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転生マブラヴ オルタネイティヴジェネレーション

作者:ムーン
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その頃 火星側では 3

 
前書き
筆談は『』で行われています 普通の会話とか差別化を測っています。



 

 



1986年6月20日 


火星圏から無事に地球圏に到着したサトシ一行は、要塞のルナツーにて、地上のハイヴ攻略作戦の為の切り札として、このルナツーの工房で作られた【とあるMS6機分】を一度パーツにばらした上で、


攻略した地上のハイヴ跡にできた三箇所の大型の軍事基地内部で、静かに地下の工房で再度組み立て作業を開始していたのだ。


「それにしてもでかいな、このMSは、確かにこれぐらいの大きさが有れば、ハイヴは簡単に攻略できるだろうな」


「だけど、これ・・・ほとんどが粒子兵器を搭載していわ、物理攻撃はあんまり聞かないという装甲だろう、こいつの装甲は」


「まっあな、でもこいつの技術だけでも、外部に漏らせば、俺達技術者の契約者達でも簡単に切り捨てられるわ、祖国まで切り捨てられるという恐ろしい契約だからな」


「わかっていますが、それでもこいつの技術があれば祖国で戦っている連中が少しでも楽ができると思うと」



「それは俺達の仕事じゃないだろうな、ただでさえ契約者として火星政府と軍隊と契約している身だぞ
しかもそれのおかげで、あのハイヴすらも三箇所も落としているという連中なんだぞ」



「わかっていますよ、俺達の持っている技術や物理量作戦が聞かない相手BETAどもを簡単に倒せる連中だぞ、それの恩恵を受けている俺達が変なことをして祖国に面倒をかけれるか、ホラ仕事に戻れよこいつが完成しないと、何時までたっても地上のハイヴが減らないんだぞ」


「わかっていますよチーフ、でもねそれでも・・・俺達のやっていることは本当に・・・意味があるんでしょうかね」



そんな会話をしながら、この機体を組み上げて完成するという工程を任せられるという位置にいることは大変な信頼を得ているのだが、それを知らないのは一部の技術者達だろう


だがそんな奴らでも契約者のメリットが大きすぎる上に、BETAの巣ともいえる地上のハイヴを三箇所も潰している軍隊と政府の実績には誰も文句は言えなかった。



そしてその一方ではサトシはソレスタルビーイングのメンバーと共に日本入りを果たしていた。


「それにしてもだ、日本かよ、全く俺達がいた日本よりおかしな歴史の歩み方をしているけどよ、サトシやつの護衛でオレや刹那をつけるか普通」


「ロックオン、それは問題ではないだろう いくら契約者制度でこちらの身元や身柄が守られているとはいえ、向こう側としてはこちらはただの異邦人でしかないんだからな」


「まっあな確かに、刹那の言うことも正しいな、この京都に入ってから、確実にこちらを見張っている日本の裏の人間が多くなっていやがるからな」



実際問題としては日本としてもだ、すでにハイヴ跡の軍事基地にはある程度の人材も派遣しているのだ。


これは世界的にも見ても日本が未だに国連理事国入りを果たしたい為とまたそれと同時に現地の対BETA戦の実戦データと実戦経験を積む為に、日本の軍隊もある程度はやはり送り出しているのだ。



その最中に日本側のスパイが手に入れた、基地内部で作られている【巨大なMS】があるという情報は日本以外も他の各国も情報は手に入れられることができていたのだ。



ただしその巨大なモビルスーツの機体性能と武装データや設計図などはやはり条約に引っかかるために事実上はその機体の作りかけの状態ではあるが、【機体の写真】が複数毎手に入れられることができたのだ。



だからこそ、日本側としてもサトシがなぜ今の時期に日本にやって来て交渉をしたいという真偽を測りかねていた、そのために事実上はサトシ達の行動をジャマされないようにするために、護衛の意味もこめて京都の町に護衛の者達を潜ませているのだから。



またこの情報は各国もつかんではいたが、元々重要度は【巨大モビルスーツの完成】という重要度に比べると余りにも低かった。


確かに各国は本人に直接聞けば答えてくれるかも知れないが、だがその代わりにそれに見合った対価を

支払うのは分かりきっているために、中々手が出せなかったのだ。


現にフランス政府は一時期に戦術機用の中距離武装として【巨大な槍】を開発していたが、それも試作品として実験部隊に回されて使ったが。


確かに槍はフランス政府にしてみれば使いやすい性能では有ったが、だが同時に問題も発生していたのだ。


元々戦術機は戦闘機から発生・開発した物であり、アメリカの思想があるために元々は長距離の武装を装備して戦う為の機体である、

つまり試験部隊の機体は色々と元になった機体をさらにいじっている機体であるために、槍を持って戦えてはいたが。



だが普通の部隊の戦術機にそれを持たせて戦えば、確かに戦えるが、槍の反動によって腕のジョイント部分が壊れたり、下手をすると手の部分が壊れてしまうという結果になりえたのだ。


そのためか日本が火星政府と軍隊と取引したという情報を持っているフランスはかつての試作した槍の兵器に近い物を火星政府と軍に頼んだ結果、


F91のコスモバビロニア軍が使っていた、槍型の武装のデータと実物を渡してくれたのだ。

無論それに伴うある程度の情報や軍隊が使っていた最新鋭機の情報も渡す羽目になってしまったが。

だがフランス政府にしてみれば、この武装は自分達の理想の形であった上に、初期ジムの解析もある程度進んでいた為に。


第二世代型以降の戦術機の各パーツの強度も上がっているためにこの渡された武装をデータを元に戦術機用のランスが開発・生産されて現在ではフランス政府の主力武装となっているのだ。

日本側としてその情報が入っているからそこのこの警戒で合ったのだが。




だがサトシ達は先鋒との待ち合わせ場所の山城・二条城にようやく着いたのである、元々京都の市内は交通の便も行き届いてはいるが、流石にエレカーを使うのはありえないためにサトシ達は久々にゆっくりと自分達の足で歩いて、ここまでやってきたのだ。



「流石だ、もとっとも今も政治の中枢として使われているなんて・・・俺達では考えられないけど」


「確かにな、でもよ、それも時代というかこんな歴史もあるという感じに受け止めればいいと思うぞ」


「ロックオン、しゃべりすぎだ、ここはすでに相手の内側だ、盗聴などの考慮すべきだぞ」


「へいへい、お堅いな、でも流石に手は出してこないだろうな契約者制度のおかげで俺達に何かあれば事実上日本は世界中から敵として扱われるからな」


実際に確かにそうなのだ、どんなにがんばっても日本としてもいや、現状各国は火星軍と政府の手助けなしには立ち行かないほどの厳しい状況に陥っているのだ。



そして交渉相手である、近衛軍中将紅蓮 醍三郎とまだ【若い外交官の榊是親】の二人がふすまを開けて
サトシ達がいる居間に入ってきた。




「どうも近衛軍の代表として着ました、紅蓮 醍三郎中将です」


「そして私は日本側の外交官としてやってきました榊是親よろしくお願いします」


二人ともやんわりとした感じの挨拶をしているが、実際には二人がなにかをしてしまった結果日本は事実上火星軍と政府の色々な支援を受けれなくなってしまう為に、実際に命がけの交渉といえるのだ。



「今日はわざわざ日本側にこの話を持ってきたのは、火星政府としても軍としてもやはり地球全体のパワーバランスを考えた結果、このような話を持ってきたのです」



二人にはすでにこの話をしている間にも紙で出来た説明書や報告書やさまざまなデータを見せているのだ。


実際にこの話が外へ漏れるだけでも色々と危ない為にこうして紙を使っているのだから重要な話は筆談で行われているのため、外で盗聴などしている連中にしてみれば、話の内容が分からなくなっている。


『これは……ですが、この機体は本当に我々日本側に流してよろしいのでしょうか?』


『問題ではありません、実際に粒子兵器・超電磁砲の技術は抜いてあります、バッテリー内臓機なので
稼動限界時間は存在しますが、それでもそちらの二つの軍部を抑えることは出来るでしょう』


『確かに、現状は帝国軍と近衛軍の二つの軍隊が日本内部に存在している上に、機体開発もばらばらですからな』


『はい、それも火星軍も政府も把握していることからも、できれば帝国軍と近衛軍が両方使える機体としてはこれがいいのではないかということで出させてもらいました』


『ですが、機体色は…』


『それはレッドフレーム・ブルーフレーム・ゴールドフレーム・グリーンフレームはその性能もそうですが、アストレイ系列と呼ばれる機体です、つまり王道ではないという意味をこめられた機体です』


『それは分かります、確かに我々近衛軍も帝国軍も王では有りません実際に王を守る為の軍という意味もこめると…なるほど…確かに王道ではありませんな』


『はいですから、基本アストレイ系列は生産パーツもそうですが、整備コストも生産コストも安上がりです、実際に機体色が違うだけでどの機体も同じパーツを使いますから一部特殊な生産も行いますが』



それはブルーフレームサード以降の話である、実際にブルーフレームは戦場にあわせてその装備や武装すらも変更できるモビルスーツであり拡張性が大きすぎるモビルスーツなのだ。



だがらこそジャングル用・水中用・要塞攻略用などさまざまな物があるのだ。つまりアストレイ系列はマブラヴの世界観や戦場で使われる用途に優れているモビルスーツともいえる。



『確かに、ですがこれほどのモビルスーツの開発と生産は流石にまずいと思えます、ですから』



『わかっています、だからこそ最初のうちは機体の外側の装甲などをいじって日本製の戦術機と思えるように外装も変えますので、そうですね正式発表と同時に、この機体は帝国軍も近衛軍も両方使える機体だといえるように足場を整えるのが貴方達の仕事です』


『なるほど・・・確かに外装も変えてしまえば、モビルスーツとは思えませんな』



実際にこれは【GP04ガーベラ】で使われた手段でありこれを今回はサトシ達は使ったのだ。

それにだモビルスーツと戦術機基本的にも外見は結構似ていることもあるために新型機を作ったといってもばれないからだ。

『試作型不知火【しらぬい】94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94)という型式番号を与えています、この4機にはそのために作るとしても今後はこのようなタイプでありますが、どうでしょうか?』

実際にサトシとしては不知火の開発時期が近いためにそれを早める意味もこめてこのようなことで第三世代型を作ってはどうかというのだ。



またこの不知火機は基本的には装備変更可能にしていることからも、ブルーフレームの用にさまざまな装備形態が取れる上に、戦術機ではもろかった両足と両腕の部分がどう見てもアストレイ系列であるために、将来の拡張性や汎用も高い機体となっていたのである。


現在の軍部で設計図として作られてるはずの不知火のように拡張性も汎用も殆どない状態の戦術機とは全く違っているために、近衛軍の紅蓮としてこの機体は申し分ないほどの性能であった。


ナイフの入れる場所や現在生産中の刀の装備をする場所も最初から作られているからだ、

外交官としてこの場所に来ている榊是親はその生産コストや整備コストに驚いていたが、だが元々はガンダムSEEDという世界でオーブという島国が防衛用のモビルスーツとして作ったのだ。

つまり生産性と整備製の中でアストレイと呼ばれるモビルスーツが誕生したのだから。

製造コストも安くて当たり前なのだ、一機何十億という機体を作る余裕はオーブという島国には当然ない、


だからこそ『発泡金属』を装甲にしているために色々と安く済む上に機動力も上がっているが、その分装甲が強度が下がってしまったのは仕方がないのだが。



『なるほど、確かに安い上に機動力もある、また攻撃力も武装の変更でなんとかなるか』

『はい、問題は技術者達ですね、現在のプロジャクトチームをそのまま抱えて作らせたという方便を取るしかないでしょう、これは』


一般機殆どオリジナルの不知火よりも全体的にブルーフレームサードの後ろに後部スラスターをつけた程度はあるが、それでも十分に現行機のどの国の第二世代型よりも性能が圧倒的に上で有ったからだ。


だか同時に日本機仕様に変更する為にはそれなりの時間がかかるのだ、色々とデータ集めをして少しづつ日本人が使いやすい用に改造して、それを後の生産ラインにあわせるしかない。


『わかりました、では外交官の私が、説得を試みてみましょう色々と時間がかかりますが、それでもなんとかしなければ、火星軍と政府に現状見捨てられると困りますから』


確かに日本の現状は色々と迷っていたのだ、アメリカによって結ばれたあの条約を破棄する勢力

火星軍と政府を頼る勢力、そして一番厄介なのは日本国内いる日本の完全独自の勢力である。



完全独立勢力派閥は日本政府も手をもてあましている勢力であるのだ、実際にこの勢力の一部には軍の上層部や近衛軍の一部。政治の一部も入っており、第二次世界大戦時の栄光を忘れられない大人の人たちの子供達も入っているから余計にややこしいことになっている。




実際に戦術機の開発・生産の一本化を日本政府も軍部も望んではいたが、この勢力によって日本の戦術機外国の戦術機の輸入ではなくて、日本独自で作り上げるのだとか叫んでいるのだから。



しかもそれのおかげで現在も難しいことになっているのは仕方がなかった。



こうしてサトシ達は筆談しながら会合を続けていた。













































 
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