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ヨハンだがこんな状況を覆す

作者:刀の道
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次代に託す、知るべき事実

 宇宙予定宙域ポイント…
 そこには、CBの小型艇が到着していた。
 CBは3年前の行動により、戦力が低下している状態である。
 そんな中、大きく動けば目立つ。だからこその小型艇。

 メンバーは、ティエリア、ラッセ、フェルト、イアン…。

 「奴らは本当に、このポイントにいるのか?おやっさん」

 「わからん。だが暗号通信で指定されたポイントだ。
 一応、万が一に備えて、セラヴィーを持ってきたが…」

 「彼らは、間違いなくいる。あの男はブラフを使う奴じゃない…」
ティエリアの発言は、ヨハンの事を指しており。
その意見は、CBの中でのヨハンに対する評価だった。

 「っ!通信が来ました。やはり彼らです」

小型艇からは、彼らの母艦アーガマがハッチを開き、着艦を促していた。

 「FFからは、小型艇で着艦する許可が出ています」

 「おやっさん」 「あぁ、聞いていたなティエリア」

 「了解、すぐにそちらに向かう」



――――――――――――――――――――――


 「着艦、感謝する」

 「ありがとな、こっちも忙しくてな」

 「こちらにも必要な事、ですからね」

 CBの4人は、アーガマに着艦していた。
勿論、ティエリアの機体も一緒に収納した。

 「元気そうだな、ティエリア」

 「皆も久しぶりッスね~!」 「フェルト!元気だった?」

 「クリス!…うん、元気だよ」

 CBの面々は、再開を喜び合っているようだ。
しかし、この様子では、まともに話になりそうもない。

リーサに目で合図して、俺は手を叩き暫く後に集まる様に言った。




 「それで、三年もたって接触を図ってきたのは何故だ」
ティエリアから、俺に質問が飛んできた。
だが、その質問はCBの面々にとっても疑問だったようだ。

 「そうだな…。まず、君たちとのラインはミス・スメラギにしか渡していなかった。
 だからこそ、今まで不可能だったのが一つ。
 もう一つは、俺達の目的もあったからだな」

 「お前さんたちの目的。……そいつは、以前言ってた証明って奴か」

直ぐに、そこに行きつくか。イアンさんは凄いね、やはり。

 「それもあります。ですが、俺達兄弟の第一目的であって我々の組織の目的ではない」

 「そいつは何なんだ?お前さん達の目的って奴は」

 まぁ当然の質問だな。そして答を知っている面々は沈黙を貫いている。


 「俺達の組織の目的…それは未知を求め、他世界を巡る事だ」


 「「「「なっ!!」」」」

驚きを隠せない、4人。いち早くティエリアがショックから復帰し、声を荒げる。

 「バカな!その様な物は夢物語だ!!」

 「いや、実在するんだよ。証拠もある」

 「証拠だと?!」


 「俺自身が、その証拠だ。そもそも君たちが持つ機体、ガンダムを我々が開発出来ている時点でそうだしな」

 「君自身?…それではわからない。証拠を見せてほしい」

 ティエリアの意見は最もだ。
俺は眼帯を外し。4人に見せる。我々の機体やAM、基地を見れば一目瞭然だが…この場では見れないからな。


 俺の眼帯で隠されている目は、特殊な瞳の形と色をしている。
それを見た4人は、もはや言葉もでないようだ。

 「俺とビアンは、元々はこの世界で生まれた人間ではない。
 厳密に言えば、俺はこの世に生まれる前の代償として目を失った。
 ビアンは超有名な別世界の科学者だ。だからこそ、俺達はこれだけの戦力を作れた。
 そして、俺はこの世界の事を映画の様に記憶があってな…。だから、ロックオン・クリス・リヒティ…彼らを助けられた」

 「……わかった。一応君の話は筋が通っている。」
 「だが、何故君は未来がわかるのに動かない!」


 「君たちが以前行った武力介入。それは言わば、問題提起だ。
 世界にある問題点、それを直視せず。そして変わろうとしない人間へのな。
 そして、現在。世界は間違った方向に進んでいる。だが、俺が全てやっても意味はない。
 市民は自覚しなければならない。自らも世界の一部であり、無関係ではいられない事を…」

 「…成程な。人間は自分で、その過ちを認識しなければならないって事か」


 「それで、実際お前さんらはどうするつもりだ?」

 「恐らくあと2,3年で戦いが始まる。イアンさん、機体の開発を急いだ方がいいでしょう」

俺の言葉にイアンさんは、後頭部をガシガシと搔き溜息を吐きながら

 「そうしたいのは山々なんだが…。うちの持ってる資源を考えると厳しくてな」

 「極秘裏に融通はできます。勿論、タダではないですけど」

 「……検討させてもらおう」


組織としての対面は終わった。




 俺はティエリアに会談が終わった後。話をしたいと声をかけた。

 「それで、ボクに話とは」

俺はティエリアの脳内に直接話をする。

 《君がヴェーダに生み出された様に、今ヴェーダを掌握しているのも君の同類だ》

 「な!頭に声が…!」

 《俺達兄弟も、君の親戚ではある。そして君たちは本来、人間を導いてほしいという願いで作られたイノベイドという存在》

 《恐らく、いつか君も接触するだろう。そして歪められたイオリア計画を》

 「イオリアの計画とは」

 《何れ現れる、外宇宙の生命体との対話。それを目的にしているのさ》


俺は彼にそう伝え。その場を去る…


 その後、戦時における人員派遣を締結。
そして、可変機の設計データとアーガマにある資源を取引した。
無論、今次の設計データではなく以前のモデルだが。

 彼らには、王 留美を信用しすぎるな、とは伝えた。


 元CBクルーの彼ら……。
彼らが、事前にヨハンの話を聞いていた時。彼らは問を投げた。
何故、この世界の事を放置して旅立たなかったのか。
それにヨハンは…。

 「自分たちと、同じ境遇の者を生み出さないために。そして、この世界に生まれるだろう未来を担う者たちにバトンを渡すため」

そう告げたヨハンの目は、地球の空のように澄み切っていた。

 
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