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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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235

カツラ:「昔むかし、人とポケモンが
共に生きているカントーのあるところに、
お父さんとお母さんが住んでいました。」



ヒカリ:「はいっ、、、え?」

ヒカリ(お父さんとお母さん?)




カツラ:「お父さんとお母さんは
大変仲睦(たいへんなかむつ)まじく、いつも
幸せに暮らして居ました。そして、
とある夏の夜、その夫婦は晩に空を見つめ、
”神様、どうか私達に赤ん坊を下さい”と
お星様にお願いをしました。」



ヒカリ(あっ、昔話っぽくなったわ)



カツラ:「すると、どこからかわからない
お空の遠くから、
”わかりました。とても仲睦まじい貴方がたに、
赤ん坊を授けましょう、ただ、赤ん坊が1人だと
その子はとても寂しい思いをするので、
貴方がたには、2人の赤ん坊を授けましょう。”
と、声が聞こえたのです。」



ヒカリ:「、、、」


カツラ:「夫婦はその声を神様の声だと思い、
”神様、ありがとうございます。神様から授かる
2人の赤ん坊、我々夫婦にとって
この(うえ)無い幸せでございます。”と、
非常に喜びました。、、、しかし、神様は
悲しげな声で夫婦にこう言ったのです。
”良いですか?、、、2人の赤ん坊が
産まれた時、決してその2人を離れ離れにしては
いけません。いつ如何(いか)なる時も、
貴方がたが、同じ飯を食わせ、
同じ(とこ)の間で眠り、同じ愛情を注ぐ事を
赤ん坊に誓うのです。そして、心が芽生えた時は
ポケモン達と戯れ、ポケモン達の中で
健やかな時を育む事を約束するのです。
それは、赤ん坊の為でもあり、
貴方がたの為でもあり、そして、
世の為でもあるのです。”と、、、。」



ヒカリ(どういう意味かしら、、、)




カツラ:「すると夫婦は、
”神様、わかりました。我々夫婦は
いつ如何なる時も、2人の尊い赤ん坊に
同じ飯を食わせ、同じ床の間で眠り、
同じ愛情を注ぐ事を赤ん坊に誓います。
そして、心が芽生えた時はポケモンと戯れ、
ポケモンの中で健やかな時を育み、草や花、
そしてポケモンを慈しむ事の出来る立派な人に
育つよう、願いを込め見守り続けます。”と
神様に約束をしました。それを聞いた神様は、
”私も、貴方がたと2人の赤子、
そしてその末裔(まつえい)
泰平の世で幸せに生きる事を、
永い眠りの中で見守って参ります。
忘れないで下さい。、、、命とは、
別の命からの授かり物。
決して他の者が操り、命運を決めては
ならないという事を”、、、。それを聞いた
夫婦は深く頷き、そして、お空からの声は
聞こえなくなりました。」




ヒカリ:「、、、」



カツラ:「そして次の年の夏、
夫婦の間には2人の男の子が産まれ、夫婦と
村の者たちは大変喜びました。そして、
仲睦まじい夫婦は
”赤子の運命を見通す不思議な力”を
持つとされる村の(おさ)の元へ、
赤ん坊を見せに行きました。」



ヒカリ:「、、、」



カツラ:「”長、私達の赤ん坊が産まれました。
どうか長の力で、この可愛いい2人を
見て頂きたい、、”
夫婦は長に、赤ん坊を見せました。
すると長は、”この2人の赤子は凄まじい力
同士で引き合っておる。片方は愛と優しさを、
もう片方は知恵と勇気を。この2人の赤子が
村に居れば、この村は安泰じゃ。
良くぞ産んでくれた。”と、涙を流しました。
そして、村は祭りのように夫婦と
2人の赤ん坊を祝い、夫婦も赤ん坊も、
幸せな時を村で過ごしていきました。」



ヒカリ:「良かった、、いいお話しですね!」




カツラ:「じゃが問題はここからなんじゃよ」




ヒカリ:「えっ?」



カツラは再び話を続けた。






























 
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