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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート

作者:sorano
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第77話

~ジュライロッジ~



「纏めて焼き尽くしてやるよっ!!」

戦闘を開始したマクバーンは命中した場所に炎の柱を発生させるクラフト―――ギルティフレイムを放ち

「「「!!」」」

自分達に襲い掛かって来る火球を見たレーヴェ達はそれぞれ散開して回避をした。

「戦場の勇者たちに加護を―――――戦女神の神域!!」

マクバーンの先制攻撃を回避したアイドスは魔術で自分達の全ての能力を上昇させ

「そこだっ!!」

レーヴェはクラフト―――零ストームをマクバーン目掛けて放った。



「ぬりぃんだよ!そらっ!!」

「!」

レーヴェが放った衝撃波の竜巻を自身が持つ黒き焔の剣を振るって無効化したマクバーンは炎を獣の姿へと具現化して解き放つクラフト―――ヘルフレイムをレーヴェに放ち、マクバーンの反撃をレーヴェは側面に跳躍して回避し

「貫け――――シュトルムランツァー!!」

「クク、そうこなっくちゃなぁ!オラァッ!!」

神速の速さで強襲して来たリアンヌの突撃攻撃をマクバーンは剣で受け流した後黒き炎を宿した斬撃――――フレイムセイバーで背を向けているリアンヌ目掛けて解き放った。

「セイッ!!」

マクバーンの攻撃がリアンヌに届く寸前にリアンヌはクラフト―――アルティウムセイバーで相殺し

「まだ終わらないぜぇっ!?」

攻撃を相殺されたマクバーンは黒き焔の魔剣で怒涛の連続攻撃を放つクラフト―――ヘルラッシュを放った。



「ハァァァァァ……!!」

対するリアンヌはクラフト―――アルティウムラッシュで対抗してマクバーンの攻撃を相殺し

「俺の事を忘れてもらっては困るぞ、”劫炎”。吹き飛ぶがいい。獅子―――衝撃波!!」

「チッ……!」

リアンヌと互いの攻撃を相殺している隙を狙ったレーヴェの強襲攻撃に気付いたマクバーンはリアンヌから距離を取って回避した。

「空に輝く星々よ、邪悪なる者達に星の裁きを!サザンクロス!!」

「うお……っ!?」

そこに詠唱を終えたアイドスがマクバーンの頭上から爆裂する星の光の雨を降り注がせた。上空からの奇襲に一瞬怯んだマクバーンだったが人間離れした凄まじい速さで上空から落下する星の光を回避しながらアイドスに迫り

「塵になっちまいなぁ!!」

炎の大爆発を起こすクラフト―――エクスプロードを放った。



「!!」

マクバーンの反撃をアイドスは後ろに跳躍する事で回避し

「そこだっ!!」

マクバーンは距離を取るアイドスを逃がさないかのようにクラフト―――ヘルハウンドで追撃し

「貫け―――レイ=ルーン!!」

アイドスは片手から純粋魔力のレーザーを放った。膨大な魔力をその身に秘める”女神”であるアイドスが放った魔力レーザーは”グノーシス”によって更に強化されたマクバーンの力をあざ笑うかのようにマクバーンが放った炎の獣を易々と消滅させてマクバーンに襲った。



「クク……!」

自身の攻撃を貫いたアイドスに対して更に戦意を高めたマクバーンは側面に跳躍して襲い掛かるレーザーを回避し

「光よ、行け!!」

「オラァッ!!」

アイドスが放った無数の光の魔力弾を剣の一振りで消し飛ばした。

「穢れなき光よ、邪悪なる者に裁きを――――天界光!!」

「グアアアアアアアア―――――ッ!?」

しかしその間に詠唱を終えたリアンヌが放った魔術を受けたマクバーンにまともに命中し、亡霊でもある為神聖や空属性が弱点であったマクバーンは究極神聖魔術でもある神聖魔術を受けた事によって大ダメージを受けると共に怯み

「裁きの光よ、我が槍となり、哀れなる者に慈悲を――――メギドの神槍!!」

「チィッ……!ガアアアアアアアアア―――――ッ!?」

アイドスが魔術で放った巨大な光の槍を防ぐ為に黒き焔の結界――――ヘルガードを展開したマクバーンだったが、”女神”であるアイドスが放った究極神聖魔術による”魔神”が展開する結界と同等の防御力を秘めるマクバーンの結界を易々と貫いてマクバーンに大ダメージを与えて怯ませた。



「疾風突!!」

そこにレーヴェが強襲し

「まだまだだなぁ!?オラッ、オラッ、オラァッ!!」

再び凄まじい速さで強襲して来たレーヴェの攻撃を受け止めた後レーヴェ目掛けて次々と魔剣を振るった。

「………………!」

対するレーヴェは表情を引き締めてマクバーンが振るう一撃一撃を見極めて剣を振るって相殺していた。



「ハハハハハッ!”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”に靡いて”結社”から抜けてふぬけた野郎に成り下がったと思っていたが、むしろ”結社”にいた時より俺を”アツく”させてくれているじゃねぇか!”結社”にいた頃のお前じゃ更に”力”を得て”本気”になった俺の攻撃をさばけねぇだろうしなぁ!?」

自身の攻撃を次々と相殺するレーヴェにマクバーンは好戦的な笑みを浮かべて声をあげ

「―――そうだな。お前を軽く凌駕する”化物”揃いのメンフィルの英傑達に鍛えられていなければ、”以前のお前を超えるすら事もできなかっただろうな。”」

レーヴェは冷静な様子でマクバーンの攻撃を相殺しながら答えた。

「クク、随分と大きく出たな?だったら、証明してみなぁ!」

レーヴェの言葉を聞いて不敵な笑みを浮かべたマクバーンは怒涛の連続攻撃の最中に強烈な一撃を放つために一瞬大ぶりな構えをし

「!風鎌の奥義、見せてやろう――――エクスヴェングス!!」

「な――――グッ!?」

マクバーンが見せた一瞬の隙を見逃さなかったレーヴェは高速剣技を叩きつけてマクバーンの背後へと駆け抜け

「空を断つ!!」

「チィッ!?」

更に追撃として高速の衝撃波をマクバーンに叩きつけた。



「―――確かに”力”を解放したお前の実力はかつての”鋼の聖女”に迫る程だ。―――が、”鋼の聖女”と違い、お前には”欠点”がある。その”欠点”がある限り、”鋼の聖女”と何度戦っても敗北するだろうな。いや――それどころか”理”に到った”剣聖”カシウス・ブライトや”光の剣匠”、そしてリィン・シュバルツァーでもお前を超える事も可能だ。」

「あん………?俺に”欠点”があり、しかも”鋼”どころか少ししか”混じって”いないリィン・シュバルツァーでも俺を超えられるだと?――――どういう意味だ。返答によっては今すぐお前を消し炭にしてやるぜ!?」

レーヴェの言葉が気になったマクバーンは眉を顰めた後全身に膨大な黒き焔を纏い、レーヴェを睨んだ。

「お前の”欠点”―――それは剣を使ったお前の(わざ)があまりにも未熟である事だ。お前の剣は”異能”を解放した事で得る事ができる超越した”力”や身体能力任せに振るっているだけだ。対するリィン・シュバルツァーはお前程ではないとはいえ、お前と同じ”力”を持ち、八葉と飛燕の業を修めている。力任せに振るう剣と、力と業、双方を兼ね備えた者が振るう剣。―――ここまで言えば答えは明白だろう?」

「!!」

そしてレーヴェの指摘にマクバーンが目を見開いたその時

「―――その通りです。アルティウムセイバー!!」

リアンヌがマクバーンに詰め寄って強烈な一撃を解き放った!

「そらぁっ!!――――グッ……!?」

リアンヌの強襲攻撃にすぐに反応して剣を振るったマクバーンだったが反応が僅かに遅れた為、剣がリアンヌの槍に命中した瞬間圧し負けて吹っ飛ばされ

「行くわよ―――――ルン=アウエラ!!」

「うおおおおおおおおっ!?ガハッ!?」

更にアイドスが放った高火力の魔術によってダメージを受けると共に再び吹っ飛ばされて壁に叩きつけられた!



「ク、クク……俺が……また、負ける……?しかもちょっと混じっている程度の奴にも負ける可能性がある……だと?」

地面に跪いているマクバーンは不敵な笑みを浮かべながら仲間達と共にルーファスと激闘を繰り広げているリィンに視線を向け

「そんな事……ありえる訳がねぇだろうが―――――――ッ!!」

やがて全身に膨大な黒き焔を纏って咆哮をして立ち上がった!

「俺の”全部”、耐えられるものなら耐えてみろ!オォォォォォ―――――――ッ!!」

「星芒よ!我が呼びかけに応え、今こそ我等を護りたまえ!オリンポスの星護壁!!」

大技を放つために全身に膨大な黒き焔を溜め続けるマクバーンを見たアイドスは大結界を展開した。



「クク……そいつを待ってたぜぇ!今度こそ俺の”焔”で全てを焼き尽くしてやる――――!」

アイドスが展開した結界を見たマクバーンは好戦的な笑みを浮かべて頭上に巨大な黒き焔の球体を顕現させてアイドス達目掛けて解き放った!

「ヘル――――ハザードッ!!」

マクバーンが放った巨大な黒き焔の球体はアイドス達に近づくたびに巨大化し、結界にぶつかった瞬間黒き焔の波と化して結界を呑み込み、超越した黒き焔の大爆発を起こした!”グノーシス”で自身の”異能”を強化した事で、更に強化された事で兵器すらも塵と化する凄まじい威力を手に入れたマクバーンのSクラフト―――ヘルハザードはアイドスが展開した結界を破壊し、アイドス達を焼き尽くしたかと思われた。しかし――――

「なん……だとっ!?今度は俺の本気の……しかも更に力を得た俺の焔を防ぐだと!?ありえねぇ!あのクソ司祭、この俺に未完成のヤクを掴ませやがったな……!」

傷どころか結界に罅すら入っていない状態のアイドス達が現れ、それを見て愕然としたマクバーンは自身が投与した”グノーシス”が未完成品だと思い、怒りの表情で声を上げた。



「メンフィルで得た俺の”力”、冥土の土産にその身に刻むがいい、”劫炎”のマクバーン。おぉぉぉぉぉぉ………!!」

するとその時全身に凄まじい闘気を纏っていたレーヴェが剣を地面に突き刺すとマクバーンの身体は凍結し始めた!

「チッ……!こんなもの、俺に効く訳がねぇだろうが―――――ッ!」

凍結し始めた自分の身体に気付いたマクバーンは咆哮を上げると共に全身から膨大な黒き焔を噴出して身体に纏いつく冷気を一瞬で溶かした。

「ハアッ!!」

「!!グアッ!?」

しかしその一瞬の内に詰め寄ったレーヴェがマクバーンに高速剣技を叩きつけ、反応が遅れたマクバーンはダメージを受けて怯んだ。

「滅!獅子皇!!」

そして天高くへと全身に凄まじい闘気を纏わせながら跳躍したレーヴェは巨大な黒獅子の姿になり、マクバーンに突撃した!



「オオオオォォォォ――――――ッ!!」

自身に襲い掛かって来る巨大な黒獅子に対抗するかのようにマクバーンは剣を振るって黒き焔の斬撃波を放ったが、最大の奥義を放った影響で一時的に力が落ちていた為マクバーンが放った黒き焔の斬撃波は黒獅子に易々と呑み込まれ、マクバーンは突撃して来る黒獅子をまともに受けてしまった!

「ガハッ!?」

レーヴェ最大の奥義を受けたマクバーンは大ダメージを受けると共に勢いよく吹っ飛ばされた。

「星々よ、今こそ大地に仇名す邪悪なる者達に星の制裁を!」

「ガアアアアァァァァァ――――ッ!?」

その時レーヴェの大技の間に詠唱を終えたアイドスが大魔術を発動し、それによって無数の流星がマクバーンに命中した。

「そして我が心を映したまえ!」

流星による攻撃が終わるとマクバーンを中心に超越した光の大爆発が起こり

「我が旅に終結無し、されど煌めくは蒼き大地!」

大爆発が起こると連鎖する光の爆発が起こり

「母なる蒼き光よ、粛清の慈悲を!!――――プリンセスオブマーメイド!!」

「グアアアアアアアア――――ッ!!??」

そして最後にはマクバーンの頭上から巨大な蒼き光の雨が降り注いだ!



「グッ……!?まだだ……まだ終わっちゃいねぇ――――ッ!!」

普通なら既に魂ごと滅されていてもおかしくないダメージを負っていたマクバーンだったが、執念で消えかけている自身の魂を保っていた。

「いえ―――貴方は”もう終わり”です。償いの道よ!今こそ顕れよ!!」

そしてマクバーンに止めを刺す為にリアンヌは槍を天へと掲げた。すると槍に膨大な光のエネルギーが溜め込まれ始めた!

「させるかぁ――――――――――ッ!!」

マクバーンは最後の悪あがきとばかりに残る力全てを振り絞ってSクラフト―――ジリオンハザードを解き放ったその時!

「エクスピアシオン!!」

エネルギーを溜め終えたリアンヌは膨大な魔力が込められた光の奔流を槍から解き放ち、光の奔流はマクバーンが放った焔を一瞬で呑み込み、マクバーンへと襲った!

「ガアアアアァァァァァ――――ッ!?ありえねぇ……この俺がこんな所で終わる……だと……アリアンロード――――――ッ!!うぉぉぉぉぉ…………っ!?」

光の奔流に呑み込まれたマクバーンはリアンヌを睨みながら咆哮を上げて消し飛び、魂ごと滅された!




「みんな、一気に行くぞっ!!」

「届け―――速さの音色!!」

ルーファスとの戦闘を開始したリィンは号令をかけて仲間達の闘志を高め、エリオットはクラフトで自分や仲間達の能力を上昇させた。

「光よ――――」

仲間達の援護によって身体能力を上昇させたユーシスは騎士剣に闘気による光を纏わせながらルーファスに突撃し

「フフッ、あれからどれ程成長したのか見せてもらうぞ。光よ――――」

突撃して来るユーシスを見たルーファスは口元に笑みを浮かべてユーシスと同じように騎士剣に光を纏わせた。



「「斬!!」」

そしてユーシスとルーファスが同時に同じクラフト―――アークブレイドを放ったその時互いの技がぶつかり合い、凄まじい衝撃波が二人を中心に起こった!

「クッ……!」

「ほう?まさか持ちこたえるとは。少し見ない内に随分と成長したものだな。」

「兄上こそ……!ユミルで剣を交えた時より更に腕をあげられましたね……!まさかとは思いますが兄上もあの亡霊が作った薬物を使っているのですか……!?」

感心した様子で評価するルーファスとつばぜり合いの状態になっているユーシスは表情を歪めながらルーファスに問いかけた。

「見損ないで貰おう。私が心から仕えている御方の仇である憎き司祭の薬物に手を付ける等天地がひっくり返ってもありえん。」

「!?な―――――」

ルーファスが告げた驚愕の言葉にユーシスは驚きのあまり思わず力を緩めてしまい

「この程度の事で取り乱す等、まだまだ鍛錬が足りんな。ハァァァァァ……!」

「……ッ!」

その隙を見逃さないルーファスは怒涛の連続突きを放ち、ユーシスはダメージを受けながら必死に捌こうとしていた。



「ヒヒーン!!」

するとその時主の危機を悟ったアルバレア号が魔術―――聖槍を発動して光の槍をルーファス目掛けて放った。

「!!」

襲い掛かって来る光の槍に気付いたルーファスはユーシスへの攻撃を中断してユーシスから距離を取って回避し

「ガーちゃん、お願い!!」

「―――――!」

「甘い!」

更にミリアムの指示によって巨大な球体と化して上空から襲い掛かって来たアガートラムの攻撃を後ろに跳躍して回避した。



「逃がさない―――メルトストーム!!」

「七色の光の矢よ――――プリズミックミサイル!!」

「冥界の槍よ――――スンラスーア!!」

「クッ……!?」

アリサとセレーネ、エーデルは上空からの矢の雨と前方からの無数の光の矢、そして足元からの無数の魔槍による攻撃でルーファスの逃げ場を無くしてダメージを与えると共にルーファスを怯ませた。

「貫け―――ゲイルストーム!!」

「参ります――――スワローテイル!!」

「風よ、斬り裂け―――エアブレイド!!」

「斬!!」

その隙を逃さないガイウスとエリス、マキアスはそれぞれ遠距離攻撃のクラフトを同時に放ったがルーファスはクラフト―――アークブレイドで相殺し

「「秘技―――裏疾風!!」」

「……!」

更に左右同時に強襲して来たリィンとエリゼの電光石火の攻撃を見極めて受け流し

「「斬!!」」

「聖なる盾よ―――守護せよ!!」

強襲攻撃の後に放たれた斬撃波を結界を展開して防いだ。



「アークス駆動―――ダークマター!!」

「むっ……!?」

その時エリオットがアーツでルーファスの動きを封じ込め

「全てを灰燼と化す炎よ、今こそ顕現せよ――――ケシェスの聖炎!!」

「ヒヒーン!!」

「グアアアアアアアア――――ッ!?」

動きを封じ込められたルーファスにパントは上位火炎魔術で、アルバレア号は上位神聖魔術―――贖罪の光霞で攻撃し、二つの上位魔術を受けたルーファスは大ダメージを受けた。

「この……程度!アークス駆動―――クラウ・ソラス!!」

魔術によるダメージを受けていたルーファスだったがダメージを受けながらもオーブメントを駆動させていた為、自身を襲っていた魔術の発動が終わると最高位アーツを発動してリィン達全員にダメージを与えた!そしてルーファスは攻撃の手を休まさずパントへと強襲した。

「貴殿が一番厄介だ。早めに潰させてもらう……!ハァァァァァ……!」

「フッ、できるかな?ハァァァァァ……!」

ルーファスが放ったクラフト―――ソウルスライサーに対して、パントは繰り出される連撃を見極めながら剣で受け流し

「セイッ!!」

「そこだっ!フルブラッシュ!!」

連続攻撃の最後に放った袈裟斬りを受け流した後自分に背を向けて駆け抜けたルーファス目掛けて衝撃波を放った。



「甘い!」

襲い掛かる衝撃波をルーファスは振り向くと同時に剣を振るって相殺したが

「甘いのはそちらだ!イオ=ルーン!!」

「クッ……!?」

衝撃波を放った後追撃として即座に発動したパントの魔術を受けてしまい、ダメージを受けた。



「みんな、頑張って!―――セントアライブ!!」

「女神よ、御慈悲を―――ホーリースコール!!」

「届け、癒しの音色―――ホーリーソング!!」

「エナジーフィールド展開……!これで大丈夫よ!」

パントがルーファスとの攻防をしている間にアリサやエリス、エリオットとエーデルがそれぞれのクラフトで自分や仲間達の傷を回復し

「さっきのお返しだ~!ぶっ放せ~、ガーちゃん!!」

「――――!」

ミリアムはアガートラムに指示をし、指示をされたアガートラムはレーザーをルーファス目掛けて放った!



「!!」

襲い掛かって来たレーザーに気付いたルーファスは側面に跳躍して回避したが

「そこだっ!!」

「グッ……!?」

上空から強襲して来たガイウスのクラフト――――サベージファングを受けてしまい

「喰らえ―――アースインパクト!!」

「グアッ!?」

更にマキアスが放った強烈な威力を秘める弾丸を受けて怯んだ。

「斬の型―――」

「伍の型――――」

そこにリィンとエリゼがそれぞれ溜めの体勢でルーファスに詰め寄り

「紅燐舞華斬!!」

「光鬼斬!!」

それぞれ強烈な一撃をルーファス目掛けて放った!



「……ッ!クッ……!?」

同時に放たれた強烈な一撃を間一髪騎士剣で防御したルーファスだったが防御した際に発生した衝撃によって吹っ飛ばされ

「ハッ!!」

「逃がさん……!」

「!」

空中で受け身を取ったルーファスを見たアルバレア号に騎乗しているユーシスはその場で集中してルーファスの足元から氷山を発生させ

「行くぞ、アルバレア号!」

「ヒヒーン!!」

「プレシャスソード!!」

「グアッ!?」

ルーファス目掛けて突撃し、斬撃を叩きこむと同時に氷山を炸裂させてルーファスにダメージを与えた。



「超越せし純粋よ、今ここに集い、我が仇名す愚か者達に滅びの鐘を奏でよっ!!ルン=アウエラ!!」

「我が両手に集え、雷光よ!超電磁砲(レールガン)――――ッ!!」

「グアアアアァァァァァ――――ッ!?」

そこに詠唱を終えたパントとセレーネが高火力の魔術を発動し、それを受けたルーファスは大ダメージを受けると共に悲鳴を上げた!

「一気に畳み掛けるぞ!蒼き龍よ――――蒼龍炎波!!」

そしてリィンの追撃を合図に仲間達はそれぞれルーファスに次々と攻撃を叩き込んだ!



「ガハッ!?フフッ、”協力者”がいるとは言え、まさかこの私をここまで追い詰めるとはな……―――だが、その程度では我が信念は決して折れん!終焉の刃、その身に刻み込んでやろう!オォォォォォ………ッ!!」

リィン達の攻撃によって瀕死状態になったルーファスは口元に笑みを浮かべた後自身が持つ騎士剣に膨大な闘気を流し込み

「―――ならばその間違った信念の刃、ユミルでのゼルギウス将軍の時のように再び叩き割ってあげよう。魔力並びに闘気集束―――――」

それを見たパントは自身が持つ剣に魔力と闘気を流し込んだ。

「全てを薙ぎ払え―――アポカリフロード!!」

溜めを終えたルーファスは騎士剣に溜め込んだ膨大なエネルギーを解き放ち、それを待ち構えていたパントは魔力と闘気を流し込んだ事に通常の剣の何倍もの大きさを持ち、電撃が迸る程の凄まじいエネルギーが込められた剣を振るった!

「これで終わりだ―――ファルミナスエッジ!!」

パントが振るった莫大なエネルギーが込められた剣の刃がルーファスが放った膨大なエネルギーに命中するとエネルギーを易々と斬り裂いた!

「馬鹿な!?――――グッ!?」

自身の最大の奥義が破られた事に愕然としたルーファスにエネルギーを斬り裂いた際に発生した衝撃波が襲い掛かり、それを受けたルーファスは怯んだ!

「―――今までお世話になりました、兄上。行くぞ、アルバレア号!ハイヤー!!」

するとその時目を伏せて集中していたユーシスは目を見開いた後、自身が騎乗しているアルバレア号に号令をかけ

「ヒヒーン!!」

ユーシスの号令に応えたアルバレア号はユーシスと共に膨大な金色のオーラを全身に纏ってルーファス目掛けて突撃した!



「!ユーシス……!」

「貴方から学んだこの奥義で終わらせます、兄上!」

そしてユーシスは突撃して来る自分達を驚愕の表情をしているルーファスの背後へと駆け抜けると共に騎士剣を一閃した!

「クッ……!?なっ!?」

ユーシスが振るった一閃を咄嗟に騎士剣で防御したルーファスだったが、アルバレア号の突撃によって勢いと同時に威力が数倍にも増した古代遺物(アーティファクト)クラスと言ってもおかしくない聖剣の一閃にはルーファスの持つ騎士剣は耐えられず真っ二つに折れてしまった!

「奥義――――アスティオンナイツ!!」

そしてユーシス達がルーファスの背後へと駆け抜けた瞬間ルーファスの足元を中心に十字状の金色の衝撃波が発生してルーファスを襲い

「グアアアアアアアア――――ッ!?馬鹿……な……この私が……彼らに敗北する……だと……!?」

ユーシスとアルバレア号の協力技(コンビクラフト)を受けた事によってついにダメージに耐え切れなかったルーファスは戦闘不能になり、地面に跪いた! 
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