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『零と先輩』

作者:零那
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『大切なひと』



先輩と出逢ったのは15歳。
其れから16年。
長いなぁと思うのか、短いと思うのか...。
考えたけど答えは出なかった。

先輩と出逢う迄の15年間、色んな事が在り過ぎて過酷だった。
先輩と出逢ってからの16年間、やっぱり色んな事が在り過ぎた。
どちらの方が過酷だったかと問われても解らない。
どちらも過酷すぎたから...。

唯、先輩という存在がいたから乗り越えられた事もある。
1番ツライ時、傍にいたワケじゃない。
1番ツライ時ってのが何回きたことか解らないくらい、ツライ時ばっかりだった気がする。
そんな時に寄りかかられても迷惑にしかならないから...。
だから傍にいて欲しいなんて思えない。

逐一事件の報告もしていない。
だから、零の身に起きたことで先輩の知らない事も沢山ある。
そこまで甘えられない。
大切な人だからこそ、言わないことで心配をかけない事も必要なんじゃないかと考え抜いての結果だった。

それに、零の場合、何故か事件が重過ぎる。
軽い事件がない。
敢えて挙げるなら『現実逃避したい』ってくらいだろうか。
どのみち『ねぇちょっと聞いて!』で始まるオンナ達の会話みたいには成り得ない。

それでもきっと死ぬ迄、先輩は大切なひと...


 
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