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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第一話 終わりの始まり

~キリト side~

この日をどれだけ待ちわびた事か。
ついにあの世界へ戻れる。
あの世界でもう一度、戦えるんだ。
ナーブギアを準備する。

直葉「お兄ちゃーん。 部活行ってくるねー。」

直葉の声が聞こえる。
ふむ、なら、

和人「おう! 直葉も全国行けるように頑張れよ!」
直葉「うぐっ、なんか良く分からないけど凄い責任感。」

直葉が出ていく音が聞こえる。
後、三十分ちょい。 そろそろか。
ナーブギアをかぶり、ベットに横になる。
そして、あの言葉を唱える。

和人「リンクスタート!」

~side out~

~シンタロー side~

メカクシ団のアジトで時間が来るのを待つ。
アヤノは俺がキチンとサポートしてやらねーとな。

クロハ「今から、ゲーム内の事考えてんじゃねーよ。 しかも彼女の事を。 変態か。」

頭の中にクロハの声が流れ込んでくる。
今更ながら、こいつを、「冴える」を取り込むんじゃ無かったと後悔する。

クロハ「おい、無視か?」
シンタロー「うるせーな。 黙ってろ。」
クロハ「おー、怖い怖い。」
シンタロー「お前だってあの世界ではしゃいでたろ。」
クロハ「それを言うなよ。 柄にもなくテンション上がってたんだからよ。」
シンタロー「なら、黙ってろ。」

こんな言い合いをしていると、もう、時間が迫っている。
ナーブギアをかぶり、あの世界へ入る準備をする。

シンタロー「さて、と。 リンクスタート」

~side out~

~キリト side~

キリト「リンクスタート!」

その言葉を唱えると、視界が白くなり、そして、、
気付くともうSAOの世界にいた。

キリト「戻ってきたんだ。 この世界へ!」

少し、感傷に浸っていたが、ユージオとアーサー、アリスとの約束を思いだし、始まりの街の外へ出ようと走り始める。
しばらく走っていると、

???「ちょっと、そこのお兄さん!」

誰かから声をかけられ、止まる。
そこにはバンダナをした男が立っていた。

???「あんたのその慣れた動き。 あんた、ベータテスターだろ?」
キリト「あ、あぁ。 そうだが。 あんたは?」
クライン「こりゃ悪い。 俺の名前はクライン。 ニュービーだ。」
キリト「キリトだ。」
クライン「もし良ければ、このゲームでの戦い方のレクチャーをしてくれないか?」
キリト「別にいいぞ。 じゃあ、外に出よう、外で仲間が待ってるんだ。」
クライン「分かった。」

そう言うと、もう一度街の外に出るために走り始める。
しばらく走っていると目的の場所に付いた。
そこにはすでにユージオ、アーサー、アリス、そして恐らく桜だと思われるアバター待っているが、知らない奴等もいて全員で話している。

アーサー「お、ようやく来たか。 で、その後ろの奴は?」
キリト「名前はクラインだ。 基本的な事を教えて欲しいらしい。 で、そっちの四人は?」
アーサー「一人は俺達と同じ、ベータテスターで、後の三人はそいつの連れのニュービーだ。」
キリト「そうか。 キリトだ。 よろしくな。」
シンタロー「俺はシンタロー。 ベータテスターだ。」
アヤノ「私はアヤノ。 キリトさんよろしく。」
エネ「私はエネ。 こっちはコノハ。 よろしく。」
コノハ「よろしく。」
クライン「ちょっと待て。 今、エネって言ったか?」
エネ「言ったけど。 何?」
クライン「もしかして、あのFPS全国二位のエネさんですか?」
エネ「え、ひ、人違いじゃ」
コノハ「そうなんだよ。 エネ凄いんだよ。」
エネ「あんたは何でそう易々と人の情報を断りも無しに公開するのよ!」
コノハ「え、ダメなの?」
エネ「ダメに決まってるでしょ!!」

そこから五分ほど説教タイムに入り、それが終わると、

エネ「ったく。 それより、早く教えてくれない? そのソードスキルってやつを。」
シンタロー「あ、あぁ。」(そっちが終わるのを待ってたんだが。)

そこからようやく、本題である戦いかたの教えが始まり、そこら辺にポップしている青イノシシを相手としてソードスキルの練習をする。
アヤノ、エネ、コノハ、サクラはそこまで苦労せずにソードスキルを撃てたのだが、クラインはかなり苦労しており、まだソードスキルが出来ない。

クライン「ずぉぉりゃぁぁ!!」ズバァ!
アーサー「お、やっと出来たか。」
クライン「なんだ!?今の!?」
キリト「今のがソードスキルだ。 必殺技を撃つイメージっていう意味がわかったろ?」
クライン「おう! すっげぇ気持ちいいな!」
アーサー「ところで、もうすぐ正式サービス開始だが、お前らはどうするんだ? 因みに俺らはこのまま続けるが。」
シンタロー「こっちもその予定だ。」
クライン「俺は一回抜けるぜ。 五時にピザを予約してるんでな。」
エネ「五時って、後三分無いわよ。」
クライン「まじか。 んじゃ、早速抜けるとするか。」

そう言うと、クラインがメニューを操作するが、

クライン「あれ?」
キリト「どうした?」
クライン「いや、ログアウトボタンが無い」
キリト「んな、バカな。 メニューの一番下に、、無い。」
アーサー「なっ!? おい、全員メニューを確認してくれ。 ・・・無いな。」
シンタロー「俺もだ。」
エネ「私も。」
アリス「私も有りません。」
ユージオ「僕もだ。」

確認すると全員のログアウトボタンが無かった。

クライン「正式サービス初日にこんなバグがあるなんて、GMは今ごろ忙しいだろうな。」
シンタロー「いや、こんなバグなら今頃、強制ログアウトかアナウンスがあってもいいはずだ。」
キリト「あぁ。 何かおかしい。」

と、そのとき。
リンゴーン、リンゴーン
始まりの街の鐘が鳴る。
それと同時に全員が青い光で包まれる。

ユージオ「これは!?」
クライン「何だ!?」
アリス「きゃっっ!」

次の瞬間、始まりの街の広場にいた。

シンタロー「強制転移?」
アーサー「みたいだな。 見ろ。 ゲーム内の全員が集められたみたいだぞ。」

周りのプレイヤーの声を聞いていると、どうやらこの広場から出られないらしい。
しばらくして、警報音が響き渡り、それと同時に空がWARNINGという文字と共に赤く染まる。
そして、空からフードを被った人物が現れる。
その人物は開発者の茅場で、曰く、
このSAOはデスゲームであり、この世界でのHPの全損は現実での死を意味すること。
助かるにはSAOの完全クリアしかないということ。
ご丁寧に死に方まで教えてくれた。
脳が電子レンジのマイクロ波で焼き切られると言うのだ。

そして、最後に

茅場「最後に私から君たちへと贈り物をした。 アイテム欄を見たまえ。」

そう言われて、アイテムを見る。

キリト「手鏡? っ! おわっ!?」

また光に包まれる。
が、今度は転移はしなかった。が、

アーサー「キリト、お前それリアルの顔じゃ。」
キリト「そういうお前も。 ユージオも、アリスも。」

茅場「それではプレイヤー諸君の健闘を祈る。」

そう言うと茅場は消えた。
と、同時に
「おい!!ふざけんな!!」「いやぁぁぁ!!」
などと騒ぐプレイヤー達。
俺? もちろん驚いた。 だが、ここで何と言おうと何も変わらない。
やることは一つ。

キリト「クライン、お前は俺らと来い。 次の町に行こう。」
クライン「・・・悪い、一緒には行けねぇ。俺には他のゲームで知り合った仲間がいる。」
アーサー「人数は?」
クライン「俺を含め七人だ。」
ユージオ「七人だったらギリギリカバー出来るよ。 早く連れてきて。」
クライン「!! 分かった。 少し待っててくれ。」

そして、クラインの連れてきたメンバーとシンタロー、アヤノ、コノハ、エネの合計十六人で次のホルンカの村へ向かう。
俺は、俺たちは、絶対に生き残ってやる。

~side out~ 
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