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カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション

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turn:18 飛鳥コユキ

 
前書き
ユナサン支部の大会を制しついにグレード3へと上がったタイガ
それを祝してちょっとしたお祝いの席が開かれる
そしてその翌日、ミツキが友達を連れてやってきた
その友達にヴァンガードを教えることとなったタイガは……… 

 
クラッカーから飛び出したリボンや紙吹雪が勢いよくタイガにかかってきた
「「チーム結成おめでとう!」」
クラッカーを鳴らした張本人であるカムイとエミが笑顔で彼を出迎えた
そう、ここはカードキャピタル3号店の二階
メグミたちの家だ、かねてからの約束通りタイガがグレード3に上がったことでお祝いのパーティが開かれようとしていた

Turn:18 飛島コユキ

「しっかし、まさかマコトに勝つなんてな、聞いたときは驚いたぜ」
エミの手料理に舌鼓を打ちながらカムイがタイガの方を見る
「まあ、何とか………結構危なかったですし、それに………」
タイガは感じていた、まだマコトは本気ではない………
まだ何かとんでもない隠し玉がいるような気がした
メグミのブレイクライドやハジメのクロスライドと同等、あるいはそれ以上の力を持った切り札が
「まあでも、せっかくお祝いの席なんですから、今は楽しみましょう」
ミツキの言葉を聞いてその通りだと思ったタイガは黙って食事を再開した
「なんだかんだミツキって俺らの中で一番大人だよな、一番年下なのに」
何気なくつぶやいたタイガの言葉が聞こえたのか口の周りをキッシュの生地で汚したミツキが驚いたような表情でこちらを見た
「そ、そんなことないと思うけど」
タイガの言葉に戸惑うミツキ
食事の後はみんなでヴァンガードファイト
タイガは再びカムイに挑んでいたが………
「メテオカイザー ビクトプラズマでヴァンガードにアタック」
この攻撃でタイガのダメージゾーンに6枚目のカードが置かれた
「な、なんかカムイさん、心なしか前にファイトした時より強い気が」
「お、生意気言ってくれるじゃねえか、そう何度も負けてたまるかってんだ、これでも元トップファイターなんだからな」
そう言ってデッキをシャッフルするカムイ
そんな様子を見てくすくす笑うエミだったが
「ほら、どうせならもう一回倒しちゃいなさいよ」
と、タイガの背中を押した
それを見たカムイはショックを受け本気でへこんでいた
「ちょ、カムイさーん?」
ミツキとファイトするメグミはその様子を見て苦笑していた
いつまでたってもカムイはエミには敵わない、いろんな意味で
ちなみにハジメはエミにコテンパンにされ机に突っ伏してへこんでいた

楽しかったパーティの翌日
ミツキが学校の友達数名を連れてカードキャピタル3号店を訪れた
「どうしたミツキ、今日はずいぶんにぎやかだな」
タイガとファイトしていたハジメがそのことに気付きそちらをみた
「学校のグループ学習でお店のことを調べることになって、私たちはここに、いつもお世話になってるし」
「お、うれしいこと言ってくれるね、聞きたいことあったら何でも言ってくれ」
カムイの言葉に手を振ってこたえるミツキ
「ありがとうございます、でもまずはここが素敵な場所だってことを伝えたいんで」
そう言って隣でおどおどしている女の子を見た
「この子、ヴァンガード初心者なんです、よかったら彼女とファイトしてもらえないかなって」
ミツキの言葉にハジメとタイガはその子を見た
「それは構わないけど………デッキは」
「ちゃんと用意してきました、グループの子みんなで考えたデッキ」
そう言ってミツキが普段とは別のデッキを取り出す
「でも、ミツキちゃん、今からじゃ弱くて、みんなとファイトなんて………」
「大丈夫大丈夫、そっちのお兄さんもつい最近始めたばっかりだけど、もううちのお兄ちゃんより強いから」
「おいこらミツキ、どういう意味だそれ」
それを聞いてタイガの方を見る女の子
「えっと、じゃあ………」

その少女とファイトすることになったタイガ、デッキをシャッフルして五枚の手札を用意したところで女の子を見た
「ルール、説明しながらの方がいいか?」
「あ、じゃあお願いします、一応ミツキちゃんにある程度聞いたんですけど」
それを聞いてタイガはしばし考えると咳ばらいをした
「あー、じゃあ、えっと」
「あ、コユキです、飛島コユキ」
「おっけ、今から俺たちはユニットたちの住む世界、惑星クレイに降り立つことになる、か弱い霊体となった俺たちがクレイで活動するためにはユニットの姿を力を借りなきゃならない」
そう言ってフィールドに伏せられたファーストヴァンガードを指さすタイガ
「それがライドだ、こいつを開いて最初のユニットにライドするところからゲームスタート………」
ノリノリで説明するタイガの肩をメグミが指先でつつく
「タイガ、引き直し」
「え?あ!そうだったな、えっと………このタイミングだとなんて説明したら」
戸惑うタイガに見かねたメグミが助け舟を出す
「ゲームが進むにつれて、より強いユニットの力を借りることが出来る、でもそのためには、手札にそのためのユニットがないといけない」
そう言ってコユキの後ろに立ったメグミは手札を握る彼女の手を取った
「だからゲーム開始前には一度だけ、手札を交換することが出来るの、それが引き直し、ユニットのレベルを示すグレードが1から3まで、最低一枚揃うようにするのがコツよ」
コユキの手札はグレード0とグレード1、そしてグレード3が一枚、グレード2は二枚ある
「今はそろってるから、どうするかはあなたの自由」
「えっと、じゃあこのまま」
「よし、じゃあこいつが先行でやって手本見せるから」
ハジメも加わって本格的なルール説明が始まった
「っと、そういやお前は手札変えなくて平気か?」
「大丈夫だ、それじゃあ始めるぞ」
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」

惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの城下町
黒き帳に包まれた暗闇の世界
「ガンナーギア・ドラコキッド」
「か、変わり身の忍鬼 コクエンマル」
タイガを見ながら見様見真似でファーストヴァンガードを開くコユキ
彼女のデッキはむらくも
惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの諜報集団
闇に生きる忍びのユニットたちだ

「まずはターンの最初に山札からカードを一枚引くドロー、そしてライド、ヴァンガードと同じか一つ上のグレードのユニットを重ねることで、ヴァンガードとなった自分自身を進化させていく、メーザーギア・ドラゴンにライド!先駆の能力でガンナーギアは移動」
それからタイガはもう一枚手札からカードをとった
「更にコール、ヴァンガードと同じかそれ以下のグレードのユニットを仲間として呼ぶことが出来る、スチームファイター ナンネアをコール」
メーザーギア・ドラゴンの隣にナンネアが並び立つ
ナンネアはメーザーギアと共にコクエンマルを見据えた
「本来ならこのまま攻撃だが、先行の最初のターンは攻撃できない、相手は何もしていないのに一方的に攻撃したら不公平だからな、俺のターンは終了だ」
「えっと、じゃあ、私のターンで………ドローして、グレード1だから………忍妖 コナユキにライド」
和服に身を包んだ少女のユニットに姿を変えるコユキ
「コクエンマルもガンナーギアと同じで、先駆の能力を持っている、だからライドした後、リアガードサークルに置くことが出来るんだ」
「えっと、こう………ですかね」
コクエンマルのカードを後ろにずらすコユキ
「コールはどうする?」
「えっと、パワーが足りない………かな?」
「そういう時には無理にコールしない方がいいんだ、後で役に立つからな」
「じゃあしません、コナユキで攻撃します」
「よし、グレード0と1のカードは前のカードにパワーを与えるブーストが使える、そうすればより高いパワーで攻撃できるんだ、攻撃とブーストの宣言はカードを横向きの状態、レストにして宣言」
「えっと、コクエンマルでブーストします」
コクエンマルのパワーを与えられたコナユキが持っていたランプを掲げると吹雪のようなものがメーザーギアに襲い掛かる
「ヴァンガードの攻撃の時にはドライブチェック、山札をめくって確認する」
「えっと、ドライブチェック」
【忍獣 キャットデビル】クリティカルトリガー
「トリガー発動、右上にアイコンのあるカードはトリガーチェックでめくると様々な効果を発動できるんだ」
「共通の効果としてパワー+5000を好きなユニットに、キャットデビルはクリティカルトリガーだから、追加でダメージを与える効果を得られるわ」
「じゃあ、全部コナユキにあげますね」
コナユキの吹雪がさらに勢いを増してメーザーギアに襲い掛かる
「ヴァンガードがアタックされてダメージを受けると、攻撃された側はダメージチェック、ドライブチェックと同様にトリガーを確認する」
【スチームスカラー ジジ】トリガーなし
【スチームファイター マシュダ】クリティカルトリガー
「クリティカルトリガー、効果をすべてメーザーギアに」
「わわっ、私のダメージが………ってあれ?」
「攻撃側がダメージを受けることはない、だから今のトリガーに特に意味はないんだ」
「なんだ、そうなんですね………」
タイガにトリガーが出るも何もないと知って安心するコユキ
「ダメージチェックで確認したカードはダメージゾーンに置く、こうして攻守を交代していって、先に6ダメージ受けた方が負けだ」
カードをダメージゾーンに置くとタイガはコユキを見据えた
「それじゃあ次は俺の番だ、スタンドアンドドロー、スモークギア・ドラゴンににライド!ナンネアを下げてスチームナイト ムダルをコール」
更にユニットを並べるタイガ、初心者相手といえど容赦はしない
「ムダルでコナユキにアタック」
ムダルの剣がコナユキを切り裂く
「ダメージチェック」
【忍獣 ホワイトヘロン】トリガーなし
「さらにガンナーギアのブーストしたスモークギアでアタック、ドライブチェック」
【スチームバトラー ウル・ワタル】スタンドトリガー
「また違うマーク」
「このマークはスタンドトリガー、パワーアップのほかに、レスト状態のユニットをスタンド状態に戻すことが出来る効果を持ってる、これでムダルをスタンド」
腰を落としていたムダルが再び立ち上がる
さらにスモークギアがコナユキに襲い掛かった
「ダメージチェックです」
【忍妖 ロクロレディ】ドロートリガー
「あ、またトリガーのカード」
「ドロートリガーだな、その名の通り山札からカードを1枚引くことが出来る」
コユキはそれを聞いて山札から追加のカードを引く
「そしてスタンドしたユニットはもう一度攻撃できる、ムダルでアタック」
「あわわっ、えっと」
「もしダメージを受けたくない時は、手札からヴァンガードのグレード以下のユニットをガーディアンとしてコールするの、さっきのキャットデビルがこの局面だと使えるね」
「えっと、こう、ですかね?」
メグミに言われた通りキャットデビルでガードするコユキ
「俺はこれでターン終了」
「えっと、私のスタンドアンドドローで、花笠の忍鬼 フジノにライド」
このターンは特に動きはなくフジノのアタックでヒストリーメーカー・ドラゴンがダメージゾーンに置かれた
ドライブチェックも関門の忍鬼 アタカと特にトリガーがあるわけではない
「じゃ、俺の番だな、いよいよグレード3、ヴァンガードファイトの主役の登場だ」
タイガが掲げたクロノファング・タイガーのカード
それを見てコユキは息をのんだ
「我が望む世界へ導け!ライド!クロノファング・タイガー!」
クロノファングが雄たけびを上げるとフジノはその迫力に縮こまってしまう
「ナンネアのブーストで、ムダルが攻撃」
ムダルの攻撃がフジノを切り裂く
【花笠の忍鬼 フジノ】トリガーなし
更に怯んだところでクロノファングが追撃
「グレード3の能力はツインドライブ、ドライブチェックでカードを2枚確認できる」
【スチームファイター ナンネア】トリガーなし
【キラキラ・ワーカー】ヒールトリガー
「ゲット、ヒールトリガーの効果で、こっちのダメージが多いので1枚回復」
ダメージゾーンのジジを回復してドロップゾーンに置くタイガ
「ダメージチェック」
【関門の忍鬼 アタカ】トリガーなし
ダメージは4対2
完全にタイガがコユキを圧倒していた
「やっぱり無理だよ、私には」
「大丈夫、私だって最初はすごく弱かったんだから、ユニットたちを信じてあげて」
タイガの迫力に押されてしまったのか弱気になるコユキ
そんな彼女を励ますミツキ
「だれだって最初は弱いし、怖いよ、でも、あきらめなければきっと大丈夫」
そう言ってコユキの手札にあった夢幻の風花 シラユキのカードを手渡すミツキ
「この子がきっと、力を貸してくれるから」
白い衣服に身を包んだ女性のユニット
彼女の力を借りた自分自身、その強くなった姿を思い浮かべ、勇気を振り絞るコユキ
「ありがとう、私、頑張ってみる、ライド!夢幻の風花 シラユキ」
ヴァンガードに登場したシラユキがクロノファングを見据える
「お互いのヴァンガードがグレード3になったからストライドが使える」
「手札からグレードの合計が3以上になるように捨てれば、ジェネレーションゾーンを開放できる、自分の可能性を切り開く力を」
ハジメとメグミの言葉を聞いてコユキは手札の別のカードを手に取った
「ジェネレーションゾーン開放!」
コユキは隠密魔竜 カグラブルームを捨てストライドを宣言
「可能性を切り開く力を私に!ストライドジェネレーション!」
ヴァンガードサークルのシラユキの体が光に包まれ、その姿を変えた
「淡雪化粧 シラユキ!スキル発動!ハーツと同じユニットをデッキからリアガードに!」
だんだん慣れてきたのか元気よくプレイするコユキだったが………
「で、ハーツって何?」
この言葉を聞いてその場で全員ずっこけてしまう

ファイトが終わりデッキの入ったファイカを握りしめ帰っていくコユキを見送る一同
「ったく、後列にナンネア3枚とか鬼かお前は」
「しょうがねえだろ、手札に来たんだから」
「本当、タイガは勢い良すぎるのよ、最初の方あの子ビクビクしてたじゃない」
「でもよかった、コユキちゃんもヴァンガード、好きになってくれたみたいで」
ミツキの言葉を聞いた全員が彼女を見る
昨日タイガが言ったとおり、なんだかんだ彼女が一番大人なのかもしれない
「そういえば、ミツキとはファイトしたことなかったな」
「あれっ?そうでしたっけ」
「いいんじゃねえか?今日は親父もお袋も帰り遅いし」
「私も見て見たいな」
ハジメとメグミにも言われてミツキはファイカを取り出した
「じゃ、やりましょうか」
ファイトテーブルで対峙するタイガとミツキ
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
チャンピオンシップはもうすぐだ! 
 

 
後書き
次回予告
間近に迫ったチャンピオンシップ地区大会
タイガたちもそれぞれ特訓を重ねていた
そして始まった地区予選
タイガたちは一回戦から思わぬ強敵と戦うことに
turn:20 チャンピオンシップ開幕! 
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