| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
  なのは ~戦いと、次なる旅立ちなの~



「奴」との戦いが始まり、まだそう時間は経ってない。


しかし、蒔風の声には焦りが感じられる



「ちぃぃ、青龍!!」

蒔風の言葉に、青龍が「奴」へと突貫を仕掛ける。


だが、青龍の巨体は簡単に弾き落とされ、川に落下して身体が沈む。


青龍だけではない。
他の神獣たちも大地に伏せ、倒れている。

さらには蒔風たちもほとんど満身創痍状態である。
皆、息が上がり、肩が上下している。


(なぜ・・・だ。なぜここまでに強い!?)

そこでなのはがレイジングハートを「奴」に向ける。


「舜君どいて!!ディバイーーーーン!!!」

《Divine Buster》


「なのは、止せ!!」

「バスターーーー!!!」


蒔風の制止も間に合わず、なのはの砲撃が「奴」に向かって伸びる。

しかし、その放たれたディバインバスターを「奴」は掴み取り、くるりと回転し、なのはに向かって投げ返して来たではないか。

レイジングハートがとっさに防壁を張るが、弾かれてしまう。
なのはが川に落ちる。


「っ!きゃぁぁぁぁ!!」

「なのは!!あああああ!!!」

「くっ、フェイト!」


フェイトが飛び出し、それをクロノが追う。

チャンスだとばかりに、「奴」がフェイトに向かい、拳を振るい襲い掛かった。
それに合わせるように、クロノが「奴」を止めようとバインドを掛けるが――――。

パシィ、バキッ!!と、発動と同時に打ち壊されてしまう。
拳は、止まらない。


「っ!?バルディッシュ!」

《Protection》

フェイトの張った防壁に「奴」の拳が当たり、電撃と火花が激しく散り爆ぜる。
だがそれも限界に達したのか、数秒もせずに打ち壊され、爆発する。


爆風に押され煙の中から飛び出してきたフェイトをクロノが押さえるが止まらず、近くに倒れていた獅子がそれをかろうじてキャッチした。


「主!!」

「ああ、わかってる!!龍虎雀武!獅子天麟!!」


彼らを刀剣に戻し、龍虎雀武を円盤状に、獅子天麟をバスターソードに組み立てる


ビィィィィィィン!!という空を切る飛翔音を鳴らしながら、蒔風が「奴」に龍虎雀武をフリスビーの様に投げ付けた。

すると、龍虎雀武が無数に分身し、「奴」に襲い掛かった。
さらに蒔風が獅子天麟を握りしめ、「奴」に飛び掛かる。


『「奴」の力の元を探る!!援護を!!!』

念話で叫び、皆が頷く。


「奴」が無数の龍虎雀武を四肢を使い叩き落としていく。

しかし、一つ以外はあくまでも分身。
叩いては空を切るばかりで、消えていく。

そして動きつづける「奴」にフェイトがサンダースマッシャーを撃つ。


ついに「奴」が魔導八天を抜き、フェイトの攻撃にも対処し始める。


「はっはっはっはっはっはっ!!あーひゃっ!いひひひひひひひひ!!!」

「奴」が高らかに笑いながらすべての攻撃を消していく。
そしてついに龍虎雀武の本体が落とされ、分身が消え去った。

その瞬間、蒔風が「奴」の首を狙い獅子天麟を叩き付けに襲い掛かり

「らッ、せ!!」


バッキ!!ゴゴゥ!!

しかし切り付けた部分からとてつもない光が溢れ出し、蒔風を吹き飛ばした。

(この光・・・まさか!!)



「ディバインバスター!!!」


吹き飛ばされた蒔風を追撃しようと向かってくる「奴」を、なのはの砲撃が防ぐ。

その隙に蒔風が「奴」から距離をとり、「奴」へと向き直り双眸が険しくなる。


「お前・・・やりやがったな!!?」

「ははん。さすがにさっきので気付いたか。その通りだ」

そう言って「奴」は風呂敷を広げるように両腕を左右に開いた。


そこには九つの、輝く宝石があった


「あれは!!まさか!」

「ジュエルシード!?」

蒔風を除く皆が同時に声を上げ、驚愕する


「そんな・・・ジュエルシードはすべて時空管理局が回収したはずだ!!」

「あれはおそらく・・・プレシアと共に落ちていった九つだ」

蒔風が忌々しそうに叫んだ。
それにみな再び驚く。


「な!?」

「そんな・・・」

「母さんを・・・どうしたの!?」

フェイトが「奴」に叫ぶ。
対し、グリンと「奴」の首がフェイトの方を向き、口を開いた。


「ああ?母さん?おお、あの女のことか。知らんよ、んなこと。これさえ手に入ればよかったからな」

「てめぇ・・・そのまま見捨ててきやがったのか!!!」

「見捨てるとは人聞きの悪い。あいつは死ぬ事を望んでいたんだから、いいじゃねぇか。それがあいつの望みだったんだろ?じゃあその思いを尊重してやらなきゃだろうが。うん?」


「それは・・・母さん・・・」


「「それは違う!!」」


「死ぬことで報われる罪なんかないんだ!!それはただの逃げだ!!」

クロノの言葉に蒔風が続く

「死ぬことを望む?そんなのはオレは許さない。いいか?死ぬことよりもな、生きてることの方が遥かに辛く、悲しく、苦しいんだ!!だったらよ、罪を購うんなら、生きて購えってんだ!!だからオレは死なせないし殺さない。生かすことが最大の罪滅ぼしだからな!!死なせるなんて、そこまで俺は優しくなれない!!」

「それを誰もが出来るとか思うな!!そんなもの・・・できるやつの台詞だ!できない弱者に、貴様はそれを強いるのか!?」

「うん」

「なぁ!?」

「やってやるさ!生きることは苦しいが、楽しいんだ!オレは世界最強だからな!それくらいやってのけるさ!!」


「たった一人を救えずなにが世界最強か。プレシアを死なせてしまったのはお前だろ?蒔風!」

「舜はそんなんじゃ・・・」

フェイトはそれを否定しようとする


「そうだ」

蒔風が一発でそれを肯定してしまった

「舜?」

「その通りだ。プレシアを救えなかったのはオレの力不足だ。オレの弱さだ。オレの罪だ!だけどな・・・」

「どうした世界最強。吠えてみせろよ!」


「オレが申し訳なく思うのはお前にじゃない」

「・・・・はん!開き直りかよ。そんな開き直りも、おまえが主人公だからいい感じに聞こえるんだろうけどな・・・・まあいい、あの女を庇っても意味ないしな。正直ウジウジしてて嫌いだったしな。落ちながらずーっと娘の死体にしがみついてんだぜ?非効率的だよな。死者が蘇るわけないのによ。見ててイライラしたよ」

「かもしれない。でもな、だからと言って今お前を見逃す理由にはならないだろうがよ!!」

「あ?」

「いくらでも悔やむさ。どこまでも背負って行くさ。俺がまたその時に直面し、救い出せるまで、いつまでも、いつまでもだ!!」


蒔風が更に翼を力強く羽ばたかせ、「奴」に向かって飛び掛かる。

しかし、多少のやり取りですぐにたたき落とされた。
さらにその地点に「奴」の波動砲が四方から撃ち出され、魔導八天が串刺しにしていく。


「舜!」「舜君!」



煙が晴れ、蒔風が姿を現す。
貫通はしていないが背中には魔導八天のうちの二本が突き刺さり、右腕は関節のない場所で二、三回曲がっていた。



そんな蒔風がヨロヨロとした足取りで立ち、拳を握りしめ、地面にむかって叫んだ。

「ああそうさ!プレシアの行動はバカなことだったさ!死者を蘇らせようだなんて、そんなこと出来るわけねぇだろ!!そのためにいくつもの世界を犠牲にしようとするなんざ、大馬鹿者のやることだよ!!」


蒔風が「奴」にまだ無事な左手で指差して叫んだ


「だけど、あの人の想いは本物だった。なによりも強い愛があった!娘を想う母がいた!!我が子を理不尽な死から引っ張り出そうとした!!!その想いは本物だ!!!したことはいくらでもけなすといい。だか、その想いまでは否定なんかさせない。絶対だ!!!」

「舜・・・」
「舜君・・・」

「あああああ!」


蒔風の翼がさらに強く、雄々しく開かれる
その翼に、みんなと自身の強き願いが集束する。


【Mahou Syoujo lyrical Nanoha】-WORLD LINK- ~WEPON~



レイジングハートがなのはの手を離れ、蒔風の元に向かう。

そして、その場の魔力を集め始める。
蒔風の翼の色と同じ、銀白の魔法光が


「集束魔法・・・スターライトブレイカーか!!!」

「それだけじゃねぇ」


蒔風の翼が輝き始める。
渦巻く魔力の回転音が、甲高い金属音の様に軋みを上げ始めた。


「人の願いを!!未来の希望を!!!この背に宿し、力とならん!!」

蒔風が皆の願いを集める

その願いはたった一つ



(あいつを、倒す!!!!)

「オレは翼人、銀白の翼!!!この翼、司りし人の想いは願い!!!!」


その願いをのせ、魔力が溜まる。
この世界で、この後にも続く物語を、切り開くために!

「オあああああああッッ!」


【Mahou Syoujo lyrical Nanoha】-WORLD LINK- ~FINAL ATTACK~



「全力全開・・・否!!限界突破!!!!」


蒔風がレイジングハートを「奴」に向け標準を合わせようとする。

が、しかしレイジングハートを握る蒔風の左腕が振るえる。
支えるために腹筋に力を込めると、アバラがビキビキと音を立てる。


(ぐっあ・・・やっぱ左手だけじゃ無理か!?)

蒔風の右腕は使えず、左手も無事ではない。

その時、蒔風の両側から、なのはとフェイトの手が伸び、レイジングハートを掴んだ。


「三人一緒に!!」

「それなら、行ける!!」


「なのは・・・フェイト・・・」


はぁ、と蒔風がため息を吐く。


「反動で吹っ飛ばされても知らねえぞ!!!」

「望む!!」「ところだよ!!」

二人が笑顔で蒔風に返す。

「よっし・・・行くぞ!!!」



「「「せーーーーーーのっっ!!!!」」」


ガゴォウ!!!!ドオオオオオオオ!!!!!



WORLD LINKが「奴」に向かう。
ただ、それを前に「奴」も棒立ちというわけではない。

「ちっ!!ジュエルシードよ!!我が身を守る盾とならん!!!」

「奴」がジュエルシードを九つすべて目の前に展開し、そのエネルギーでバリアを張る。
たしかに、それだけのエネルギーなら、完全には無理でも、90%近くの威力を殺せただろう。

しかし、ジュエルシードは「奴」の"願い"とは正反対の現象を起こした。



確かに防壁は展開された。
砲撃が当たる。

すると、その砲撃にジュエルシードのエネルギーすべてが吸収、結合され、「奴」に向かって襲いかかって言ったではないか―――


「バカな!!!なぜ、だっブギ!!!バッガアアアアアアアアアア!?」



「奴」が吹き飛ばされ、ジュエルシードが砕け散る。
空には銀白のラインが一直線に伸びていった。





「いま・・・ジュエルシードが・・・」

「うん・・・私たちに、力を貸してくれた・・・」

「普通に考えればさ、WORLD LINKの影響だって言えるんだよね。ジュエルシードの力も吸い上げる、みたいな」

「凄いね・・・WORLD LINKって」

「でも・・・・オレは、そうは思わない」

「なんで?」

「あの人が・・・未来に生きろって、言ってくれたんじゃないかな?」

「あの人、って・・・」

「まさか・・・母さん・・・」

「本当のことはわからない。WORLD LINKの現象だと言ってしまえば、そうすることもできる」

「でも・・・私は、プレシアさんが力を貸してくれたと思うな」

「うん・・・ありがとう・・・母さん」

「じゃあ、オレぶっ倒れるから」

「え?」「は?」

「はい、どーーん(バタン!!!)」

「舜?舜!!酷い怪我!!」

「ユ、ユーノくーーん!!クロノくーーーん!!!」

「アルフーー!!早くこっちーーー!!!!」







そうして次の日、蒔風はアースラの医務室で目を覚ました。
右腕にはギプスが巻かれており、全身のいたるところに包帯が巻かれている。



「舜君!!起きたの!?」

蒔風が目覚めたことに気付いたなのはが飛びつくように話しかけてくる。
よく見るとユーノとリンディもいた。

「なのは、オレには目を開けたまま寝るなんて芸当できないんだが」

「舜君!!よかったーーー!!!本当によかった!!!」


あきれる蒔風をよそに大興奮のなのは。
そこにリンディが話しかけてくる。


「とんでもない戦いだったみたいね?」

「まぁ、あれが普通なんで。ここが多重世界だから、あんだけの前期間があったんですよ」

「あんな戦いをいろんな世界で何回もしてるの?」

「そうだよ。でも、仲間もできるし、楽しいからいーの」

「でも・・・一人なんだよね?」

「そうだな。これはオレの一人旅だ」

「じゃあ、わた「却下だ」え?」

なのはの言葉を、蒔風が遮る。

「おおかた、「私も付いていくよ!!」とか言うつもりだったんだろ?」

「うん・・・」

「ダメだよ。この世界をどうするつもりだ。それに、フェイトだって今裁判に向かってんでしょ?」

「そうだね。今はクロノと一緒に、ミッドチルダに向かってる」

「だろ?ちゃんとお前がいないと、ダメだろうが」

「そんな~~~」

「そんな~~~、じゃない。諦めろ」

「む~~~」

そんななのはの頭をポンポン、となでる蒔風。
なのはは恥ずかしがってその手を払いながら、思い出したように言った。

「あ、そうだ!!舜君の荷物から、面白そうな食べ物を見つけたんだ!!!」

世界が用意した蒔風キャンプセットには、多くの缶詰や、レトルト食品がある。
中には別世界からの贈り物や、食べ物じゃなくても珍しいものがあったりするのだ。

なのはが見つけたのはそのうちのひとつだろう。

「なんだ?」

「これこれ!!!」

それは真空パックになっていて、監修者の名前はわからないようにつぶされていた。


「なになに?シャ○先生監修料理教室特製スープ?レトルトか?」

「そう!!「ゴルゴンスープ」だってさ!!!」

「世界も面白そうな料理用意してくれたなぁ・・・どれ、獄炎!!」


蒔風が獄炎を使って一瞬でスープを温める。

(こりゃすんごく遠い別の世界から送られてきたものだな・・・他世界の珍品ってやつか?)

「ちなみにそれ、見つけた時はかちんこちんに凍ってたよ?」

「素材の味をそのままに、って感じだな。いたたきま~~す!!(ゴクッ)」

「どう?どう?」

「なのは・・・・」

「な・・・なに?」


蒔風の首がギギギ、となのはの方に曲がった。

なにも言わなかったが、真っ赤な目をしたその眼光はこう物語っていた。



---謀りおったな。この悪魔め・・・・---


ドガシャ!!!


「きゃあ!!舜君?舜君!!」

「なのは!!お皿に・・・穴があいてる・・・」

「そんな!!!」

「と、とにかく治癒魔法を!!!救急班、いそいで!!!」

なのは、ユーノ、リンディがワタワタし始め、慌ただしく時間が過ぎて行った




そんなこんなで蒔風が再び倒れ、何とか回復したのは十二時間後だった。

あんなもの飲んだのに、なぜかリフレッシュしており、傷は完治ほどではなくてもあらかた回復していた。


そうして、そのまま蒔風は旅立った
高町家やすずかやアリサには、親が急に海外の方に来い、と呼んだからと説明してもらうことにした。




そうして、長い長い、この世界での役割は、ようやく終わったのである。





-----------------------------------------------------------------


次の世界


ここは最先端科学の街、そして、魔術師の現れるところ

科学と魔術の交差する街



その地には一人の主人公がいる。


レベル0、無能力者

にもかかわらず、彼はこう呼ばれる右手を持っていた。



『幻想殺し(イマジンブレイカー)』と




to be continued
 
 

 
後書き
アリス
「今回変なものでてきましたね。スープとか」

はい。
あれは当時「魔法少女リリカルなのは~真の紋章と竜の騎士~」を執筆されていた、剣 流星様からいただきました、ゴルゴンスープです。

アリス
「でも、あれ作った人、時系列的に・・・」

だから名前わからないようにしました。





【魔法少女リリカルなのは】

構成:”ライクル”35%
   ”フォルス”35%
   ”LOND”30%

最主要人物:高町なのは

-WORLD LINK- ~WEPON~:《翼魔混合収束》レイジングハートによる翼力と魔力の混合

-WORLD LINK- ~FINAL ATTACK~:《スターライトブレイカー WR》集束し、最大出力による砲撃



・翼力
翼人のもつ力(エネルギー、エナジー)
魔力や気力といった、人間の持つエネルギー系だと思ってもらって構わない。

翼力を持つのは翼人のみである。
翼人は様々な世界をめぐることができるため、行った先の世界で困らないような能力がいくつかある。これはそのうちの一つ。


基本、翼人は翼力しか持たないが、それを別の力(魔力や気力)に変換して使用するのだ。
世界を渡る際の力も、翼力ではなく「渡航力」という力に変えた結果のもの。

さらにはそれはただの力にだけではなく、炎や水、などといった属性にも変換可能。
まさに万能の素なのだ。

翼力そのものは、特に効果も持たない。
少しばかりの肉体強化などにも使えるが(覚醒の翼人が少し打たれ強いのはこのせい)、気力によって強化したほうがいい。

変換には慣れがあり、初めて見るモノは燃費が悪く、うまくいかない。





そういえば一つまた言い忘れていた設定が。
蒔風は開翼しないと自由に飛べません。

アリス
「なにぃ!?」

いや、ある程度の推進力?だとかはありますよ?
FF7ACの時のクラウドたちみたいな。

アリス
「ああ、あれですか。あれ、確実に飛んでるように見えるけど・・・」

飛行能力はないんですよね
そういうもんですはい





アリス
「次回、出会う主人公」

ではまた次回








その幻想をぶち殺す!!!
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧