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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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186部分:第二十五話 一人の帰還その五


第二十五話 一人の帰還その五

「この味、見事だ」
「そしてトマトを意識している」
 シュラはそれも意識して使っているのだった。
「やはり。大蒜とトマトだ」
「ほお、わかっているな」
 デスマスクは今のシュラの言葉を聞いて明るい顔になった。
「そうなんだよ、要はトマトと大蒜なんだよ」
「それとオリーブだな」
「おうよ、この三つだよ」
 デスマスクの顔がさらに明るくなる。明るい顔でまたシュラの作ったそのマカロニを食べるのだった。
「このマカロニだってな。おかげでいい味になってるぜ」
「マカロニは貴様のそれを見て覚えた」
 そうだと言うのである。
「味付けは俺の国のそれにしたがな」
「成程ね。いい感じだぜ」
「気に入ってもらったようで何よりだ」
「そうか。大蒜にトマトか」
 アイオリアはここにかなり注目するのだった。
「それとオリーブだな。どれもギリシアでもかなり使うが」
「アイオリア、貴方料理はできるのですか」
「いや」
 シャカの問いに首を横に振るアイオリアだった。
「俺はそういうのは全く駄目だ」
「そうですか」
 まずはそのことを静かに聞いて頷くシャカだった。そしてそのうえでまた言うのだった。
「やはり」
「やはりなのか?俺は」
「貴方はそういうことはできないと確信していました」
 シャカも実に情容赦のないことを言う。
「予想通りでした。私の」
「残念だが俺は料理は駄目だ」
 アイオリアはシャカの痛い言葉に内心汗をかきながらまた述べた。
「全くな」
「そういえばです」
 ムウは今のアイオリアの言葉であることに気付いた。
「聖域でギリシア料理をよく食べるのは当然ですが」
「ああ」
「まあそれはな」
「当然です」
 デスマスクとシュラ、アフロディーテが彼の今の言葉に頷いた。
「ですが。アイオリアもミロもあまり作られませんね」
「実は俺もな」
 ここで今度はミロが難しい顔を見せてきた。
「料理は駄目だ」
「何だ、御前もか」
「残念だがそうだ」
 アイオリアの問いにその難しい顔で答えるのだった。
「俺も料理は駄目だ」
「おい、じゃあ御前のところじゃこんなの食えないっていうのかよ」
「ミロのところもか」
 アイオリアの今の言葉を聞いたデスマスクとアルデバランがそれぞれ言った。
「やれやれ、まあその時はまた辰巳のおっさんのところだけれどな」
「あそこの和食はいいものだったな」
 二人はまた言うのだった。
「まあ今はこのシュラの作ったスペイン料理を食うか」
「ワインはどうだ?」
 シュラは今度は出されているワインに関して言った。
「このワインは」
「はい、見事なものです」
 丁度そのワインを飲んでいたアフロディーテが答える。
「この味は。ギリシアのものではありませんね」
「俺の国のものだ」
 これもなのだった。
「スペインのだ。味はいいか」
「うむ。安心して飲める」
 カミュもまた気分よく飲んでいる感じだった。表情には出さないが。
 
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