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英雄伝説~光と闇の軌跡~(零篇)

作者:sorano
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第117話

~太陽の砦~



「はぁああ……………だぁあああっ!!」

「はぁぁぁぁ………うおぉぉぉぉぉっ!!」

戦闘開始時、ロイドはクラフト―――バーニングハートで、ランディはクラフト―――デスクライで自分達の能力を大幅に上昇させ

「エニグマ駆動……!…………」

エリィはオーブメントを駆動させた後魔術の詠唱を開始した。するとその時

「――――――――!!」

「ぐっ!?」

「うおっ!?」

「きゃっ!?」

敵はオーブメントの駆動を妨害する”魔”の気を纏った衝撃波の風を発生させるクラフト―――魔塊烈風でロイド達を攻撃し、敵の攻撃を受けたエリィは魔術の詠唱を中断すると同時にオーブメントの駆動を妨害された。

「……………」

そして敵はロイドとランディに近づき時属性を秘めた暗黒のブレスを放つクラフト―――ダークブレスを放った!

「がっ!?」

「ぐっ!?」

ブレスを受けた2人はダメージを受けたが

「調子にのるな………!はっ、せい、やあっ!!」

ロイドはクラフト―――ホーリーラッシュで反撃してダメージを与えて怯ませた。ロイドが攻撃を終えるとランディがブレードライフルの銃口を敵の身体に押し当て

「たっぷり喰らいなっ!!」

なんと零距離で連射して攻撃した!

「――――!?」

ランディが放った零距離で弾丸を連射するクラフト――――ゼロ・ラピッドにより弱点属性である光の弾丸を至近距離で連続に受けた敵は大ダメージを受けると共に怯んだ!

「2人とも、頑張って!!」

そこにエリィがクラフト―――ホーリーバレットでロイドとランディの傷を回復し

「えいっ!ダークマター!!」

そしてロイド達が攻撃している間に駆動させておいたオーブメントでアーツを放って敵を追撃し

「ランディ、追撃するぞ!」

「おうっ!」

ロイドとランディがそれぞれの武器で攻撃を加え続けた。

「――――――!!」

攻撃を受け続けた敵はロイドとランディに反撃する為に口からブレスを吐こうとしたが

「させない!えいっ!!」

「!?」

エリィが放ったクラフト――――ホーリーミラージュをブレスを吐く為に開けた口に命中してしまい、地面に落ちてジタバタした。

「そこだっ!だぁあああっ!」

そこにロイドが全身に光の魔力を纏って、光の衝撃波と共にトンファーで怒涛の攻撃を行い

「タイガー……ハウル!!」

怒涛の攻撃の後に全身に纏った光の魔力を解放した!すると白き虎の頭が咆哮を上げながらロイドの全身から上空へと上がって行った!

「―――――――――!?」

弱点属性が込められた攻撃を受け続けた敵は悲鳴を上げてのけ反り

「さあ…………始めるとしようか………うおおおおおおおおおおおおおっ!!喰らえ………ベルセルガー!!」

ランディが放ったSクラフトによって全身をズタズタに切り裂かれて消滅した!



「分析を開始します………地属性並びに空属性が弱点です!なお、風属性は75%の為、耐性があり、他の属性は全て100%です!」

レンと共に戦闘を開始したティオはクラフト―――アナライザーを使って敵を分析した後助言し

「うふふ、”魔人”に従うだけあってやっぱり光に弱いみたいね。エニグマ駆動♪」

助言を聞いたレンは口元に笑みを浮かべた後オーブメントを駆動させた。それを見た敵はクラフト―――魔塊烈風で妨害しようとしたが

「それっ!!」

「!?」

レンが放ったクラフト――――カラミティスロウによって投擲された大鎌を受けてダメージを受けると共に怯み

「デミガンナー起動………ホーリーバースト!!」

続けて放ったティオの退魔の効果が秘められた光の爆発を起こす魔法弾を撃つクラフト―――ホーリーバーストをその身に受けてさらに傷を負い

「えいっ!!」

「!?」

続けて振るったティオの魔導杖による導力波の弾丸を受けてダメージを受け

「全てを呑みこむ無慈悲なる閃光よ!我が敵を呑みこめ!ラストディザスター!!」

オーブメントの駆動を終えて放ったレンの高火力であると共に弱点属性であるアーツを受けて大ダメージを受けた!

「――――――!!」

2人によって攻撃を受け続けた敵は叫んだ後ブレスの威力を高める為に口に暗黒のエネルギーを溜め始めた!

「………いつもあの技でわたし達を苦しめた技……今度はあなたが受ける番です!ハァァァァァ………」

それを見たティオは翼にすざましい”魔”の気を纏わせ

「ヤアッ!!」

漆黒の翼を羽ばたかせた!すると”魔”の気を纏った衝撃波の風が発生して敵を襲った!

「!?」

ティオが放ったその身に宿す”魔”の力の一部を解放して、敵の行動を妨害させるクラフト――――魔塊烈風を受けた敵は行動が妨害されると共にダメージを受けた!

「うふふ………」

その時レンは転移魔術で敵の背後に現れ

「逝っちゃえ!断命の大鎌!!」

敵の頭目掛けて大鎌を振るった!すると敵の頭は身体から落ちて敵は絶命し、消滅した!



「…………………」

フェミリンスと対峙したフェミリンスに化けた”グリゴリ”は魔術――――贖罪の聖炎をフェミリンスに放った!すざましい光の炎に呑まれたフェミリンスだったが、フェミリンス自身、魔法攻撃に対する耐性が非常に高かった為、魔術をその身に受けても一切傷つかなかった。

「ハアッ!!」

そしてフェミリンスは神槍を振るって光の炎を一瞬で消し

「…………………」

攻撃を無効化された敵はクラフト―――ハイロウスピンを放ったが

「甘い!!」

フェミリンスが放った同じクラフト―――ハイロウスピンによって攻撃が呑みこまれると共にダメージを受けた!

「…………………」

ダメージを受けた敵は魔術――――戦女神の神域で自らの能力を上昇させた!

「無駄です!!」

それを見たフェミリンスは片手からすざましい閃光を放った!すると敵に付与された魔術による強化は打ち消された!

「…………………」

フェミリンスが放ったクラフト――――破術の閃光によって強化を打ち消された敵はフェミリンスに詰め寄ってクラフト―――闘聖の薙ぎ払いを放ったが

「フッ!!」

フェミリンスは背中に美しい白き翼を具現化しながら後方に跳躍して滞空し

「魔物風情がこの私の姿を真似た事………”姫神”の真なる力を思い知りながら消えなさい!イセリアルブラスト!!」

翼と槍から膨大な神気や聖気が纏った聖光を放った!フェミリンスが放った聖光をその身に受けた敵は塵も残さず消滅した!


「せいっ!………エステル、ミント!ベヌウの弱点は空属性だ!ただし、他の属性も全て普通に効く!エニグマ駆動………!」

「オッケー!」

「うん、わかった!」

エステル達と共に敵―――ベヌウと対峙したヨシュアは敵の情報を調べるアイテム――――バトルスコープで弱点を調べて2人に助言をした後オーブメントの駆動を始め

「絶影!!」

クラフトを放ってダメージを与えた!

「……………」

ダメージを受けた敵は長い舌を自分に向かって来るエステルに伸ばして攻撃しようとしたが

「当たるもんですか!」

エステルは身体を横に跳躍して回避した後敵に接近し

「さあ、行くわよ!まだまだまだまだぁっ!!」

クラフト―――八葉滅殺による怒涛の斬撃を放った!退魔の効果を持ち、さらにすざましい威力を秘める神剣による怒涛の斬撃を受け続けた敵は大ダメージを受け続けた。

「とどめっ!!」

「朧………斬の型!!」

そして怒涛の斬撃を放った後跳躍して強烈な一撃を放つエステルの攻撃に合わせるようにヨシュアが敵の背後に現れて攻撃し

「エステル、下がって!」

「!!」

「ハアッ!シャドーアポカリフ!!」

エステルに警告した後、エステルと共に敵から離れた後駆動を終えたオーブメントで高火力のアーツを発動した。すると上空より暗黒の大剣が敵の前に落下して敵の生命力を奪い続けた。

「漆黒の空に光挿す箒星よ、旅路の果てに、我の地を選べ! シューティングスター!!」

そこに2人が攻撃している間に詠唱をし終えたミントの魔術が発動し、敵は異空間から現れた無数の小さな星に命中し、さらに大ダメージを受けたが

「―――――――――!!」

「きゃっ!?」

「っ!?」

「やん!?」

クラフト―――冥界波を放ってエステル達を攻撃してダメージを与えて怯ませた。

「…………………」

そして敵は再び長い舌をミント目掛けて伸ばした!

「えいっ!!」

自分に向かって来た舌を見たミントは神剣エターナルソードで斬撃を放って斬りおとした!

「―――――――!?」

舌を斬りおとされた敵は悲鳴を上げ

「沙綾………紅燐剣!!」

ヨシュアが放った高速剣技を受けて満身創痍の状態になった!

「これで止めよ!その身に刻みなさい!神技!」

それを見たエステルは全身から神気をさらけ出すと共に夕焼け色の髪と蒼い瞳になった後敵に詰め寄って何度も斬撃を放った後敵を上空に向かって斬り上げた!すると上空へと斬り上げられた敵の周囲の異空間が歪んだ後すざましい聖気を纏った槍が3本現れた後敵を貫いた!

「たぁっ!!」

一方エステルは天高くへと跳躍すると共に背中に一対の光の翼を具現化させ、さらに異空間より膨大な聖気を纏った槍を召喚し

「ニーベルン・ヴァレスティ!!」

召喚した槍を敵目掛けて投擲した!投擲された槍は敵に命中した後光の大爆発を起こし

「―――――――――――――――!!??」

光の大爆発に巻き込まれた敵は断末魔を上げながら消滅した!



「オォォォォ………フン!!」

エクリアと対峙したアーネストは炎を纏った拳で強襲するクラフト―――バーニングフィンガーで強襲したが

「フッ!」

エクリアは回避し

「そこですっ!!」

クラフト――――連接剣伸長で攻撃した!

「舐メルなァッ!!」

しかしアーネストは剣を振るって自分に襲い掛かって来た刃を弾き

「ハハハハハハッ!!」

もう片方の手から電撃を放つクラフト―――紫電掌でエクリアを攻撃したが

「…………………エニグマ駆動。……………」

エクリアは片手で簡易結界を展開して防御し、さらにオーブメントの駆動を始めた後魔術の詠唱を開始した。

「死ネッ!!」

そこにアーネストが詰め寄って急所を貫く斬撃を素早く2回放つクラフト――――ダブルザンバーで攻撃したが

「………………」

エクリアは後ろに跳躍して回避をして攻撃を受けなかった。

「エエい、チョコマカと!!」

攻撃を回避されたアーネストは怒った様子でエクリアに次々と斬撃を放ったが

「…………………」

エクリアは魔術の詠唱を続けながらアーネストが振るう斬撃を最小限の動きで回避し続け

「全てを呑みこむ無慈悲なる閃光よ!我が敵を呑みこめ!ラストディザスター!!」

駆動を終えたオーブメントで高火力のアーツをを放った!

「ガアアアアアアアアアアアア―――――――ッ!?」

弱点属性でもある空の高位アーツをその身に受けたアーネストは悲鳴を上げ

「隙は見逃さない!ユン=ステリナル!!」

「オオオオオオ――――――――ッ!?」

続けて放ったエクリアの最高位の魔術を受けて大ダメージを受けると共に悲鳴を上げた。するとアーネストの身体は次々と凍結し始めた。

「バカナッ!?真ナル叡智(グノーシス)に至リシコノ身体ガ凍ルダトッ!?グッ………動ケ―――――――ッ!!」

アーネストは信じられない様子で叫んだ後悪あがきをするかのごとく暴れて凍結から逃れようとしたが、絶対零度の攻撃に耐えられない身体は次々と凍り付き始めた。そこに戦闘を終えたレンとティオがアーネストを挟み込み

「クスクス。そんなに”真なる叡智(グノーシス)”に至りたいなら、レン達が手に入れた”真なる叡智(グノーシス)”の力も取り込めば?ま、取り込めればの話だけどね!ティオ、一気に決めるわよ!」

アーネストの様子を小悪魔な笑みを浮かべて見つめていたレンはティオに呼びかけ

「はい、レンさん!」

呼びかけられたティオは頷いた後レンと共に全身に膨大な”魔”の気を纏った後叫び、行動を開始した!

「我らが呼びかけに応えよ!」

ティオが魔導杖を掲げて叫び

「開け!異空の扉!」

レンも大鎌を掲げて叫んだ。

「塵も残さず!」

「虚空へ消え去れ!」

すると2人の頭上にそれぞれ黒き太陽が現れ、2つの黒き太陽は妖しく輝き、アーネストを暗黒の炎で焼き尽くした!その技は”真なる叡智(グノーシス)”を投与され、人間では決して手に入れられないすざましい力と”魔”の力を手に入れた者達が協力して異空間より魔界を照らす暗黒の太陽を召喚する協力魔術(コンビクラフト)!その魔術とは………!



「「デュアル・ザ・サン!!」」



「ガアアアアアアアアアアアア―――――――ッ!?」

レンとティオが放った協力魔術(コンビクラフト)――――デュアル・ザ・サンをその身に受けたアーネストは断末魔を上げながら全身大火傷を負った人間の姿に戻った後地面に倒れた!

「はあはあ………」

「と、とんでもない強さだったわね………同じ秘書でも誰かさんとはえらい違いだわ………」

「そうだよねー。同じ秘書なのにどうしてここまで違うのかな??」

戦闘を終えたロイドは息を切らせ、エステルは疲れた表情で呟いた後真剣な表情である人物とアーネストを重ねあわせ、エステルの言葉に頷いたミントは首を傾げ

「まあ、こちらの彼は元々武闘派みたいだし………しかし”グノーシス”……どこまで常識外れなんだ……?」

2人の疑問にヨシュアは答えた後考え込み

「…………………………」

エリィは複雑そうな表情で黙り込んだ後アーネストに近づいてアーネストの脈を計った。

「……生きているか?」

エリィの行動を見たロイドは尋ね

「ええ………何とか。かなり消耗したみたいだからしばらく動けないでしょうね。」

尋ねられたエリィは真剣な表情で報告した。

「そうか……」

「まあ、ここに放っておくしかありませんね。」

「ああ………とっとと先に進もうぜ。」

「そうだな……エリィ、行こう。」

ティオとランディの言葉に頷いたロイドはエリィに先に進むよう促し

「ええ…………(………さようなら。アーネスト先生。)」

促されたエリィは頷いた後、心の中でアーネストと決別した。その後奥へと進み続けたロイド達は砦らしき場所の入口で待ち構えているガルシアを見つけ、それぞれ武器を構えてガルシアに走って近づいた。



「ガルシア・ロッシ………!」

「フン…………ここに居たのかよ。」

ガルシアに近づいたロイドは声を上げ、ランディは目を細めてガルシアを睨んだ。

「………………………」

一方ガルシアは何も語らず虚ろな目でロイド達を見つめていた。

「やっぱり………」

「どうやら他のマフィアと同様操られてしまったみたいですね………」

ガルシアの様子を見たエリィは真剣な表情で呟き、ティオは考え込みながら言った。

「………ジンさん並に大きな人ね。なんかやたらと手強そうだけど……」

エステルはガルシアの身体の大きさに驚いた後警戒し

「元”西風の旅団”部隊長にして”ルバーチェ商会”の若頭………戦闘力は折り紙つきだろう。」

ヨシュアは自分が知る情報を話した後ガルシアを睨んだ。

「………………………オオオオオオオ――――――――ッ!!」

対するガルシアは黙り込んだ後全身にすざましい瘴気を纏った!するとガルシアの周囲に魔法陣が現れた後、そこから3体の巨大な蜘蛛と、3体の蜘蛛よりさらに大きい蜘蛛が現れた!

「なっ!?あの蜘蛛達は………!」

「”影の国”で現れた聖典に記された七十七の悪魔の眷属、”暴食”のアルケニーとその母―――ジグマ………!」

「やはり出たか………!」

魔法陣から召喚された蜘蛛達を見たエステルは驚き、ティオとヨシュアは真剣な表情で叫んだ。

「どうやら魔人化する気配はなさそうだけど……手の抜ける相手じゃなさそうだ。」

一方ロイドはガルシアの様子を見て呟き

「おい――――キリングベア。聞こえてねぇかもしれねえがあんたのお望み通り全力で行かせてもらう……悪名高き”闘神の息子”の力、その目に焼き付けておきな………!ロイド!お前達は取り巻きを頼むぜ!」

「ああ!」

ランディは目を細めてガルシアを睨んだ後凶悪な笑みを浮かべて叫び、ロイドに指示をした後一人でガルシアに向かって行った!そしてロイドとエリィ、エクリアは蜘蛛の一体に向かい、ティオとレンも蜘蛛の一体に向かい、エステルとヨシュア、ミントも蜘蛛の一体に向かい、そしてフェミリンスは一際大きい蜘蛛――――ジグマに一人で向かって戦闘を開始した!



こうしてロイド達は操られたガルシアと悪魔達との戦闘を開始した…………!








 
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