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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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第120話

~ベルガード門~



「ロイドさん………!」

「ハハ、本気の銀に一人で勝つなんて、成長したじゃねえか!」

「ロイド、つよーい!」

ロイドとリーシャの勝負を見守っていたティオとランディは明るい表情をし、キーアははしゃぎ

「”東方の魔人”と恐れられる銀をたった一人で………!」

「その場面をこうして目にしても正直、信じられませんね………」

リィンは驚き、エリゼは信じられない表情をし

「ガッハハハハハハッ!やるじゃねえか!!」

「ほう………まさか一人で銀を打ち負かすとは………」

「うむ!見事な一騎打ちだったぞ!」

ギュランドロスは豪快に笑い、リウイやリフィアは感心し

「フフ、今のロイド君ならアリオスさんにも勝てる気がするわ……」

「私もそう思います………本当に人間の方々はたまに驚くほど急成長しますね……」

エオリアとリタは微笑み

「凄い、凄い!ロイドさん、たった一人で本気のリーシャさん――――”(イン)”に勝つなんて!」

「私達なんて、3人で協力して分け身をようやく倒せたのに……本当に凄いです。」

「さすがはロイドさんですね……」

シャマーラははしゃぎ、エリナは静かな笑みを浮かべ、セティは微笑み

(フフ………やっぱり兄弟だけあって、ガイさんに似てきたわね…………)

セシルは優しげな微笑みを浮かべながらロイドを見つめていた。

「はあ………はあっ………………………――――俺の勝ちだな。約束通りイリアさんの伝言を聞いてもらうぞ。」

息を切らせていたロイドは息を整えた後、リーシャを見つめて言い

「………………………」

見つめられたリーシャは辛そうな表情で目を伏せて黙り込んでいた。



「『―――あんたにとって、一番大切なものはなに?その大切なものを前にして頑張らずにいられるの?』」

「!…………………ぁ………………………」

ロイドの言葉を聞いたリーシャは目を見開いた後呆けた声を出した。

「イリアさんはさ………全然へこたれてなかったよ。最初は不安を感じながらもあえて強がっているのかなって思ったんだけど………絶対に舞台に復帰する………そう信じて疑ってないみたいだ。それがどれだけ大変なことかもちゃんと理解した上でね。」

「………………………」

ロイドの話を聞いたリーシャは黙り込み

「まあ正直、あれだけの信念を貫くのは難しいとは思うけど……」

「それでも話を聞いているだけでわたしたちも勇気付けられました。」

「フフ、イリアらしいわね。」

ロイドの話に続くように言ったワジとティオの話を聞いたセシルは微笑み

「”炎の舞姫”にして”太陽の姫”………まさに異名通りの女性ですね………」

エクリアは静かな笑みを浮かべて言い

「………………………」

リウイは真剣な表情で黙り込んでいた。

「イリアさんがそんな意気込みで舞台復帰を目指している中………君にとって一番大切なものはなんだ?ディーター大統領や”赤い星座”への復讐か?受け継いできた”(イン)”の道か?それとも………」

そしてロイドがリーシャに尋ねたその時

「………そんなの……………そんなの言えるわけ……言えるわけないじゃないですか。血塗られた私が………闇に生きてきた私なんかが………」

リーシャは顔を俯かせて呟いたが

「―――誤魔化すな、リーシャ。俺は君に、本当に”大切なものは何か”と聞いてるんだ。頑張らずにはいられない……君の魂が求めずにはいられない大切なものは何なんだ?」

「っ……!そんなの―――アルカンシェルに決まってます!」

真剣な表情で尋ねたロイドの言葉に唇を噛みしめた後顔を上げて涙を流して必死の表情で叫んだ!

「私はまた……あの舞台(ステージ)で踊りたい!イリアさんや、シュリちゃんや、劇団のみんなたちと!ただ――――それだけなんです!」

そして涙を流しながら声を上げて本心を言い

「あ…………」

「……フフ……………」

「ようやく本音を言えたわね……」

リーシャの本心を聞いたティオは明るい表情をし、ワジは口元に笑みを浮かべ、ルイーネは微笑み

「……そっか。」

ロイドは静かな笑みを浮かべて頷いた。

「……あなた。」

その時イリーナがリウイに静かな口調で話しかけ

「…………………ぁ……………」

イリーナの言葉を聞いたリーシャは呆けた声を出して複雑そうな表情でリウイに視線を向け

「……………………」

ロイドは厳しい表情でリウイを睨んでいた。



「―――――好きにしろ。既に報酬分の働きはしてもらっているし、お前と契約を結んでいたチキが契約を終えるというのなら異論はない。イリア・プラティエの治療も契約通りティア達にさせるから、安心しておけ。―――ロイド・バニングス。」

「は、はい!」

そしてリウイは静かな口調で答えた後外套を翻してロイド達に背を向けた後ロイドの名を呼んだ。

「――――捕えた国防軍の情報によるとエリィとマクダエル元議長はミシュラムの迎賓館に監禁されている。警備をしている者達は”赤い星座”の部隊だ。二人を取り返すつもりなら、気を引き締めてかかれ。」

「エリィ達がミシュラムに……!?あ、ありがとうございます………!」

「フッ。中々お目にかかれない一騎打ちを見せてもらった礼だ。先程の一騎打ち………見事な戦いだった。」

リウイの情報を聞いたロイドは明るい表情をし、ロイドの言葉を聞いたリウイは静かな笑みを浮かべてロイドを称賛した後その場から去り

「―――姉様。姉様もロイドさん達に同行してもらっても構いませんか?」

「ええ、わかったわ。―――エリィ達の事は任せて。」

さらにイリーナに視線を向けられたエクリアは頷き

「皆さん……エリィとおじいさまの事をよろしくお願いします……それとリーシャさん……またアルカンシェルで貴女が演じる姿を見せて下さいね。」

イリーナはロイド達に会釈をした後リーシャに微笑み、リウイを追ってその場から去り、リウイ達を追うようにリフィア達もそれぞれロイド達やリーシャに微笑んだり応援の言葉をかけた後その場から去って行き

「リウイ陛下………イリーナ皇妃……………それに皆さん……………本当にありがとうございます……………」

去って行くリウイ達の背中を見つめながらリーシャは立ち上がって一筋の涙を流して頭を深く下げていた…………… 
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