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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~最後の援軍~

~最果ての道~



「なっ!?」

「この声は!?」

「そ、そんな……一体どうして……!?」

「ヨアヒム!何でテメェがそこに……いや、生き返ってやがんだ!?」

声―――ヨアヒムの声を聞いたロイドとエリィは驚き、ティオは信じられない表情をし、ランディは厳しい表情で声を上げた。

「何だとっ!?」

「ええっ!?ヨアヒムってまさか………!」

「”D∴G教団”幹部司祭にしてクロスベルで大事件を起こした最低最悪の外道!」

「確か”グノーシス”を大量に服用した結果暴走した挙句、身体が完全に崩壊して消滅したと聞きましたが…………」

ランディの言葉を聞いたダドリーとシャマーラは驚き、エリナは厳しい表情で叫び、セティは真剣な表情で考え込みながらヨアヒムを睨み

「えっ!?じゃああの”魔人”がヨアヒム先生なの……!?」

「まさか………これも”至宝”の力なのですか……!?」

「クッ……!魔人化したアーネストとは比べものにならないくらいの強さを感じます……!」

セティは驚いた後信じられない表情をしてヨアヒムを見つめ、リーシャは厳しい表情でヨアヒムを睨み、ノエルは唇を噛みしめた後厳しい表情でヨアヒムを睨んだ。

「………奴から”零の至宝”の力が感じられる!まさか……!」

その時ツァイトは真剣な表情で叫び

「―――なるほどね。マリアベル・クロイスが”零の至宝”を暴走させて………その結果暴走した”碧の虚神(デミウルゴス)”の力によって、復活させられたようね。」

ツァイトの言葉を聞いたレンは頷いた後真剣な表情でヨアヒムを睨んだ。

「ええっ!?」

「まさかリィン達が消えた事も関係しているのか!?」

レンの推測を聞いたエリィは驚き、ロイドは厳しい表情でレンを見つめて尋ね

「うん……リィン達も別の空間で自分達と”因果関係が深い敵”と戦っているよ……」

ロイドの疑問を聞いたキーアは静かな表情で頷いた。



オオ……!きーあ様デハナイデスカ……!?一体ナゼソコニ………?……!クク………ナルホド……ソウイウ事デスカ………!総テガ視エルワタシニハ何故貴女ガ”コノ時代””ニイラッシャルノか、スグニワカリマシタヨ……!



「世迷言を……!」

「チッ!こりゃマジで本物みたいだな……!」

ロイド達の傍にいるキーアに気付いて叫んだヨアヒムの言葉を聞いたリーシャは厳しい表情で叫び、ランディは舌打ちをした後目を細めてヨアヒムを睨み

「参ったね………暴走した”零の至宝”自体だけでも非常に危険な相手なのに、そこに加えて”グノーシス”によって暴走状態になったヨアヒム……しかも”嵐の剣神”達の援軍も期待できない状態か。かなり厳しい戦いになりそうだね。……マリアベルお嬢さんも最後の最後にとんでもない置き土産を残してくれたね………!」

ワジは溜息を吐いた後厳しい表情で”碧のデミウルゴス”とヨアヒムを睨んだ。

「クスクス♪一度やられた人が以前よりパワーアップした状態で生き返った所で、結局は同じ結果になるのは物語ではよくある話よ?何度蘇った所で、レンが何度でも”殲滅”してあげるわ!」

レンは凶悪な笑みを浮かべて笑った後膨大な殺気を纏ってヨアヒムを睨み

「―――気を付けてください!以前以上の霊圧が感じられます!」

「恐らくは暴走した”零の至宝”によって強化されている!一度勝利したからと言って、決して油断するな!」

ティオとツァイトは仲間達全員に警告した。

「例え相手がどれだけ強大であろうと俺達のする事は変わらない!」

「全てはキーアちゃんを取り戻してからよ……!」

「おお、難しい話なんてのは全て終わってからでも遅くはねぇだろ!

「――――巨大な霊子体の顕現を確認!中枢のコア部分にキーアがいます!何としても解放しましょう……!」

そしてロイド達は武器を構えて決意の表情で叫んだ。するとその時



「おおー、熱いね~。ハハ、10年前の決戦を思い出すな~。」

ランディの声がロイド達の背後から聞こえてきた!

「へっ!?」

「今から決戦だって時に訳のわかんない事を言わないで下さい、先輩!」

声を聞いたロイドは驚いてランディを見つめ、ノエルはランディを睨んで叫び

「ハアッ!?今の声は俺じゃねえって!?」

ランディは戸惑った様子で叫び

「あ……………まさか……!」

声を聞いて呆けていたキーアは明るい表情をした。するとその時、ヨアヒムが片腕を動かしてキーアを捕まえようとしたが

「オラアッ!!」

ロイド達の背後からランディの面影を残している容姿の赤髪の男性が跳躍し、ヨアヒムの片腕にスタンハルバードを叩きつけて怯ませた!

「ったく、本当にしつこい野郎だぜ。ウチのキー坊には指一本触れさせないぜ、外道が。」

そして男性は目を細めてヨアヒムを睨み

「ランディ!」

キーアは嬉しそうな表情でその場にいる者達にとって驚愕の名前を口にした!



「へっ!?」

「なっ!?」

「ハアッ!?お、”俺”だと……!?」

キーアの叫びを聞いたロイドとツァイトは驚き、ランディは信じられない表情で男性を見つめ

「よっ、キー坊。待たせたな。」

男性――――ランディはロイド達に振り向いて口元に笑みを浮かべてキーアを見つめ

「……………………」

「ほ、本当にランディなの……?」

「い、一体どうなっているんですか……!?」

ランディと呼ばれた男性を見たランディ自身は口をパクパクさせ、エリィは信じられない表情をし、ティオは戸惑いの表情で二人のランディを見比べていた。

「―――なるほどね。オジサンはここにいるキーアと”同じ時代”―――つまり”未来”のランディオジサンなんでしょう?」

その時レンは納得した様子で頷いた後興味深そうな表情でランディと呼ばれた男性を見つめて尋ね

「えええええええええええええええっ!?」

「み、未来の俺だとっ!?」

レンの言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは驚愕し

「お兄さんだっつーの!男にとって30代なんて、バリバリ現役だっ!」

未来のランディは疲れた表情で答えた後真剣な表情でレンを見つめて指摘した。

「自分で”現役”って言ってる時点で、既に若くないと思いますが……?」

「フフ、30代なりの抵抗なんじゃないかしら?」

その時ティオとエリィの声が聞こえた後、ロイド達の背後から銃声が聞こえた後、導力波による無数の弾丸や導力エネルギーによる弾丸が飛んで来て、碧のデミウルゴス”やヨアヒムに命中させた!

「え……………」

「まさか………」

声を聞いたエリィは呆け、ティオは驚きの表情で振り向いた。するとそこには漆黒の翼を生やしたティオの容姿の面影がある美しい容姿の水色の髪の女性と、エリィの容姿の面影を残し、十人中十人が振り返るであろう整った容姿のパールグレイの髪の女性がロイド達に近づいて来た。



「エリィママ!ティオママ!」

女性達を見たキーアは嬉しそうな表情で声を上げ

「キ、キーアちゃん…………その呼び名で”過去の私達”がいる所で呼ぶのはちょっと………」

「”わたし達”がいる目の前でその呼び名で呼ぶのはマジで止めて下さい。後で突っ込まれた時、面倒な事になるのですから。」

キーアの叫びを聞いたパールグレイの女性―――未来のエリィは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、水色の髪の女性――――未来のティオは疲れた表情で指摘し

「ええっ!?み、未来の”私”とティオちゃん……!?」

「というか”ママ”って………聞き捨てならない言葉が聞こえて来たのですが。………後でじっくりと聞かせてもらいたいですね?(マジですか……未来のわたし、セラウィさんやリーシャさん並みに胸が更に大きくなっている未来のエリィさん程ではないですがわたしの時代のエリィさんみたいに凄く胸が大きくなっているじゃないですか……!これは朗報です……!しかし一体どうやったらあそこまでのスタイルに……?後で詳しく聞かないと……!)」

未来の自分達だと知ったエリィは驚き、ティオは豊かに膨らんでいる未来の自分の胸を見て内心嬉しく思いながら真剣な表情で未来の自分自身を見つめた。

「おい、お嬢!30代なりの抵抗って酷くねぇか!?大体お嬢だって今では二児の母親の上、四捨五入すればみそ……うおっ!?」

その時未来のランディは未来のエリィに視線を向けて呟きかけたその時二人のエリィは未来のランディの足元を銃撃した!

「何か言ったかしら、ランディ?」

「それ以前に人の未来を本人の許可もなく勝手に口にしないでくれる?」

「いえ、何でもないッス。(どっちもこええ~……!)」

膨大な威圧を纏って微笑んだ二人のエリィに見つめられ、大量の冷や汗をかいて疲れた表情で肩を落とした。

(に、二児の母親って………俺にとっても他人事(ひとごと)じゃないんだけどな………)

(この草食動物の皮を被った肉食王が!一体未来ではどんだけヤっているんだよ!?)

一方その様子を見ていたロイドは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、ランディは悔しそうな表情でロイドを睨み

「アハハハハハハハッ!まさか最後の最後でこんな予想外の援軍が現れるとはねえ?いや~、参ったよ。まさかエイドス達が現れた時以上に驚かされるなんてねえ?キーアも中々人が悪いじゃないか♪こんな面白すぎる事を今まで黙っていたなんて♪」

「エヘヘ………」

ワジは腹を抱えて笑った後口元に笑みを浮かべてキーアや未来のエリィ達を見つめ、ワジに見つめられたキーアは無邪気な笑顔を浮かべていた。

「笑いごとじゃないっつーの。」

「そう言う所も何年経っても全然変わらないわよね、ワジ君……」

「こんな非常事態に茶化さないで下さい。」

ワジの言葉を聞いた未来のランディ達は呆れた様子でワジに指摘し

「フフ、それで?肝心の”リーダー”はどこにいるんだい?ここまで揃っているのだから、どうせ君達と一緒に来ているんだろう?」

指摘されたワジは静かな笑みを浮かべて未来のエリィ達を見つめて尋ね

「へ……………」

ワジの疑問を聞いたロイドは呆けた。

「当たり前だ。俺達のキーアの一大事なんだからな。」

「フフ……本当にキーアちゃんって、可愛がられているね~。」

するとその時ロイドの面影を残した容姿をし、かつてガイ・バニングスが身につけていた同じジャケットを身につけている青年が優しげな微笑みを浮かべている未来のミントと共に未来のエリィ達の背後から姿を現し

「パパ!」

そして青年――――未来のロイドを見たキーアは嬉しそうな表情で叫んだ……………! 
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