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ドリトル先生の名監督

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第一幕その十

「巨人はお金にものを言わせてるけれど」
「広島の選手も狙いますし」
「実際何人も取られてるんですよ」
「本当に頭にきますよ」
「あのチームには」
「僕が見てもそう思うよ、ただね」
 ここで先生はまた言いました。
「最近巨人はお金がなくなってきたのかな」
「あっ、補強しなくなりましたね」
「優勝出来なかったらいつも喚いてやってたあれが」
「ここ数年ないですね」
「しなくなりましたね」
「最近マスコミ不況だけれど」
 新聞も雑誌も売れなくなったのです。
「そのせいかな」
「親会社が弱ってきてるからですか」
「巨人も補強しなくなった」
「そうなったんですね」
「うん、だからね」
 それでというのです。
「もう巨人が広島から選手を獲ることはなくなるかな」
「お金にものを言わせてるとですね」
「そのお金がなくなった時に終わる」
「補強と称してスポーツを穢すことも」
「それも終わるんですね」
「邪道は邪道っていうしね」
 先生ははっきりしたお顔で言いました。
「正道には勝てないよ」
「じゃあやっぱりあれですね」
「練習するのが一番ですね」
「そうした意味で広島は正しいんですね」
「猛練習は」
「そう、ただね」
 練習すればいいというのではないというのです。
「その後のケアもちゃんとしないとね」
「マッサージとかストレッチとかして」
「トレーナーも充実させる」
「そうしないと駄目ですね」
「ヤクルトも怪我人が多かったね」
 先生はこのチームのことにも言及しました。
「毎年主力選手が怪我していたね」
「はい、あのチームも」
「毎年でしたよね」
「怪我人ばかり出て」
「そうなっていましたね」
「そのせいで最下位にもなっていたね」
 主力選手が怪我で長期離脱をしてです。
「そうなっていたね、けれどね」
「その怪我が減ったら」
「ちゃんと戦えて」
「それで、でしたね」
「優勝出来る様になりましたね」
「強くなりました」
「そう、やっぱり怪我をしないことだよ」
 猛練習をしてもというのです。
「広島もね」
「ただ練習に明け暮れるだけじゃなくて」
「その後も大事なんですね」
「ちゃんとしたものをしっかりと食べて」
「アフターケアもですね」
「トレーナーも充実させて」
 そうしたスタッフの人達もというのです。
「怪我をしないことだね」
「何といっても」
「それが大事ですね」
「怪我をしない」
「第一にそれですね」
「そう思うよ、怪我をしなくなったら」
 先生はかなり親身にです、広島ファンの学生さん達にお話します。 
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