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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第二十九話 決戦

~アーサー side~

アーサー「おいおい、どうなってるんだ。」
サクラ「ちゃっかりした人がKobにいたみたいだね。」

俺達が昨日約束した場所に行くとそこには、
「黒エール! 冷えてるよー!」
「さぁさぁ! 今回の決闘勝つのはどちらか!? 賭けるならここだよ!」
出店、さらには賭けまで行われている。

アーサー「シンタロー、団長命令だ。 Kobの経理担当と話つけて売り上げの最低三割を取ってこい。」
シンタロー「分かった。」

そして、控え室に入る。

アーサー「悪い、ちょっとキリトに話があるから他の奴は出ててくれ。」

キリト以外のメンバーが部屋から出ると、

アーサー「キリト、俺はあいつに負ける気はしない。 だが、仮に負けたとき、お前はアスナを守れると約束出来るか?」
キリト「な、何だよ、急に。」
アーサー「出来るのか?出来ないのか?」
キリト「・・・出来る出来ないじゃなくて、絶対に守り切ってみせる。 このゲームが終わるまで。」
アーサー「そうか、ならいい。 外に居る奴呼んできてくれ。」

キリトが外に居る他のメンバーを呼ぶ。
その中にはアスナも居た。

アーサー「さて、柄でもないが軽く精神統一でもしますか。」

そう言って俺はあぐらをかき、目を閉じて集中する。

そのまま、十数分たったころKobのメンバーが呼びに来た。

アーサー「っし、いっちょやってきますか。」

そうして、控え室から出て戦いの場へと向かう。

サクラ「危ないと思ったら棄権してよ!?」
アーサー「わかってるよ。 じゃ、行ってくる。」

そういってコロシアムの中に入る。

ワアァァァァ!!

コロシアムに入ると観客の歓声が上がる。

ヒースクリフはすでに居た。

ヒースクリフ「すまないね。 ここまで大事になるとは考えてなかった。」
アーサー「ギャラは貰うぞ。」
ヒースクリフ「そのことに関しては経理のダイゼンくんに言ってくれたまえ。」
アーサー「すでに交渉役としてシンタローに行かせた。」
ヒースクリフ「ふ、それならギャラの心配はしなくても良いじゃないか。」
アーサー「あぁ。 さて、やるか。」

ヒースクリフがメニューを操作し、こっちにデュエルの申請を送ってきた。
もちろん、それを受ける。

俺達の頭上にカウントが現れる。
お互いに武器を構え、何時でも開始できるようにする。

カウントが進み、0になると同時にDUELの文字が光り、それと同時に俺はヒースクリフに向かって低く跳ぶ。

アーサー「挨拶代わりだ。」

片手剣のヴォーパルストライクを再現し、攻撃する。
ヒースクリフはそれを難なくかわし、攻撃してくる。
俺はそれを剣で弾き、パンチするが、盾で止められる。
だが、ここで俺の攻撃は終わる訳が無い。
そのままパンチ、キックを次々と繰り出し攻撃する。

アーサー「オオォォォォ!!」
ヒースクリフ「くっ、」

全力の力を込めたパンチをヒースクリフは後ろに跳んで衝撃をやわらげ、防いだ。

ヒースクリフ「すさまじい攻撃だな。 少し焦ったよ。」
アーサー「はっ、完全に防いどいてよく言うぜ。」

短い会話をし、また攻撃に入る。
今度はフェイントを混ぜて攻撃するが全部防がれる。

アーサー「クソッ。」

一見、俺が善戦してるように見えるが実際は完全に五分五分だ。
ヒースクリフの防御を抜けたわずかなダメージとたまに来る反撃でお互い一割ほどHPを削られている。
だが、これまでの攻略、さらに今の攻防で神聖剣の盾をどうやって攻略するかは考えてある。

アーサー「ハァァァ!!」

まずは剣を上から降り下ろす、すると盾で防ぐのだが、このとき盾と地面に大きな隙間が出来る。

アーサー「ここだぁっ!」

そこに足をかけ、盾を蹴り上げる。
すると盾は腕もろとも上げられ盾で守れなくなる。

アーサー「これで、終わりだ!」

そこに剣で攻撃する、が、その時世界がブレた。
上げられたヒースクリフの腕が戻り、防御しようとする。
それはホンの一瞬のはずだったが、時間が引き延ばされたように俺の体は動かない。

アーサー(これは、マズイ!)

そう考えるやすぐに俺は回避と防御のため体を回転させ始める。

そして、俺の攻撃は防がれ、ヒースクリフの攻撃が来る。
が、体を回転させ、剣で防ぎ、さらに手で地面を突き、その場から離れる。

ヒースクリフ「な、」

ヒースクリフがあり得ないという表情をしている。

アーサー「危ねぇ。 あと0,1秒でも回避が遅かったらやられてた。 そんな隠し技を持っているとはな。」

隠し技にしても可笑しすぎだがな。

ヒースクリフ「・・・驚いたのはこちらもだ。 まさかアレを避けられるとは考えて無かった。 この技は回数制限が有るのでね。出来れば当たってくれてた方が有り難かったよ。」
アーサー「そうかよ。 なら、こっちも全力で行かせて貰うぞ。」
ヒースクリフ「何? ここまで本気で無かったと言うのかね?」
アーサー「あぁ。」

それだけ言って一瞬、目を閉じ奥の手を発動する。
集中力が極限まで上がる。
これが俺の切り札の一つ『ゾーン』だ。
そして、もう一つ。
ヒースクリフを睨む、それに反応したのか、二、三歩ヒースクリフが後退する。
『覇気』、それが俺の二つ目の切り札。

~side out~

~シンタロー side~

何がどうなっているのか分からない。
デュエルの始まるホンの少し前に合流し、アーサーとヒースクリフのデュエルを見ていた。
二人のデュエルは白熱し、良い戦いだった。
が、ヒースクリフが信じられない程の速さで一瞬アーサーを追い詰めかけた。
だが、アーサーはそれをかわし、ヒースクリフと何か話してると思ったら、急に様子が変わった。
これまでの攻略でも見せたことの無い雰囲気。
何時もの様子からは考えられない眼光の鋭さ。

シンタロー「一体、どうなってるんだ。」
キリト「久々だなこの感じ。」
サクマ「決勝の時より精度が上がってるな。」
シンタロー「どういう事か説明してくれ。」
コジロウ「『ゾーン』って知ってますか?」
シンタロー「『ゾーン』? 確か一流のスポーツ選手とかが使えるっていう、超集中状態の事か?」
ユージオ「そう、それ。 ただ、アーサーはそれに加えて相手を怯ませる『覇気』を同時に使ってるけどね。」
キリト「あの二つはそう簡単に会得出来るものじゃ無いんだけど、どういうわけかアイツはあれを小5の時に会得してる。」
サクマ「俺も『ゾーン』は出来るけど、あの『覇気』はどうしても出来ない。 悔しいがあいつには天賦の闘いの才能がある。」(って言ってもここにもう一人、その天賦の才能を持っていて、開花させようとしてる奴がいるがな。)
シンタロー「『ゾーン』か。」
アリス「とは言っても使うにあたって反動が有りますが。」
シンタロー「反動?」
サクラ「『ゾーン』を使うと使い終わった後に疲労感に襲われるの。 さらに限界まで使い続けると疲労感で半日以上動けなくなるのよ。」
シンタロー「それじゃあ、」
キリト「あぁ。 長引くとこっちが不利だ。」

~side out~ 
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