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Liber incendio Vulgate

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Edizione straordinaria
  Unusual parson

 
前書き
さて、どうするか。
φ(・ω・ ) 

 
四区画と中央(センター)の【最低部移動機(ダウンエレベーター)】から地下へと進む【STUDENT】の五人。

此処はその内の一つ、《影縫子規(かげぬいしき)》が乗っている中央の最低部移動機だ。


「おーい。もう出てきて良いぞそこのやつー」


子規は自分しかいないはずの
巨大エレベーター内に声を響かせ呼び掛ける。


「もしかして気付いてないと思ったのか? 言っとくけどさっきの坂本さんと春日も知ってて見逃したんだぞ。生半可な力なら放っといても死ぬだけみたいだからな、【最深学区】ってところは」


すると景色の中で一部だけ人型に歪む。そして制服の青年が現れた。少し冷たい目をしている。


(花夜の能力とはまた違うみたいだな。だが雰囲気的に戦い慣れてそうではある)

「俺の名前は影縫子規ってんだ、宜しくな。そっちの名前を聞いても大丈夫か?」

「ああ、俺は《真咲(しんさき) (しょう)》って言うんだ。地上に在る【学園都市】の住人だよ」

(へぇー……地上(うえ)の人間だったのか。何となくだけど地下(ゼロ)の奴かと思ったんだがな)

「到着するまで時間がある。話相手になってくれないか? 此方(こっち)も知ってる限り【最深学区】のことを教えるからさ」

「良いぜ。何て呼べば良い?」

「子規で構わねえ」

「そっか。そんじゃ俺も証って呼んでくれ。」


二人は色々話した。子規は【STUDENT】のことを隠して自分がLEVEL6ということを言ったが一笑に伏されてしまった。

まあ地上の人間なら
信じなくとも仕方が無いのだが。

証はというと友達に【第0学区】のことは忘れて関わるなと釘を刺されたのだが、どうしても納得出来ないので乗り込んで来たらしい。

ちなみに最深学区のことを知らなかった。


「なんでそんなこと言ったんだろうな? まあヤバい場所なのは解るけど往き来が出来る実力があって、自分から問題起こさない分別あるんなら大丈夫そうな気はするが。証の実力的には普通に四区画上位に入ると思うぞ」

「話が解るじゃんか子規。そりゃあ俺は【大能力者(レベル4)】だけど、そこまで強さに自惚れてるわけじゃあ無いんだぜ? ヤバいと思ったら一も二も無くとんずらするってーの」


子規は違和感を覚えた。

証がLEVEL4だということに。

AIM拡散力場の感じからしてLEVEL5以上あっても不思議ではない。ひょっとしたら実力を隠してるのかと思ったが特に気にも()めなかった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「へー、子規の能力って面白えな」

「そっちこそ光の屈折で姿を消しながら振動を操って無音にするなんてLEVEL4の空気能力者らしからぬことやってんじゃん」


二人は意外と会話に花を咲かせていた。
証は子規に色々と語って聞かせる。


「今の世界は腐っている。だが腐っていない面白い場所があると地下(ここ)に来て思ったんだ」

「あー…証も俺と同じで重症患者なのか。なんとなく解っちまうのがちょっとあれだけど……」


地下世界(アンダーワールド)は一部の人間には地上よりも個性的で夢があって不思議の国みたいな所がある。

子規や証のような普段は大手を振って能力を使い切れない事が不満な者はそうそう退屈しないだろう。

まあ第0学区では、【管理者(ボス)】やら【五本指】やらとんでもない面子と嫌な形で顔を合わせることも(まれ)にはあるのだが……。


「よし。証、お前今日は俺に着いてこいよ。中央(センター)の【最低部移動機(ダウンエレベーター)】で上に戻るまで一緒に行こうぜ」

「えっ、着いてっても良いのかよ? 最深学区って四大区画より相当危険なんだろ?」

「用事は武器を取りに行くのがメインの目的なんだけど、力を使う前提でな。絡んできた奴を相手すんのが俺個人の目的なんだよ。完全に自分の能力を使いこなせていないからな」

「確かに子規の能力って扱いがメチャメチャ厳し(シビア)そうだもんな。【絶対能力者(レベル6)】だろうと暴走したら(しま)いなわけだし」


証が痛い所を突いてくるが子規の能力はまだ伸び代がある。上手くいけば他人の強度(レベル)を引き上げることすらも可能になるだろう。


「だからこそ体張って能力制御に(はげ)んでんだよ。もし何とかなったら証を超能力者(レベル5)までバージョンアップしてやるからな」

本当(マジ)でか子規!? その言葉忘れんなよ!? 絶対(ぜってえ)だからな!」


最深学区に着くまで後僅か。


「うわぁ…なんだよこのAIM。濃すぎんだろ」

「流れる空気だけでよく解るな。平均が四区画の10倍と言われるのがよく解るわ」


そして二人の前にある扉が開いた。彼等は外に出て息を飲む。支配区と比較しても発展した街並み。それでいてあまり人が歩いていない。何より住人の気配が強い。

AIMに至ってはまるで雲のように実在していそうな濃密さで息をせずとも体に入り込んで来そうだ。


「ここが最深学区……なのか」

「ははっ、ちょっと震えちまうな」


怖いもの知らずの証と子規が思わず気合いを入れ直すほどに街そのものが圧倒的なオーラに包まれている。


「そんじゃ行くか証」

(おう)よ子規」

敦司(あつし)の鼻を明かしてやるぜ!) 
 

 
後書き
よりにもよってこの二人を組ませたのは不味かったかなあと思いますが五人の内なら誰でもこうなりそうな気がする。

普通は原作の滝壺さんみたいな能力が無いと人間にAIM拡散力場は感知して察することは出来ないんですよねえ。 
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