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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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第84話

~ラエドア城・地下~



「「全員、突撃!!」」

戦闘が開始されるとリウイとヴァイスは号令をかけて、仲間達を鼓舞し

「ルリエンよ!私達に守りの加護を…………!防護の聖域!!」

シルフィエッタは魔術で仲間達の防御能力を上げた!そして不死者や怨霊達が集中しているサティアに向かって突撃すると―――

「サティアはやらせん。枢孔!紅燐剣!!」

セリカは飛燕剣の中でも最大奥義に値する技を放って大半の敵達を薙ぎ払い

「我に眠りし炎よ……我が前に!剣技―――疾風!!」

エステルは剣に”聖炎”を宿らせた後、クラフトを放って次々と敵達を”聖炎”による攻撃をして浄化するかのように不死者や怨霊達を焼き尽くし

「ブリザード!!……ナユタ、今!!」

「ありがとう、ノイ!奥義―――流星撃!!」

ノイは吹雪を発生させて氷漬けにし、氷漬けになった不死者達をナユタはクラフトを放って砕いて滅し

「聖なる光よ!迷いし魂達を浄化せよ!」

ウィルは絵札―――聖霊の絵札を使って怨霊達を浄化して行き

「亡霊達はさっさと”冥き途”に行きなさい!フレアバタフライ!!」

セオビットは得意の暗黒、凍結魔術は不死者や怨霊達には効きにくいとわかっていたのでアーツで敵達の弱点属性の攻撃を放って攻撃して弱らせ

「やれやれ……こういう時に光の魔術が使えへんのが痛いな……ま、オレには無縁な魔術やしな………ロストメビウス!!」

ケビンは疲れた表情で溜息を吐いて、冷たい笑みを浮かべた後、光と同等の効果を持つ空属性のアーツを放って敵達を弱らせ

「行くぞ……!星方陣!!」

「星刻よ………浄化の光を!!」

アドルとエレナはそれぞれ破邪が籠った剣でクラフトや怨霊達の弱点である光の魔術を放って止めを刺して行った。一方岩塊は触手らしき物をエステル達に向かって伸ばして行った!



「フルブラッシュ!!」

「そこやっ!!」

「暗黒の奔流に呑まれなさい!!」

自分たちに向かって来る触手を見たエステルはケビンとセオビットが放ったクラフト―――ダークブラストショットと突闇剣と共に攻撃を放ったが触手達は消滅はせずそのまま伸びて行った。

「真空……斬!!」

その時ナユタはリシャールやツーやの”抜刀”を参考に編み出した一瞬の抜刀によって離れた敵を斬る剣技―――真空斬を放った!すると触手の一部は斬り落とされ

「ギアバスター!!」

ノイはクラフトを放って自分達の近くまで来た触手を破壊し

「大地の力よ!地脈スマッシュ!!」

ウィルは大地の力を借りたクラフトを放って触手を怯ませ

「セアッ!!」

「ハアッ!!」

リウイとヴァイスはそれぞれ強烈な一撃を放つクラフト―――フェヒテンケニヒとロードケニヒを放って触手を破壊し

「炎の精霊よ!邪を焼き払って!メルカーナの轟炎!!」

シルフィエッタは高位の魔術を放って触手を焼き払い

「雷光!紅燐剣!!」

セリカは魔法剣技を放って、触手を消滅させた!ケビン達の攻撃によって消滅した触手だったが、ティリの傍にいる岩塊から次々と新たな触手達が発生した!

「なっ!?」

「無駄だ。いくら攻撃しようと貴様らでは我が主を滅することはできん。無駄なあがきはやめて主の糧となるがいい。」

新たに発生した触手達を見て驚いたエステルに向かってティリは冷酷な視線を向けて言った。すると岩塊から再び触手が複数現れ、新たに現れた怨霊や不死者達と共に分散してケビン達に向かって行った!



「……どうやら敵も考えているようだね……」

「ああ。中央、右翼、左翼の3部隊に分かれて迎撃すべきだな。」

敵達の行動を見たウィルは警戒した様子で呟き、ヴァイスはウィルの言葉に頷いた。

「……なら中央は俺と”神殺し”が相手する。中央が一番敵の数が多いから、俺達が受け持つべきだろう。いいな?”神殺し”。」

「ああ。」

ヴァイスの提案を聞いたリウイは頷いて提案した後セリカに視線を向けて尋ね、尋ねられたセリカは静かに頷き

「じゃあ、右翼は俺が指揮をするよ。メンバーはそうだな……エステル、セオビット、ケビンさん。力を貸してくれるかい?」

「オッケー!!」

「別にいいわよ。」

「後ろからの援護は任せとき。」

さらにウィルは名乗り上げた後エステルとセオビット、ケビンに順番に視線を向けて、視線を向けられた3人は頷き

「なら俺は左翼で残りのメンバーを指揮する。構わないな、みんな?」

「わかった。」

「はい。」

「了解なの。」

「お願いします。」

「足を引っ張らないよう、精一杯頑張ります。」

最後にヴァイスが名乗り上げた後、残りのメンバー―――アドル、エレナ、ノイ、ナユタ、シルフィエッタを順番に見回した後尋ね、尋ねられた5人はそれぞれ頷いた。

「―――よし。展開!!」

「応!!」

そしてリウイの号令を切っ掛けにそれぞれ中央、右翼、左翼の部隊に分かれて戦闘を再開した!3部隊に分かれたリウイ達はそれぞれ最後方で集中しているサティアに敵がいかないようにそれぞれ攻撃を放って、襲い掛かって来る魔物や触手達を滅し続けていた!



「エステルは怨霊達の相手を!セオビットは触手達の対処を!俺とケビンさんは不死者達を相手する!それとエステルとケビンさん!君達は俺と共に時々アーツで触手達を攻撃、セオビットは触手達に止めを!」

「わかったわ!」

「死者を成仏させるのが本来オレ等の仕事やねんから、任せとき!」

「ま、妥当な判断ね!ハアッ!!」

右翼で戦っているウィルは3人に指示をし、指示をされたエステルとケビンは頷き、セオビットは頷いた後空へと飛び上がって襲い掛かって来た触手を斬り落とし

「剣技―――疾風!!」

エステルはオーブメントを駆動させた後膨大な”神気”が込められた”神剣”で広範囲のクラフトを放って、一撃で消滅させた後

「エアロストーム!!」

駆動が終わったオーブメントでアーツを放って、触手達にダメージを与えると共に暴風による足止めをし

「燃え尽きろ!爆炎スマッシュ!!」

ウィルは炎の力を付与した技を放って不死者達を焼き払った後

「ゴルゴンブレス!!」

エステルのように攻撃前に駆動させていたオーブメントを使ってアーツを放ち、触手達の一部を石化させて進行を遅くし

「もう、しまいにしよか……滅!!」

ケビンはクラフト―――デスパニッシャーで不死者達を切り刻んで滅した後

「空の力に呑まれろ!ダークマター改!!」

アーツを放って、触手達を一か所に纏め

「全て闇に呑まれなさい!ヴォア・ラクテ!!……アラウンドノア!!」

セオビットは魔術を放ってエステルとウィルが足止めをし、さらにケビンが一か所に纏めた触手達に止めを刺した後、津波を発生させるアーツを放って襲い掛かり続ける敵や触手達を押し返した!しかしそれでも敵や触手達は再び襲い掛かってきたがウィルの状況に合わせた指揮の元3人は戦い続けていた。



「魔術ができる者達は優先的に触手や怨霊達に攻撃を!他の者達は触手達への止めや魔物達の対処だ!」

「ああ!」

「はい!」

「了解なの!」

「わかりました!」

「精霊達よ……どうか私に力を……!」

一方左翼で戦っているヴァイスも指示をし、ヴァイスの指示に5人はそれぞれ頷いた後

「星刻よ………浄化の光を!!」

「光の精霊よ!哀れなる者達に光の慈悲を!贖罪の光霞!!」

エレナシルフィエッタと共に怨霊達の弱点である光の魔術を放って怨霊達を滅して行き

「タイムストップ!!」

アドルは魔術を放って触手達の動きを止め

「エリス!力を貸して!エンドオブワールド!!」

ノイはかつての”試練”で戦った”管理者”の一人―――氷でできた巨大な女性の彫像を召喚した!すると氷の彫像はすざましい吹雪のブレスを吐き、襲い掛かって来た触手達を氷漬けにした!もう一人の”ノイ”の力を受け継いだ事によって失ったはずの”楽園の紡ぎ手”としての力が全て戻ったノイが放てる”神”と同等の存在になった”管理者”の力を借りたアーツの一つ―――エンドオブワールドの威力はあまりにもすざましく、襲い掛かって来た不死者や実体を持たない怨霊達すらも氷漬けにした!

「凄いよ、ノイ……!僕もノイのパートナーとして負けていられないな……!行くよ―――剣技!裏疾風!!」

ノイの放ったアーツの威力に驚いたナユタは口元に笑みを浮かべた後、拠点で習得したエステルの剣技―――疾風を自分なりにアレンジしたクラフト―――裏疾風による広範囲の攻撃をして駆け抜けた後

「斬!!」

抜刀をして衝撃波を放った!ナユタが放った斬撃による衝撃波によって氷漬けになった触手や敵達の一部は破壊され

「よし……!俺達も続くぞ!ハアッ!!」

ナユタの活躍を見て頷いたヴァイスはクラフト―――気合い斬りで触手の中でも一際大きい触手を一刀両断し

「星方陣!!」

「オーラバースト!!」

「大地の怒りよ、今こそ顕れて!岩槍召喚!!」

ヴァイスに続くようにアドルとエレナもそれぞれクラフトを、シルフィエッタは魔術を放って氷漬けになっている敵達や触手達を破壊して行った!触手や魔物達はいくら倒してもまた新手が現れたが

「ネメアス!力を貸して!ロードインフェルノ!!」

ノイがかつて戦った同じ”管理者”の一人―――ネメアスの幻影を召喚し、召喚されたネメアスは詠唱らしき行動をした後なんと”竜”に変化した後、全てを焼き尽くすようなすざましい業火を口から吐いて、現れた新手の敵達の大半を焼き払い

「竜殺しの剛剣!!」

「剣技―――カマイタチ!!」

「ハァァァ……!ビートダウン!!」

「クロス!ブレイド!!」

「雷の精霊よ、力を貸して!贖罪の雷!!」

ノイが放った”神”と同等の存在になった各地方の”管理者”の力を借りたアーツの一つ―――ロードインフェルノから逃れ、襲い掛かって来た触手や魔物達にはヴァイス達がそれぞれ迎撃をして、滅して行った!そしてヴァイスの的確な指揮の元、アドル達はそれぞれ協力して無限に出てくる触手や魔物達と臆する事なく戦い続けていた!



右翼のウィル達、左翼のヴァイス達はそれぞれの指揮の元、協力して戦っている一方―――中央のリウイとセリカはそれぞれ独自の判断で戦っていた。

「燃え尽きろ!フレインバル!!」

リウイは襲い掛かって来た触手や不死者達を魔法剣で焼き払い

「全て消えろ……!リーフ=ファセト!!」

セリカは最高位の魔術を放って、力押しで放った魔術の属性耐性を持っている怨霊達を触手達と共に塵にし

「雷光!滅鋼斬!!」

続けてその場で跳躍して最後方にいるサティアに向かって天井を張って進んで行く触手に魔法剣を放って、一刀両断した!

「フッ……どうやらかつての戦いで失った力は完全に取り戻したようだな?」

触手を一刀両断した後着地したセリカにリウイは一瞬だけ視線を向けた後、次々と現れる敵達を警戒しながら不敵な笑みを浮かべて呟き

「………ああ。これでお前の俺がイリーナの魂を解放した”礼”もなくなったな。」

リウイの言葉を聞いたセリカは静かに呟いた。

「フッ。まさかかつては命を狙っていた者によって、長年求めていたイリーナと再会できる切っ掛けになったとはな……”運命”とは皮肉なものだ。」

「……………………」

そして口元に笑みを浮かべて静かに呟いたリウイの言葉を聞いたセリカは何も答えず、黙ってリウイに視線を向けていたが

「………少しだけお前の気持ちがわかった気がする。」

「何?」

静かな口調で呟き、セリカの言葉を聞いたリウイは眉を顰めてセリカに視線を向けた。

「……”影の国”でサティアと出会い、そして愛し合ってわかった……愛しい者を失えば、どんな手段を持っても再び出会いたいと。」

「………そうか。………それで?お前が愛する女―――”正義の大女神アストライア”はどうするつもりだ?……今回の件が解決すればかの女神との別れる事は明白なのは、わかっているのだろう?」

セリカの言葉を聞いたリウイは静かに頷いた後、最後方で集中し続けているサティアに視線を向けた後、セリカに尋ねたが

「……お前に教える必要はない。それにあいつは”アストライア”ではなく、”サティア”だ。」

「フッ、そうか………なら、そろそろ行くぞ。」

「ああ。」

尋ねられたセリカは明白な答えは言わなく、そんなセリカの答えを聞いたリウイは静かな笑みを浮かべた後セリカと肩を並べて再び襲い掛かって来る敵達の迎撃を始めた!

「聖なる力に呑まれるがいい!エクステンケニヒ!!」

「沙綾!紅燐剣!!」

それぞれ広範囲を攻撃するクラフトを放って魔物達を滅した後襲い掛かって来た触手達を見て迎撃の構えをした。そして触手達が襲い掛かって来ると―――

「フッ!ハァァァァァァ…………!!」

「遅い。オォォォォォォォ…………!!」

同時に横に跳躍して回避した後激しい剣撃の嵐を放ち

「「神魔の剣嶺!!」」

同時に触手を駆け抜けて十字(クロス)に斬り、協力技(コンビクラフト)によって触手をバラバラに切り刻んだ!

「「……………」」

そして協力技(コンビクラフト)を放ち終わった2人はそれぞれ着地をした後、静かに武器を構えた後、襲い掛かって来る敵達の迎撃をたった2人で抑えていた!かつては相容れず、時には争う事もあった双翼の迎撃はまるで嵐の如く、魔物や触手達相手に猛威を振るって次々と消滅させて行った!



「……何故だ。何故奴らは諦めない。いくら戦った所で災いの神の種となる我が主を滅ぼす事は決してできないというのに……理解できないな。そしてシルフィエッタ……何故今の奴の瞳は強い希望を持った瞳をしている……?」

一方ティリはケビン達の活躍を冷酷な視線で見つめた後、戸惑った様子で呟いたが

「……まあいい。いずれは疲弊するだろう。その時にまとめて我が主の生餌になるがいい。」

すぐに気を取り直して静かに呟き、口元に笑みを浮かべた。

「……みんな、待たせたわね!全員、下がって!」

その時集中を終えたサティアは全員に警告し、サティアの警告を聞いたケビン達はサティアの所まで後退した!

「フン、ようやく諦めたな……さあ、我が主よ……好きなだけ食餌をなさって下さい。」

その様子を見たティリは妖しい笑みを浮かべて呟いた。すると岩塊から無数の触手達がケビン達に向かって行った。しかしその時!

「星芒よ!我が呼びかけに応え、今こそ我等を護りたまえ!オリンポスの星護壁!!」

サティアが放った大結界によって全て阻まれた!

「な、なんちゅうとんでもない結界や……!これが本物の”神”の力か……!」

(ハハハハハッ!どうやらついに古神アストライアの真の力が見れる時が来たようだの!どのような力か……興味深い!)

「………………」

サティアが放った大結界を見たケビンは目を見開いて驚き、ハイシェラは大声で笑った後興味深そうな様子で見つめ、セリカが静かに見つめていたその時

「”正義の大女神アストライア”の元に今こそ顕れよ!全ての罪を裁く聖なる焔よ!」

サティアが”天秤の十字架(リブラクルース)”を天高くへと掲げると、神々しい気を放つ炎―――”聖なる裁きの炎”が広間全体に現れて燃え広がり、無数の触手達を一瞬で焼き払って灰塵と化させた後、ついには岩塊にも炎が襲い掛かり、まるで意思を持ったかのように一斉に襲い掛かって燃え始めた!

「フン、炎如きで我が主を滅せられるものか……」

その様子をティリは冷酷な笑みを浮かべて見ていたが

「馬鹿なっ!?」

炎は決して消える事なく、まるで岩塊の存在を許さないかのようにより一層炎の勢いが増し、岩塊は次々と灰塵となり始め、その様子を見たティリは信じられない表情をした。そして次々と岩が塵と化していたその時、禍々しく輝く光の球体が現れ、球体にも岩を焼き尽くした炎達が襲い掛かった!

「そんな……!あれは主の”核”!!あ、ああっ……やめろ……やめろ――――ッ!!」

「全ての罪を!呪いを!裁き、浄化せよ!聖なる裁きの炎!!」

炎に焼かれていくティリが身体を震わせて泣き叫ぶと同時にサティアは叫んだ!すると球体に襲い掛かった炎はより一層燃え、ついに球体をティリと共に灰塵と化させた!

(あれが……全ての罪を裁き、呪いを浄化させるという”聖なる裁きの炎”か……まさかかの炎をこの我がその目に焼き尽くす事になるとは……フフ……仙狐様に良い土産話ができたな……)

(ほう……かの炎をその目にする時が来るとはな……クク……さすがは”正義”を司る古神といった所か……素晴らしい……!あれほどの聖なる気を纏った炎等、見たことがない……!)

”正義の大女神”アストライアだけが放つ事ができる炎にして究極神大魔術であり、Sクラフト―――”聖なる裁きの炎”を見たそれぞれの主の身体や腕輪を通して見ていたサエラブやアスモデウスは口元に笑みを浮かべ

(”聖なる裁きの炎”か……オレも本来ならあの炎に焼き付くされるべき……いや……オレにはあんな聖気を纏った炎より、煉獄で燃え続けている炎がお似合いや……)

ケビンは焼き尽くされて行く様子の岩塊を見つめた後、暗い笑みを浮かべ

「…………………」

シルフィエッタは静かに見つめていた。そして炎が消えるとそこには誰もいなく、ただ塵だけが残っていた!

「……何であんな変なモノをティリが”主”と呼んでいたかは知らないけど……ま、いいわ。それよりこれで残りはイグナート唯一人!」

「皆さん、あと少しだけ私達に力を貸してください……!」

塵になった場所を見つめて呟いたセオビットはケビン達に振り返って叫び、シルフィエッタは深く頭を下げ

「応!!」

シルフィエッタの言葉に答えるかのように仲間達はそれぞれ力強く頷いた!その後ケビン達が巨大な魔法陣があった場所に向かうと魔法陣は消滅し、先に進めるようになっていたので、先を進むとそこには玉座に4つの手を持ち、尾が生え、2本の角を生やした巨大な魔人が座っていた!



~ラエドア城・謁見の間~



「お、大きい………!」

「!!なんちゅう禍々しい気を纏ってんねん……!感じられる気からして魔王クラスやぞ!?」

「……お前が”破戒の魔人”―――イグナートか。」

巨大な魔人―――イグナートを見たエステルとケビンは驚き、リウイは警戒した様子でイグナートを睨んだ。

「フン……ようやく戻って来たな、シルフィエッタ。それに見覚えがある駒もいるようだが……まあ、そのような些細な事はどうでもいい。さっさと私の傍に来い、シルフィエッタ。」

「……あれだけ貴方の為に戦功を立てた娘に向かって駒とは随分な言いようね。」

一方イグナートはシルフィエッタとセオビットに視線を向けた後、シルフィエッタを見つめて呟き、イグナートの言葉を聞いたセオビットは怒気を纏ってイグナートを睨み

「―――嫌です。」

シルフィエッタは静かにイグナートを睨んで呟いた。

「……何?フッ……糧如きが私に逆らうつもりか?貴様の故郷はどうなってもいいと?」

そしてシルフィエッタの言葉を聞いたイグナートは弱冠驚いた後嘲笑の笑みを浮かべて、シルフィエッタを見つめた。

「……”影の国”に取り込まれた貴男にはわからないでしょうけど”ルア=グレイスメイル”は滅びました。”ルア=グレイスメイル”が滅んだ以上………私が貴男に従う意味もなくなりました。それに……私は決めました!貴男に孕まされ、生まれて来た娘に優しさを教えてくれた愛しい方が目指す”理想”の為に………今も生きる同胞達が闇の住人におびえる事なく、共に手を取って平和に暮らして行く為に………貴男によって穢されたこの身体と貴男には穢しきれなかったこの心を光と闇の共存を謳うメンフィルの気高き”皇”―――リウイ陛下に捧げると!だからもう貴男には従いません!」

一方見つめられたシルフィエッタは悲しみの表情で涙を流しながら体を震わせ、静かに呟いた後、決意の表情でさまざまな種族や神、魔神との交流によって比類なき技術力を手に入れたウィルの手によって創られた杖―――本来ならエルフの神”ルリエン”の”神格者”だけが持つ事を許されている自らの武器―――”ルリエンの神杖”を構え

「母様と一緒に幸せに暮らして行く為に……過去の男はさっさと消えなさい!」

セオビットはウィルによって創られた光のエルフの神である”ルリエン”と闇のエルフの神である”ヴァスタール”の力を―――”正”と”負”の力を両方宿した神剣―――グランスリヴァイバーから膨大な聖気と邪気を纏わせながら構えた!

「フン……どうやら後で”調教”を徹底的にし直す必要があるようだな………まあいい。利用価値の高い者達を連れて来た事はほめてやろう。………利用価値がある者達は生かしておいてやろう。後で我が糧となるがいい。」

一方イグナートは嘲笑した後、玉座から立ち上がって4本の腕に剣を召喚して構えた!するとイグナートの周囲に巨大な合成獣(キメラ)達が次々と現れ始めた!



「我が”覇道”と”戦友”の為に……貴様は消えるがいい!”破戒の魔人”!!」

「我が名は、古の女神アストライア!かつては夜空に星を眺め、今は地に人を見る者!既に”人”ではなく、”人”にも戻れない哀れなる”魔”よ………これより重ねた罪を我が天秤により裁きましょう。」

「……俺やサティア達を狙う者は例え神であろうが魔神であろうが、斬る。……それだけだ。………来い、ハイシェラ!」

そしてリウイとサティアと共に武器を構えたセリカはハイシェラを召喚し

「”星杯騎士”としてあんたのような”外法”を見逃す訳にはいかへんな。………っおおおおおおおおおおおッ!!……今更やけど貴様を”外法”と認定し、空の女神(エイドス)の名の元に滅する。祈りも悔悟(かいご)も果たせぬまま!千の棘をもってその身に絶望を刻み!塵となって無明の闇に消えるがいい!!」

さらにケビンは”聖痕”を顕し、”聖痕”の力を纏ってすざましい殺気をイグナートに向け

「力を貸して、カファルー!!……遊撃士として!シルフィエッタさん達の仲間として!そして何よりも人として!」

「君もだ、アスモデウス!!全ての種族が平和に暮らして行く為に!」

エステルとウィルはそれぞれ強力な仲間を召喚した後決意の表情で武器を構え

「誇り高き皇族として!民を守る軍人として!」

「世界に生きる全ての人達の為に!」

「守るべき大切な人達の為に!」

「大切な仲間達を守る為に!」

「絶対にやっつけるの!」

ヴァイス、アドル、エレナ、ナユタ、ノイもシルフィエッタ達に続くように武器や戦いの構えをし

「グオオオオオオオオオオ――――ッ!!」

「ハハハハハハハハッ!まさかこれほどの力を持つ者がいたとはな……我を楽しませてくれよ、”破戒の魔人”とやら!」

ハイシェラは空高くへと雄たけびを上げたカファルーと共に大声で笑った後好戦的な笑みを浮かべて武器を構え

「クク……本来我は”人”に対して真の力は出せぬが……”人”を捨て”魔”となった貴様には存分に出せる。久方ぶりに我が力、震わせてもらうぞ、”破戒の魔人”よ………!」

アスモデウスは不気味に笑った後、戦いの構えをした!

「エフィ……アレサ……みんな………ルリエンよ………!どうか私達に力を……!」

そしてシルフィエッタはその場で強く祈り

「行くわよ、みんな!」

セオビットは全員に号令をかけ

「応!!」

セオビットの号令に仲間達全員は力強く頷いて戦闘を開始した!



今ここに!”英雄”達を率いた真の”英雄”達とその仲間達によるかつて誰も成し遂げる事ができなかった”破戒の魔人”の討伐が始まった………!




 
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