| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ウィッチ=クラッシュ!

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

8部分:第七話


第七話

                   第七話   屋上で
 今日も練習を続ける六人。今日の練習場所は学校の屋上だった。
「ここ中々いい場所ね」
 梨花がギターを用意しながら言う。
「そうよね」
「広いし」
「それに回りに迷惑もかからないし」
 それに美樹、春奈、赤音の楽器組が応える。
「今度からここもいいわよね」
「うん」
「それに景色もいいしね」 
 華奈子がここで言った。
「凄くいいよ」
「やる気が出るってことね」
「そういうこと」
 梨花に言葉を返す。
「さて、今日は気合充分」
「けど今日華奈子ちゃんメインの曲はあまりしないわよ」
「ああ、それでもいいわ」
 美樹の突っ込みにも特に困ったところは見せない。
「サックスがあるからね」
「サックスも上手くなってきたね」
 赤音が華奈子がサックスを持ち出したのを見て言う。
「好きなの?やっぱり」
「勿論」
 とにかく音楽なら何でも好きなのだ。
「サックスの他にもダンスだってね、ほら」
 サックスを持ったまま器用にブレイクダンスをする。
「ざっとこんなものよ」
「やっぱりリズム感いいわよね、華奈子ちゃんって」
 春奈はそんな彼女を見て感心した声をあげる。
「動きも」
「身体動かすのも得意だもん」
「そうね。じゃあ私も華奈子に負けないように」
 美奈子は踊る華奈子の横でもうスタンバっていた。
「やるわよ」
「よし」
「それじゃあ今日も」
 練習をはじめる。すると。
「うわ」
「これはまた」
 音楽につられて鳥達がやって来た。そして屋上の至るところに止まって六人の曲を聴いている。
「凄いことになったわね」
「いいわね」
「ええ」
 華奈子と美奈子はそれを見ても余裕の笑みを浮かべていた。
「いいわねって」
「だってお客さんなのよ」
「それもこんなにいて。気合が入るわ」
「気合、か」
「やっぱりこの二人は違うわ」
 その度胸もまた流石といったところであった。二人は鳥達を聞き惚れさせるような歌声を屋上に響かせたのであった。


第七話   完


                   2006・8・29

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧