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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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230部分:第三十二話 災難の軍団その二


第三十二話 災難の軍団その二

「な、何ィ!?」
「これは!」
 その光が貫いた直後。そこには石像達があるだけだった。インプ達はそのまま石になりそこに立っているだけになってしまっていた。
「このアルゴルの盾はメデュ‐サの盾」
 その盾を設けてある左手を下ろしてまた言うのだった。
「それを見れば石になるのは必定。私の司る星座からそれを察しないのは迂闊だったな」
「相変わらずの威力のようだな」
 ミスティはそのアルゴルに対して告げてきた。背中合わせのまま。
「これでインプ達は全員石か」
「そうだ。そしてミスティ」
 今度はアルゴルから彼に声をかけてきたのだった。
「次は御前の番だな」
「わかっている」
 ミスティは彼の言葉に静かに応えた。
「では私も見せよう」
「リザド、貴様の相手は我々だ」
「何度も言うが容赦はしないぞ」 
 当然ながらインプ達は彼も取り囲んでいた。そうしてそのうえで言ってきたのだった。
「貴様の小宇宙がどれだけ凄まじいものであってもだ」
「我等は臆することはない」
「だからだ。死ね」
 言いながら今まさに突っ込まんとする。しかしここでであった。
「ならば来るのだ」
 ミスティはその彼等に対して告げるのだった。
「このリザドのミスティの技、貴様等に見せよう」
「ふん、ならば貴様のその技」
「見せてみるのだ」
 言いながらその間合いを次第に狭めてきた。そうしてそのうえで今まさに突っ込んできたのだった。
 だがミスティはいまも動かない。だがインプ達が迫ってくるにつれて。彼等のその動きを見つつだった。己の右手をゆっくりと挙げそうしてその人差し指と中指を前に出し叫ぶのだった。
「マーブルトリパー!!」
 その言葉と共に凄まじいばかりの衝撃波が放たれインプ達を撃った。それを受けた彼等は瞬く間に吹き飛ばされるのだった。
「な、これがリザドの技だというのか」
「何という威力だ、この恐ろしいまでの衝撃は・・・・・・」
「私は白銀聖闘士だ」
 ミスティは彼等に対して攻撃を放ち終えてから告げるのだった。
「貴様等に遅れを取ることはない」
「くっ、しかし」
「これだけの小宇宙を持っているとは」
 彼等が言うのはこのことであった。
「その顔に似合わず何という恐ろしい男だ」
「恐るべし白銀聖闘士・・・・・・」
 インプ達は口々にこう言って倒れていった。ミスティはその彼等を静かに見下ろしていた。そうしてそのうえで背中越しのままであるアルゴルに告げた。
「さて、我々の周りにいる雑兵達は倒したが」
「うむ、そうだな」
「だがそれでもだ」
 ミスティはさらに言葉を続けるのだった。
「まだ多くの雑兵達がいる。どうする?」
「青銅の者達の助けに行くということか」
「如何にも」
 彼が言うのはまさにそのことだった。
「どうする?行くか?」
「いや、それには及ぶまい」
 しかしアルゴルはここで動こうとはしないのだった。
「それにはな」
「何故だ?まだ敵は多くいるのだぞ」
「あの者達なら心配することはない」
 こう言ってやはり動こうとはしない。
「あの者達も聖闘士だ」
「だからか」
「そうだ。聖闘士ならばやってくれる」
 またこうしたことを言うのであった。
「それならばだ。ここは任せていればいい」
「では我等はこのまま迫って来る雑兵達の相手をすればいいというわけか」
「そういうことだ。あの者達にはあの者達でやるべきことだ」
 突き放しているようだがそれでいて信頼している言葉だった。
 
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