウキ!」
ぐりぐり、と頭をこうげきする。ユウキは抵抗しながら
「だってー!来るの遅いんだもん!」と叫ぶ。
「は?遅いって...」

1時30分。
俺がここに来てからもう十分ほど経っていたようだ。
「ねぇ!そろそろウメボシやめて!?おねがい!ねぇ!ボクの頭ハゲちゃうよ!」
「ほぉ?アバターがハゲるのなら見てみたいなぁ。」
ぐりぐり、ぐりぐり。
「いたい!いたい!ねぇ、そろそろ!」
「ツバキくん...ユウキ...時間はとっくに過ぎているのだけれど?」
ランが表れた。満面の笑み。なのに怖い。この狂喜の笑みはまさに...
「「こ、金剛力士像...!」」
「だれがよ!このバカコンビ!」
ガツン!と鉄を殴ったような音がした。何故だか、障壁は発動しなかった。




ログインしてから20分ほど経過した。
先の事で機嫌が悪かったランだが、フィールドの景色を見るとすぐさま機嫌を直した。
「よぉし!がんばるぞー!むきゅ...」
最後の奇声は俺が襟首を掴んだからだ。でも、むきゅってなんだ、こいつは。
「お前なぁ、スキルの使い方分かんないのにどうやるんだよ。」

「え?斬り倒すだけでしょ?」
駄目だこいつ。さて、この回りでうまそうなやつは...?居た。

「おい。アイツに教えてもらうぞ。おーい、そこのコンビ狩りしてる人達ー!」

___おい、キリト。誰かよんでるぞ。え、マジかよ。 レクチャーしてほしいんじゃね? そうか?___

「なんだー?あんたたちー!」
「突然なんだけど、戦闘のレクチャーしてもらえるかー!?」
「いいぜー!こっちに来てくれるか!?」
「OK!」
「やったぁーっ!」
俺と少年との会話を遮る様にユウキは走り出す。
文字通りフィールドを駆け抜け、二人にたどり着いた。
俺はランと顔を見合せ、大きくため息をつく。それが何だかおかしく感じてぷっ、と吹き出した。
「私達も行きましょう、ツバキくん!」
「そうだな、ラン!」
俺たちは仲良く駆け出した。
これから始まる悲劇の事を、まだ、誰も知らない。
 
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