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インフィニット・ストラトス 黒龍伝説

作者:ユキアン
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決める蛇

シャドウ



やはり艦長席は落ち着くな。長い間、色々な艦の艦長席に座ってきたからか妙に落ち着く。

「目標地点を視認。これより着水する」

おっ、あのバス群がIS学園御一行様だな。今頃バスの中は荒れてるだろうな。

「結構水深が深いな。まあ、このあたりでいいだろう。機関逆進、機関停止、錨を下ろすぞ」

『お~い、追加装備のクロスラーの整備と調整は終わったぞ。それから打鉄弐式とデルタの共有武装のコンテナの準備も終わったからな。テープで分かりやすいようにしてあるからな。オレはもう酒飲んで寝るから起こすなよ』

「おう、お疲れさん」

「ボートの準備ができたよ。早く行かないと織斑先生がうるさいんでしょう?」

「そうだな。艦はいつでも出せるようにしておけ。短距離レーダーに移動する人参を確認したんだろう?絶対何か起こすはずだ。武装の準備も頼むぞ」

「了解。火器管制システムのテストも兼ねよう。今日、仕掛けてくると思うかい?」

「それはないな。明日からテストを行うんだ。今日は遊ぶだけだから多少のちょっかい程度だろう。というわけで半舷休息で」

「了解。楽しんでくると良いよ」

完全に独立した分体のためにこういう会話が違和感なく行えるのだ。まあ、分体の分、核となっている武器が減るのだが、大した問題ではない。

IS学園御一行様に合流後、すぐに織斑先生拘束されて事情聴取を受けることになった。

「匙、あの艦は一体何だ?」

「D✕D所有の万能航行艦オーフィスです。艦首を超巨大回転鋭角に換装すれば文字通り何処だろうと、いや、さすがにブラックホールとか白色恒星の重力圏内とかは無理ですけど、大抵の場所は航行可能の艦ですね。ちなみにISの技術は量子格納しか使われてません。公開情報はこれだけです。これ以上はオレ自身も聞いていません」

オレが魔術炉心に魔力を叩き込めば文字通り万能だけどな。

「あんなものを乗り付けて何を考えている」

「それはオレじゃなくて社長に言ってください。オレは前日からオーバーホールに付き合ってただけなんですから。時間がかかってるなと思ったらこのまま乗り付けるとか言われたんですから」

「……それもそうか。すまなかったな」

「いえ。あっ、艦に行くなら連絡さえ入れればボートで迎えに来てくれるはずですから。これ、艦への番号です」

普通ならありえない20桁の電話番号だが、それで繋がるようにしてある。

「それではオレはこれで」

「ああ、女ばかりでゆっくりできるかはわからんが、少しは羽目をはずしてくると良い」

「ええ。失礼します」

職員用の部屋から出て割り振られた部屋に向かう。織斑との二人部屋だが、まあ、問題はないだろう。所詮は2泊3日だからな。それぐらいは我慢してやるさ。荷物をおいて水着に着替え、アロハシャツとサングラス装備で浜辺に出る、前に岩陰に隠しておいた銛と網にバーベキューセットと調理器具一式を引っ張り出す。それらを持って浜辺に行けばラウラに泳ぎを教えていた簪がまたかと言った風に頭を振る。それを無視してバーベキューセットを組み立てて火を熾してからアロハとサングラスを置いて銛と網を装備して海に突撃する。物の20分ほどで網が一杯になるほどいい海なようで伊勢海老まで見つかった。

「ここはやっぱり残酷焼だよな」

伊勢海老を生きたまま網に乗せて焼き殺す。中々エグい行為だが、これがうまい。焼きあがった伊勢海老を解体して醤油を垂らして、自分達の分だけを確保して周りで見ていた奴らに配る。いや~、サバイバルもどきは楽しいな。サバイバルはサバイバルで楽しいけどな。このぬるい感じも嫌いではない。

「中々のサバイバル術だな」

ラウラがオレの腕に感心しているがこの程度は序の口だ。

「飲水がある程度確保できて獲物が豊富な山とか島ならテレビの企画みたいな装備が豊富な状態じゃなくても10人ぐらいなら10年単位で普通に養える自信があるな。一人なら寿命が来るまで生きれるな」

「装備が豊富?」

「今からこの格好で無人島に送り込まれても結構余裕。石器とかなら簡単に作れるし、なくてもイノシシぐらいなら素手で狩れるからな。昆虫食も普通にできるし、動物の生き血を飲むのも出来なくはないな。きのこには手が出せないが、野草ならどれがどう食えるのかは完璧だ」

ラウラに説明しながらも足元に落ちていた石を打ち付けあって適当に石包丁を作り上げる。それを使って海中で絞めておいたタコを刺し身にする。出来れば茹でダコにしたかったのだが、湯を沸かすのが面倒だった。おそらく初めて食べるであろうラウラは躊躇なくフォークでタコの刺身を口にする。

「くにくにしてあまり美味しくないな」

「茹でてから締めればもっとうまいんだけどな」

醤油を付けてタコの刺身を食うが、微妙だな。というか、収穫物がなくなったな。もう一度、潜るか。

「はいはい、もう海産物を取りに行かなくていいから」

簪に止められたので諦める。海産物がなくなった所でバーベキューセットを処理する。バケツに海水を張り、炭を一つ一つトングで丁寧に突っ込んでいく。更にトングで炭を砕き、完全に火が消えたのを確認してから離れた場所に流す。バーベキューセットにも海水を流し、大雑把に洗ってから真水の濡れ拭きで塩分をしっかりと落としておく。それが終われば解体して収納しなおせば終了だ。

その後は簪に付き合ってラウラに泳ぎを教えたり、皆に混じってビーチバレーに参加したりと十分に充実した休暇となった。織斑たちは無視だ無視。関わり合いたくない。ISを展開しそうになったときだけはビーチボールを叩きつけて阻止して織斑先生に任せた。

夕食も織斑の周りはうるさかったが無視だ無視。席も周りの皆と協力して端に追いやったからな。簪とオレの間に座っているラウラが箸に苦戦しているので適当に口に放り込んでやる。おっ、本わさびを使ってる。結構良いもの使ってるな。

夕食が終わり、オレと織斑に割り当てられた大浴場の利用時間になったので風呂に向かう。織斑も付いて来るが、まあ、普通のことだ。向こうは物凄く話したそうにそわそわしている。どうするか、ここらで一度じっくりと話すか?イッセーとも突っ込んだ話をしてから多少は落ち着いたからな。一度ぐらいはチャンスをやってもいいだろう。

汚れを洗い落としてから露天風呂に浸かり、織斑と対面する形を取り、織斑が口を開く直前に今までのぬるい空気を脱ぎ捨て、大魔王であった頃の空気を纏う。

「さて、織斑よ。こうやって時間に余裕がある状態で二人きりになったのは初めてだな」

「あ、ああ。そうだ、ですね」

「変な敬語になっているぞ。気にすることはない。普段通りに話せ」

「い、いや、その」

「ならばそのままで構わん。それで、オレに話したいことがあるのだろう。今までは関わりを持ちたいとは思わなかったが、今は機嫌が良い。オレのお前に対する印象を変えれるチャンスをやろう」

「あ、えっと、その、だな、今まで、あまり話せなかったし、少しは仲良く出来たらなって。それに、ほら、男ってオレ達だけじゃないか。お互い苦労しているから」

「話しにならんな。お互いに苦労している?オレの苦労の大半はお前とお前の回りにいるバカどもが原因だ」

「オレ達が?」

「何も分かっていないのか。お前たちがクラスで孤立していることも気づいていないのか?最近、篠ノ之とオルコット以外のクラスメイトと挨拶や連絡事項とか事務事項以外の会話をした覚えはあるか?」

「それ、は」

「気づいていなかったか。はっきり言っておこう。何人かに相談もされた、お前たちが迷惑でどうにかならないかと?それに対する返答はこれしかない、政治的な都合でどうすることも出来ない。辛いのは分かるが、どうすることもできない。力になれなくてすまない。頼ってきてくれた子にこんな返答しかできない惨めさが分かるか。わからないだろう?今日なんて分かりやすいぐらいに孤立していたのに」

バーベキューの時にも傍に居らず、ビーチバレーにも誘われていなかったのだ。それにもかかわらずこいつらは気づいていないのだ。

「織斑、お前の目はガラス玉で脳みそはメロンパンか?現状をちゃんと見ろ。それが理解できないなら、オレは仲良くするつもりはない。それからお前の周りの奴らにもそれを理解させろ。出来ないのなら排除するだけだ」

「箒たちに何をするつもりだ!!」

「事実を外に流すだけだ。教師陣が今は押さえつけているが、直訴するか生徒会長の座を奪って公表する。知っていると思うが、生徒は校則で守られるが、それはIS学園の生徒としてだけだ。帰国命令を拒否することもできるが、それをすれば祖国での立場は最悪な物になる。社会的にも経済的にも追い込まれ、代表候補生からも降ろされる。代表候補生から降ろされれば専用機も回収される。元々専用機は国の物を借用しているだけだ。これを拒否すれば国際犯罪者として国は訴えることもできる。それらを無視しても良い。最長でも学園には留年含めて5年しか居られない。国際犯罪者であれば亡命も不可能。世界を敵に回せるか?」

「回してみっ!?」

最後まで言い切らせずに織斑の顔面を掴んで力をかける。

「いつまでも子供でいられると思うな、この糞ガキが!!世界はお前が思っているよりも複雑で汚いんだよ!!自分の立場も分かっていないガキが調子乗ってんじゃねえよ!!お前が得たと思っている力も所詮は借り物!!中身が伴っていない力が何になる!!周囲への迷惑を考えたか?織斑先生を犯罪者の姉と呼ばせる覚悟は?ないんだろうが!!感情で喋ってるんじゃねえよ!!」

怒鳴りつけて、怪我だけはしないように湯の中に放り込む。全く、イッセーとは大違いのただの馬鹿だったか。念のためにテントと寝袋を隠しておいてよかった。浴衣から私服に着替えて隠しておいたテントと寝袋で一夜を過ごす。








元士郎の機嫌がかなり悪い。昨夜の露天風呂での怒鳴り声は殆どの者が聞いている。だから、皆何も言わずにそっとしている。聞いていないのは一番聞かせたかった織斑一夏の周りの者達だけ。織斑先生は聞いていたのか、苦虫を噛み潰したような顔をしている。それにあの4人は気づいていない。そのことに元士郎の堪忍袋の尾が切れた。完全に無視することに決めたのだろう。怒りが一気に霧散する。路端の石ですら利用価値を見つけ出す元士郎が完全に無視することに決めた。ろくなことにならないだろうなぁ。

専用気持ちじゃないのに篠ノ之箒がいることに騒いでいた二人を割くように空から篠ノ之博士の人参型のロケットが降ってきた。それを見て篠ノ之箒がいる理由がわかった。姉に強請ったのだろう。人の力を借りて男を得て何になるというのだろう。私の中で篠ノ之箒の評価が大きく下がる。そんなことを考えていると篠ノ之博士がこちらにやってくる。一体どういうこと?

「やあやあやあ、君達が匙元士郎と更識簪とラウラ・ボーデヴィッヒだね。私のことは知っているだろうから別に話す必要はないよね。私がこうやって君達に話しかけているのは君達のISが特殊だからだ。コアネットワークから切断され、態々別系統の通信装置なんかを積んでまでそれを隠そうとしているからだ。なんで知っているかなんて聞くなよ。なぜなら私は篠ノ之束だからさ。そんな束さんだけど君達が使うISの武装やシステムなんかには興味津々さ。だけど私から見ればまだまだ調整が甘いように見える。今ならこの束さんが見てあげようじゃないか」

「調整できるものならどうぞ。貴女には絶対無理でしょうが」

一気にまくし立てて喋る篠ノ之博士に元士郎はただそう告げて銃を、私は予備の閻水を渡す。それを怒りの表情を浮かべながら掻っ攫う篠ノ之博士だが元士郎の言ったことは本当だ。そもそも銃の方はイミテーションで、ただ元士郎がイメージしやすいからエクソシストたちが使っていた銃を持っているだけなのだ。閻水に至っては魔力が使えなければどうすることも出来ない。このまま取られたままでも問題はない。

それよりはコンテナ詰めにされた新しい武器の調整のほうが大事だ。ラウラも使うことになるんだから、ちゃんと相手を殺さない程度でラウラにも扱える程度であることを確認しないとね。

ターゲット代わりに元士郎が新たに追加された翼、クロスラーで飛翔する。翼を得たことで滑空ができるようになり消耗が減るらしいけど、気分の問題なんだろう。節約が大好きだから。

幾つかのライフルやバズーカを試していると向こうの方でもミサイルを撃ったり、それを迎撃する音が聞こえてくる。その後、クラリッサから連絡が入る。

『ハワイで演習中だったアメリカとイスラエルが合同で開発していた無人のISが暴走を開始。日本への進路を取っています。これよりD✕Dはヨルムンガンド級の売り込みも兼ねて、これの鹵獲、または撃破に向かいます。三人は非常事態の対応班としてオーフィスへ搭乗してください』

「「「了解」」」

織斑先生が勝手に行動するなと言っているが問題ない。校則上、教師も生徒を拘束する権限はない。明確の理由が存在するから。就職先はちゃんと守らないとね。

「ところで、オーフィスを足代わりにするんだよな?」

ラウラがそう尋ねてくるが元士郎が否定する。

「ラウラ、お前が前に座っていたあの席、火器管制統括席だ。見てみな」

オーフィスは既に補助エンジンを始動して発進しながら艤装を施している最中だった。最終型48センチ3連装衝撃砲3基9門に20センチ3連装衝撃砲2基6門、12.7センチ4連装高角速射反中間子砲32基が量子展開され、隠れていた艦首および艦尾魚雷発射管24門、両舷短魚雷発射管16門、煙突に偽装されている8連装ミサイル発射塔、艦底ミサイル発射管8門が起動する。カタログスペックしか見たことがなかったけど、これはすごい。

「あれが万能戦闘空母オーフィスの真の姿だ」

「空母?ということは艦載機を積んでいるのか?」

「ああ、2個航空隊を積んでいるらしい。対IS戦闘の訓練も行っているそうだ。ちょうど1機発進するところだな。おそらくは偵察だろう」

RF(リファイン)ゼロとRF(リファイン)パルサーならカタログスペック上は大気圏内モードでもIS以上の性能を発揮できる。

「とりあえず話は後だな。そろそろ波動エンジンに火が入る。その前に着艦するぞ」

RF(リファイン)ゼロ用の発進口からオーフィスの艦内に入る。

「さてと、とりあえずは艦橋に上がるか。いざという時の直掩らしいが、この艦がいざということになることはないな」

そしてISを解除したのを確認してからポツリと呟く。

「伊達に地球を何度も外敵から救ってきた艦の直系じゃないからな」










「レーダーに目標を確認。実体弾の射程に捉えました」

「全艦第3種戦闘態勢。第1第2主砲に九式自己鍛造弾装填、第1副砲に三式融合弾装填、第3主砲第2副砲は最低戦闘出力の衝撃砲を充填、艦首魚雷発射管に対艦魚雷、艦尾魚雷発射管にバリア魚雷、両舷魚雷発射管に対空散弾魚雷を装填、8連装ミサイル発射塔に対空ミサイル、底部ミサイル発射管に対空散弾ミサイルを装填。全部近接信管で。反中間子砲はいつでも発射できるようにだけはしておいて。鹵獲が無理な時に撃墜する準備を」

「測距よし、軸線よし、天候・空気抵抗の計算終わりました。いつでもいけます」

「IS部隊の着艦を確認。波動防壁展開できます」

「艦長、いつでもいけます」

「よし、高度50まで上昇後、第1第2主砲斉射。その後、防壁を展開。皆、普通のISとの交戦はこれが初めてだ。やりすぎないように注意しよう」

『『『了解』』』

「撃ち方始め!!」

主砲から九式自己鍛造弾が発射される。

「先行しているRFゼロから映像が来ています」

「メインパネルに投影して」

メインパネルに投影されると同時に九式自己鍛造弾が敵ISからの攻撃で迎撃され、散弾がばら撒かれ、被弾する。装甲の一部が破損しているようだが、殆どはシールドで守られたようだ。

「第2射、撃て!!今の攻撃は?」

「解析中ですが、おそらくはホーミングレーザーと思われます。ロックオンではなく、あくまでカメラで捉えた物体を物理計算することでホーミングさせているようです」

「つまりはロックオン警報を出させないためか」

2射目を迎撃せずに居た所を近接信管が作動して再び散弾が撒かれて被弾する。

「九式自己鍛造弾から三式融合弾に変更。副砲と合わせて撃て」

「はっきり言えばあのISは対ISではなく対軍用と考えられます。昔から好きですから、アメリカは」

今度は一気に砲弾よりも上空に上がって回避するが、再び近接信管で三式融合弾が起爆し、爆発に飲み込まれるのを確認する。今度はそこそこシールドを抜いたようでホーミングレーザーの発振器である翼が半分以上損壊している。もう1射と行きたいところだけど、流石に対応されて潜行してこちらに向かってきている。

「敵IS、エネルギー値が急激に上昇。おそらくは第二移行と思われます」

「第1第2主砲、第1副砲を衝撃砲に切り替えて。こちらも潜行し、面舵90、照準を合わせて。鹵獲にはどれだけ削ればいいか計算」

「下げ舵15、面舵90。潜航モードに切り替える」

「計算出ました。収束モードで主砲2発分の直撃です」

「収束モードでロックが完了」

「確実に1発ずつ当てて行こう。主砲1~3番を5秒毎に順に撃て。副砲は収束させずに敵の回避を妨げるようにばら撒いて。左舷バーニア点火、敵との距離を維持。撃て!!」

そこから2分ほどで敵ISの停止を確認。本体に回収に向かってもらい、最後の悪あがきを躱してコアを引き抜いて終了した。その後、機体とコアを収容してハワイまで飛行することになる。











あの二人の武器を解析して、いや、解析なんてものじゃない。あんなのは観察だ。この私が観察程度のことしかわからなかったのだ。むしろ、銃の方はともかく、水の剣の方はもとに戻すことが出来ないぐらいにバラバラにしたのにも関わらずだ。

更に、箒ちゃんといっくんのために用意したISもあの艦に撃墜されてしまった。最新型のISが艦に負けた。それどころか売り込みの一環で、デモンストレーションに使われてしまった。

そして何より、私の独壇場である電脳空間ですら完全敗北。データを奪おうとハッキングを仕掛けると同時に逆ハッキングを受けて外部へのアクセスを全てロックされた。ハード自体を交換するしか出来ることがなかった。

すべてが私の思い描いていたものとは真逆の結果で終わった。認めたくなくとも、事実が目の前に置いてあるのだ。

「あは、はは、あははははははは。ふざけるな!!この束さんが見下されるなんてありえないありえないありえない!!」

絶対に、私は負けない。世界は私のおもちゃなんだから!!






 
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