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全ては我が趣の為に

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Fate/hentai

「あんたマジでブチ殺すわよ!?」

朝の登校時刻。
私、ヴァリオット・ゲイザーが通う冬木市穂群原学園では、一日に一度はこのような言葉が飛び出る。
無論、出ること事態が物騒でしょうがないのだが、全校生徒がその理由を理解しているため、おかしいと思う者は少ない。

「はははは!短めのスカートとニーソの境界線から出来上がる神秘的な絶対領域!
凜嬢、貴方は確実に要点を捉えていらっしゃる!」

取り合えず今この場所に他の生徒はいない…どころか今日は休校日である。
何故この二人が来ているのかはご愛嬌。兎に角、どうでもいいことなのである。

「意味の解らないことを言ってんじゃないわよ!
アンタのせいでこっちは迷惑してるんだから!」

「なるほど。これがツンデレと言うものか。
くくくく…奥が深いな…!」

「デレて無いわよド変態!
何で休校なのに来てるのよ!アンタ帰宅部でしょ!?」

「愚問だな凜嬢。
私は喩え誰が来なくても学校に来る!それは最近流行っているブルマ泥や制服窃盗の外道が来るやも知れんからな!」

「流行ってないしそんな事するヤツなんてごく一部でしょうが!」

「凜嬢。レディはもっとおしとやかでなくてはならん。
安心するといい。お嬢のブルマは盗みやすいようにしておいた」

「しておいたって…私のブルマに触ったの!?て言うか女子更衣室に入ったの!?
アンタ男でしょ!何当たり前ですみたいに入ってんのよ!」

「それこそ愚問だな!
私は私であるが故に、何人たりとも行き先を阻むことなど出来ん!
因みにあれって洗ってあったかな?」

「な・に・を聞いてんのよアンタはぁぁぁ!!!」

おっと危ない。
校庭だから良いものの、こんなところでそんな危険な術を打ち出すとは…。

「アーチャー!迎撃…いいえ、抹殺しなさい!」

「了解した!」

何!?何だあの褐色の男は!?
親せき?兄弟?友達…まさか恋人!?

「貴様!まさき凜嬢の……!」

「ほう?貴様は私の存在を知っているようだな」

くっ!何処から出したのか…その双剣、格好いいではないかっ!

「許さん!凜嬢はまだ高校生だぞ!
誰かと付き合うにしてもあと一年、いや大学卒業までは控えるべきだ!」

「なっ…!?」

む?動きが止まったぞ?これは好機!

「違うわよ!
何で私がこんな皮肉しか言わない変人何かと…そ、その…ここここ恋人にならなきゃいけないのよ!?
どう考えてもおかしいでしょ!?」

「凜。その言い方は釈然としないが、気付かないか」

「はぁ!?何がおかしいって…!?」

「ヤツは私の攻撃を一つも受けることなく避けきった。
サーヴァントである私の攻撃を余すことなく避ける」

「それって…アイツがサーヴァントかもしれないってことじゃない!
そんなのあり得ない!だってアイツ、入学当初からずっと居るのよ!?」

「誰かの姿を偽る…宝具なら出来るだろう」

「そんな…!」

彼女らは何を話しているのだろうか?
取り合えず絶対領域の撮影をしておこう。

「っ…アンタ!ホントにサーヴァンtきゃあぁあああああ!?」

「馬鹿な!私に気づかれずにここまで!?
アサシンのサーヴァントか!」

「あああああんた何してんのよ!?そのカメラ渡しなさい!」

「それは無理だと言う話だ。
が、私も鬼ではない。交換といこうじゃないか」

「交換…?」

私はある一点を指差し、声高らかに発言した。

「凜嬢の脱ぎたてニーソを渡してもらおう!
今ここで絶対領域が失われるのは辛いが、脱ぎたてが手に入るのなら致し方ない。
このカメラがネットや学校の掲示板に張られたくなければ!ニーソを!脱ぎたてニーソを寄越せ!
ふはははははは!」

「コイツ…ここまでだったとは…!」

私は高笑いをし、褐色の男は額に手を当てて消沈している。
そして凜嬢と言えば

「死ねぇええええええ!」

又もやガンドとやらを撃ってきた。

「ふははは!私に当てたければニーソを渡しなさい!」

「ふざけんじゃないわよおおぉ!」

「ふははは!やめてほしければニーソを渡しなさい!」

「最低痴漢ド変態野郎がぁぁぁ!」

「ははははは!最高の誉め言葉だ!」

既に校庭はクレーターでいっぱいになり、綺麗だったグラウンドは変わり果てていた。

「―――疾っ」

”パキャアンッ!”

「ぬああああ!カメラがぁ!?」

いつの間にか弓を構えたアーチャーが、私のもつカメラを弓で撃ち抜いてしまった。

「ナイスアーチャー!」

「ふむ。つまらぬものを撃ち抜いてしまったな」

交渉材料を破壊するとは…中々のやり手と見た。
だがしかし!私をただの一学生とは思わぬことだ!

「ゲイザー108の奥義の一つ!」

「「っ!」」

私の言葉に警戒する二人。だがもう遅い。

ファサ………

「無音脱がし術…」

「……は?」

「馬鹿な…見えなかった…だと!?」

私は一瞬のうちに二人の背後に立っていた。
何が起こったのかわからない凜嬢は、呆けた顔をして振り替える。
そして振り返った凜嬢の目には―――

「え……それ…まさか…!」

「そう!遠阪凜嬢の脱ぎたてパンツだ!」

「きゃあぁあああああ!?」

―――私が手に持つ、凜嬢自身のパンツがうつっていた。

「か、かかか返しなさいよバカァ!」

「ふむ。これはコレクションにしておこう」

「するな!?」

「おのれ変態め、ここまで非道だったとは!」

「非道?バカを言うな。
私が歩む道は全て清道。まぁ君には言ってもわからないだろう。
脱ぎたてにおける生暖かいこの感触。女性下着特有の滑らかな生地。
そしてこの中央部分の”ズキューン!”で”チュドオォォン!”の痕跡。
まさに芸術としかいいようのないコントラストな脱ぎたてパンツ!」

「あ、あ、アーチャー……ぐすっ」

「り、凜!泣くな!私が何とかしてやる!
だから安心して待っていろ!」

「ぐすっ…うん」

「その意気込みは誉めてやろう。
しかしながら終わりの時間になってしまったようだ」

「逃がすと思っているのかね?
弓兵としての私から逃げられると思っているのなら、思い上がりと言うものだ」

「追ってこれるのなら来てみると良いでしょう。
ではアデュー」

「くっ!」「ひゃっ!」

激しい風が吹き、ヴァリオット・ゲイザーはその場から姿を消した。
凜は捲れそうになったスカートを押さえて赤くなり、アーチャーは反射的に目をそらした。

「すまない、凜。
どうやら逃がしてしまったらしい」

「気にしないで良いわよ……次あったら容赦しな………あ、アーチャー…アンタその手に持ってるのって…!」

「む?…なっ、違うぞ凜!私は別に君のパンツに興味は無くてだな!」

「良いから返しなさいよバカァ!!」

「ぐぼぁっは!!」

いつの間にか、ボロボロだった校庭は綺麗になっており、二人は魔術の到達点である魔法ではないかと疑う。そして今回の被害者、遠阪凜は 次に会うことがあれば確実に仕留めると決意を新たにするのだった。
因みに今日は日曜日。翌日に会えるのだから、そのうっかりを指摘してきたアーチャーが、また理不尽に殴られるのは言うまでもない。
 
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