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とある科学の裏側世界(リバースワールド)

作者:偏食者X
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  ep.002 桐崎 飛鳥(フェニックス)

6月12日。
野口は神薙と手分けして資料をまとめていた。
整理が終わると、野口は2人分の資料を神薙に手渡した。
途端に神薙は死んだような目になった。

「2人分を俺1人で探すのか!?」

嫌そうな顔をする神薙に対し野口は言葉を放った。

「僕は既に1人で君を見つけたんだよ?
 なら、君は今回で2人見つけてくるのがセオリーってもんだよ。」

悔しいが言い訳のしようもなかった。
実際、個人情報の書かれた資料のみで自分の居場所を突き止めた野口の腕はずば抜けている。
野口に論破されたようで少々機嫌をそこねた神薙は
改めて渡された資料を持って足早に行ってしまった。

その後.........
それから数分して基地から出発した野口は2人目の人物である
"桐崎 飛鳥(きりさき あすか)"を探していた。
情報によると桐崎の能力は非常に奇妙で能力なのかを疑うほどの物らしい。

「情報では、最後に目撃されたのは此処だったかな。」

そこは廃マンションのような場所だった。
窓は1枚もなくコンクリート製の壁面にも無数の亀裂が走っていた。
建物の中に入ると突然咳き込みそうなホコリっぽさが漂う。
またその建物は日がうまく入らないため、フロアを固定している柱の裏などは
恐ろしくなるほどの暗黒になっていた。
そんな闇の中から1つの火がゆらゆらと艶やかに宙を舞いながら
こちらに寄ってくる。

「くらえ......ファーストフレイム。」

火は野口の顔とわずか数cmのところで突然変異し、爆発する。
野口もさすがに警戒していたようで突然変異の直前に後方に避けていた。
爆発の煙が消えると銃口を相手に向ける野口と、野口に手をかざす少年の姿があった。

「君は...」

野口が名前を聞く前に少年は名を名乗った。

「確認しなくてもいいさ。 俺が"桐崎 飛鳥(きりさき あすか)"だよ。」

桐崎は野口に向けて火の玉を幾つも発射する。
火の玉は発射の直後、鳥のような形状に変化し、野口を襲う。

「なるほど、これはホーミングの性能があるわけだね。」

野口はまるで背中に目があるかのように後ろを確認せずに攻撃を避けていた。
柱などにもかする気配すらない。
プツ プツ プツ プツ プツ
火の玉は桐崎の手からガトリングガンのように無限連射される。
野口は攻撃が単調になっているのを感じ取ると、一気にゼロ距離まで詰め寄り、
銃の引き金を引いた。
弾丸を放つと、桐崎の体を蹴って後方に下がり距離をとった。
桐崎の体は弾丸の衝撃と野口の蹴りによって吹き飛んだ。
普通であればショック死などをしていてもおかしくはないが、
桐崎に関してはその考えを捨てた。
野口は死体のように動かない桐崎に銃を向けるとこう言い放った。

「生きてるんでしょ?
 死んだフリなんて面白くないね。
 撃っちゃってから言うのもなんだけど。
 僕は君を僕の組織に入れたいだけなんだよ。」

桐崎は野口の言葉を聞き終えるとフラフラと起き上がり、
野口に手を出した。

「分かった。 協力してやるよ。」

「そうかい。 理解が早くて助かるよ、よろしくね。」  
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