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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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46部分:第五話 デスマスク出陣その五


第五話 デスマスク出陣その五

「十人、ってとこだな」
「十人、ですか」
「何だ、びびってるのかよ」
「いえ、それは」
「だったらいいがな。いいか」
 ここでまたゾルダに対して言うのだった。
「はい」
「聖闘士の仕事は戦うことだ」
 聖闘士ならば誰もがわかっていることだ。ゾルダは何故デスマスクがここでこんなことを言うのかわからなかった。しかしデスマスクはそれでも言葉を続けてきた。
「逃げることは許されないからな。それはいいな」
「わかっていますけれど」
「ならいい。他の奴等にも声をかけろ」
 あらためてこう言う。
「わかったな」
「はい、じゃあすぐに」
「急げよ。敵は待ったりはしないからな」
「ええ、それは」
「わかってるな。場所はだ」
「はい」
「この街の外だな」
 デスマスクの目が光った。
「そこから来る。今から全員でそこに向かうぞ」
「この街の外ですか」
「記念碑があるか」
 デスマスクはそれも見ているようだった。これも黄金聖闘士の力であろうか。ゾルダはそれを見て心の中で思うのだった。
「そこにかなりの小宇宙が集まってきているぞ」
「記念碑ですか」
「広くて開けた場所だ。そういえばあれだったな」
 デスマスクはあることに気付いたのだった。
「ここじゃ派手な戦争あっただろ」
「ああ、ナポレオンが負けた」
 所謂ライプチヒの戦いだ。シベリアで政治的に致命的なダメージを受けたナポレオンに止めをさした戦いだ。この敗北でナポレオンは終わったのだ。ドイツにとっては誇るべき戦いだ。
「その戦いだったよな」
「はい、ここです」
「その古戦場に集まってるぜ。連中らしいな」
 今のデスマスクの言葉はゾルダにはわからなかった。ついつい怪訝な顔になる。
「連中らしいといいますと」
「おい、わからないのかよ」
 デスマスクはゾルダのその顔を見て眉を顰めさせてきた。
「狂闘士は誰の手下だ?」
「アーレスのです」
「だからだよ。戦場が好きなんだろ」
「ああ、そういうことですか」
 こう言われてやっとわかるゾルダだった。
「それでしたら」
「わかったな。じゃあそっちに行くぞ」
「はい、わかりました」
「やっとわかったな。まあいいさ」
 デスマスクはそれでもういいとした。
「とにかくだ。戦場跡に向かうぞ」
「はい」
 こうしてデスマスクと他の聖闘士達はライプチヒの古戦場に向かった。既に古戦場にはインプ達が大勢集まっていた。彼等はそのままその場所で集結していた。
「さて、後はだ」
「狂闘士の方々の御指示を待つだけだが」
「あの方々はどこだ?」
 彼等の中の一人が周りを見回しつつ仲間に問うた。
「見かけないが」
「こちらに向かっておられる」
 仲間の一人が彼に答えた。
「だから安心しろ。必ず来られるからな」
「そうか。ならいい」
「さて、それでだ」
 また別の一人が仲間達に問うてきた。
「封印は何処だ?そんなもの見掛けたか?」
「いや」
「そんなのないぞ」
 誰もがこう答える。
「封印封印っていうが」
「ここにあるんだよな」
「エリス様はそう言っておられた」
 今実質的に狂闘士達を仕切っているのがエリスだ。だからこそエリスの言葉は今は彼等にとっては絶対のものになっている。疑うことすら許されない。
「では間違いがないな」
「しかし。何もない」
「記念碑はあるがな。こんなもの見てもな」
 一人が忌々しげにライプチヒの戦いの戦勝記念碑をその手に持つ三叉の槍で壊そうとする。しかしこの時に急に彼は吹き飛ばされた。
 
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